俺はまだ、人のままよ
館に帰れば、
「セナも、いっぱい頑張った!だから、ジャショウの家に、泊まっても良い?」
「おお!セナも、あのパーティーに、参加したんだってなぁ。泣かなかったのか?偉いぞ」
「うん♪」
セナも、少し見ぬ間に、立派に成った。
ヨルムとフィールに連れられ、我が屋敷に。
アルナ達と、楽しそうに、遊んでいる。
子供達が、遊んでいる間、俺は、ネム達と共に、挨拶に来るであろう、客人達を、もてなす準備をする。
噂をすれば……!
「ジャショウ殿!新年あけましておめでとう!」
「今日は、レイブも一緒に、連れて参りました」
「もう、あそこはいいですな!ジャショウ殿の館の方が、心落ち着く」
「エル!しっかりやっているか?」
「はぁ……。私には、王宮のパーティーは、荷が重すぎます」
ヨルブン大公を始めとする、俺の、悪友達だ。
勝手知ったる人の家。
ロンベル達は、娘達に、酌をさせながら、酒を飲み始める。
別に、良いんですけどね。
酒を飲んでは、今年の、経営方針を話し合い。
馬鹿な話をしては、俺達は、膝を叩いて笑い合う。
俺はまだ、人のままよ。
こいつ等が居てくれれば、俺は、人で、あり続けられる。
飲んで笑って、騒いで、また笑う。
ふぅ……。
今年も、賑やかな年に、成りそうだな……。




