敵わねえなぁ……。
「ジャショウ、お主、何に成ったのだ……?」
ギルム師匠達は、顔面蒼白、眼を開いて、俺を、凝視する。
俺を、恐れるか……?
俺は、儚げに笑い、
「さあ?何者でも無くなった……。説明のしようがありません。恐ろしいですか……?」
恐れられると思っていた……。
しかし……。
今一度、ギルム師匠達の顔を見た時、その顔は、子が、親を見失い、その背を見つけた時の様に、安堵の様な表情で、俺を、見詰めていた。
ギルム師匠達の頬に、涙が伝う……。
笑い、泣いて、俺を、抱きしめた。
「ジャショウよ!修行じゃ!!儂等の全力を、受けて貰うぞ!!」
「我が必殺を、お主にぶつけてやる!!」
「あらぁん、たぎっちゃう♪」
この爺さん達は、神よりも、イカレているな。
こんな、俺を、受け入れてくれるとは……!
ギルム師匠達は、笑っていた……。
ラブスも混ざり、四人は、俺と闘い、闘い、闘い続け。
全ての力をぶつけ、笑っているのだ。
他の者達から見れば、何時もの風景……。
しかし、俺達五人にとっては、まったく違う、幻想とも言える、美しき風景……。
魂と魂が、ぶつかり合う。
まったく……。
とんでもない人達を、師匠にしてしまったよ……。
数多の世界を、創造した俺を、受け止めてくれるなんてよぉ……。
まったく……。
どんな存在になっても、この人達には、敵う気がしねえなぁ……。




