力……!
「おめでとう!いやはや、本当に、おめでとう♪」
ホレスは、満面の笑みで、手を叩く。
しかし、凶悪な笑みを浮かべ、
「これで、漸く、私の夢が叶う!朧は、純粋な力故に、制御が出来ませんでしたから♪それでは、私の願いを、叶えて下さい!超越者様♪」
「お前の夢……?」
ホレスは、可笑しそうに笑い、あらゆる世界を、空一杯に、映し出す。
そして、大袈裟に手を広げ、
「この、醜い世界を、全て、消滅させて下さい♪勿論、貴方の住む世界は、例外として、存続を許しましょう♪あの、出来損ないが創った、醜い世界を破壊しつくし。私が理想とする理想郷を、唯一の世界とするのです♪勿論、やって頂けますよねぇ?」
コイツ……。
狂ってやがるな……。
俺は、興味を失い、ホレスに背を向ける。
再び、ホレスは、大袈裟に、驚いたふりをして、
「おやおや?超越者様ともあろうお方が、下賤な、私めの願いも、聞き遂げてくれないと?」
「うるせえよ……。世界を創生したのは、朧かもしれない。けどなぁ……。世界と言うのは、そこに住まう者達のモノだ。俺は、余程の事が無い限り、世界の創造も破壊も、行なうつもりは無い!」
「よっぽどの事が、無ければねぇ……」
ホレスは、一瞬で、俺の前に回り、凶悪な笑みで、俺の顔を覗き込む。
「では!私めの願いを、叶えてくれないのであれば……。貴方の住む世界が、どうなっても、知りませんよぉ♪」
「糞が……」
俺は、眼力だけで、ホレスを、消滅させる。
しかし……!
「おやおや?恐ろしい方ですねぇ♪いきなり、分子レベルで、消滅させるとは♪しかし、私は……。あ、れ……?」
「馬鹿が……。それで、元に戻ったつもりか……?」
ホレスの体は、再構築した後、再び、春の日差しに溶かされる雪の様に、崩れてゆく。
しかし、一発で、消滅させられなかったか……。
俺は、内なる魂に、答えを求める。
「ふむ……。朧よ。力の加減を、間違っていたか?」
「な、何を……!?」
ここに来て、ホレスの顔に、恐怖の色が浮かぶ。
俺は、凶悪な笑みを浮かべ、
「原子レベル……。いや!原子すらも消滅させて、無へと、還してやる……!」
「き、貴様!?既に、力を、制御出来ると言うのか!?」
「何だ?道化の様な喋り方は、もう止めたのか?今のお前の方が、好感が持てるな……。まあ、消滅させるけど♪」
「まっ!?」
二度目の狂気……!
ホレスは、存在そのものが、この世から、消え去った……。
現在過去未来……。
あらゆる全てに、ホレスの存在は無い。
これが、俺達の力か……。
俺は、朧を捕らえていた、この監獄を消滅させ、何事も無かったかの様に、この場を立ち去る。
さてと……。
これから、どうするかなぁ……?




