これが、エネス地区の、人材の厚さよ!!
早速、次の日、ヨハネス達を、館に呼んだ。
錚々たる顔ぶれに、ヨハネス達は、一瞬固まる。
しかし、敏い者達だ。
セバスは、ヨハネスに代わり、
「また、大きなビジネスを、始めると言うのですね?」
「流石、セバス殿。話が早くて、大いに助かる!この六領で、貿易を行いたいのだ!その役目を、フリュクベリ商会に、頼みたい。ヨハネス殿、セバス殿、頼む事は出来るか?」
「また、大きなビジネスですね……。しかし、今のフリュクベリならば、その役目も……!」
「ええ!若!これは、またとない、チャンスです!フリュクベリ、国内部を創り、国内での、物資の流通にも、貢献いたしましょう!」
「ああ!ジャショウ様。それに、皆様方!我等、フリュクベリ商会一同、微力ながら、全力で、お手伝い致します!」
「そうか!頼りにさせてもらうぞ?ヨルブン大公方も、この者達で、宜しいでしょうか?」
「ええ。フリュクベリ商会の評判は、我が領土にも、響き渡っております。迅速で誠実。我等の絆を繋ぐには、適任でしょう」
「うむ!我がローブ地区も、フリュクベリ商会の仕事ぶりを、模倣させてもらっておる!この者達は、信頼できますな!」
ロンベル達も、大きく頷く。
問題は、無さそうだな。
ただ、ヨセフ達は、複雑な顔で、
「はぁ……。人材面でも、エネス地区には、圧倒されるね……」
「トントン拍子で、話が進んでしまう」
「いやぁ、見ていて、気持ちが良いなぁ、兄貴達!」
「ヨーレス……。何を、呑気な事を、言っているのですか?事実上、ローブ地区とエネス地区だけで、スターリーの街は、機能しているのですから……。他の地区の、存在意義が問われます」
「また、あの馬鹿共が、泣きついて来るのだろうなぁ……」
やれやれ……。
知った事では無い!
俺は、アルブレッド達と顔を見合わせ、ニヤリと笑う。
さあて、来年も、忙しくなりそうだ……!




