俺達、帰っても、良いのだろうか……?
年末恒例、スターリー、王侯貴族大会議……。
今回の会議は、前回以上に、各地区の明暗が、ハッキリを別れた。
エルドアやロンベル……。
地方領主達は、まずまずの成果を、報告している。
その他、新しく出来たソドムも、急成長を、ラグーンが報告した。
余計な事に、俺のお陰だと、強調していたが……。
さて、問題となるは、スターリーの街だ。
スターリーの街は、現在、二十四の地区から成る。
俺の、エネス地区から始まり。アルブレッドの、ローブ地区の報告が続く。
予想以上の成果を報告し、ヨセフ達は、満足げに頷く。
続いて、ジャショウ流を名乗る、老臣や、若い領主達。
こちらも、まずまずの成果を報告し、領地拡張の為、俺の力を借りたいと、進言していた。
さて、ここまでは良い……。
問題は、取り残された者達。
前回、ロバートと共に、俺を、蹴落とした貴族達や、改革に、否定的な貴族達だ。
何一つ、成果を上げていない。
何一つだ!
当然の如く、ヨセフ達の顔が、般若の形相に変わる。
冷淡に見下し、
「この一年……。君達が、一番、謁見を求め。私達の、貴重な時間を、割いて来たんだよね?他地区を非難するばかりで、君達は、一体、何をやって来たんだ!!」
ヨセフの怒鳴り声が、会議室中に、響き渡る。
怯える、貴族達……。
何も言い返せない。
ただ、俺を蹴落とした貴族達は、素知らぬ顔だ。
奴等は、言葉通り、全てを放棄し、この一年間を、凌ぎ切った。
余計な、改革を行わない。その代わり、税も、最低限しか、徴収していない。ヨセフ達とも、謁見を行っていない。
本当に、何もしなかったのだ。
若干一名に関しては、息子に、全てを丸投げし、逃げてしまったのだから……。
本当に、質が悪い。
無様と言うか何と言うか……。
それなりの地位の、大の大人が、本気で怒られているよ。
ヨセフの怒りの導火線は、完全に燃え尽きた。
大爆発!
爆発は、爆発を呼び。ヨシカやヨーレスも怒る!
名だたる貴族達の前で、民達からの、苦情の手紙を読まれ。無能であると、罵声を浴びせられる。
最早、泣きが入っている。
嗚咽を漏らし、言い訳に成らない言い訳をし、更に、ヨセフ達の、怒りを買う。
はぁ……。
年末の、糞忙しい時期に……。
俺とアルブレッドは、目を合わせ、ため息をつく。
俺達、帰っても、良いのだろうか……?




