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天翔雲流  作者: NOISE
こうして世界は、光に包まれた
1465/1794

俺達、帰っても、良いのだろうか……?

 年末恒例、スターリー、王侯貴族大会議……。

 今回の会議は、前回以上に、各地区の明暗が、ハッキリを別れた。

 エルドアやロンベル……。

 地方領主達は、まずまずの成果を、報告している。

 その他、新しく出来たソドムも、急成長を、ラグーンが報告した。

 余計な事に、俺のお陰だと、強調していたが……。

 さて、問題となるは、スターリーの街だ。

 スターリーの街は、現在、二十四の地区から成る。

 俺の、エネス地区から始まり。アルブレッドの、ローブ地区の報告が続く。

 予想以上の成果を報告し、ヨセフ達は、満足げに頷く。

 続いて、ジャショウ流を名乗る、老臣や、若い領主達。

 こちらも、まずまずの成果を報告し、領地拡張の為、俺の力を借りたいと、進言していた。

 さて、ここまでは良い……。

 問題は、取り残された者達。

 前回、ロバートと共に、俺を、蹴落とした貴族達や、改革に、否定的な貴族達だ。

 何一つ、成果を上げていない。

 何一つだ!

 当然の如く、ヨセフ達の顔が、般若の形相に変わる。

 冷淡に見下し、

「この一年……。君達が、一番、謁見を求め。私達の、貴重な時間を、割いて来たんだよね?他地区を非難するばかりで、君達は、一体、何をやって来たんだ!!」

 ヨセフの怒鳴り声が、会議室中に、響き渡る。

 怯える、貴族達……。

 何も言い返せない。

 ただ、俺を蹴落とした貴族達は、素知らぬ顔だ。

 奴等は、言葉通り、全てを放棄し、この一年間を、凌ぎ切った。

 余計な、改革を行わない。その代わり、税も、最低限しか、徴収していない。ヨセフ達とも、謁見を行っていない。

 本当に、何もしなかったのだ。

 若干一名に関しては、息子に、全てを丸投げし、逃げてしまったのだから……。

 本当に、質が悪い。

 無様と言うか何と言うか……。

 それなりの地位の、大の大人が、本気で怒られているよ。

 ヨセフの怒りの導火線は、完全に燃え尽きた。

大爆発!

 爆発は、爆発を呼び。ヨシカやヨーレスも怒る!

 名だたる貴族達の前で、民達からの、苦情の手紙を読まれ。無能であると、罵声を浴びせられる。

 最早、泣きが入っている。

 嗚咽を漏らし、言い訳に成らない言い訳をし、更に、ヨセフ達の、怒りを買う。

 はぁ……。

 年末の、糞忙しい時期に……。

 俺とアルブレッドは、目を合わせ、ため息をつく。

 俺達、帰っても、良いのだろうか……?


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