一歩一歩
「ジャショウさん!僕、ホブゴブリンを、倒す事が出来ました!」
「私も!」
「僕も!」
教えてやれば、中々、筋の良い子達じゃ無いか。
俺は、優しく笑い、
「どんな時でも、謙虚に成れよ?君達が倒したホブゴブリンは、仲間と共に、倒したモノだ。慢心せずに、謙虚に、我が身を鍛えよ。しかし、まあ……。良く頑張ったな」
「「「はい!!」」」
残された十六人は、互いに助け合い、よく頑張っている。
この調子なら、年内に、深き森のダンジョンに、挑む事が出来るな。
俺は、何時しか、学ぶ側から、教える側に。
エステール学園の子達も、よく懐いてくれる。
俺が、教室に入ると、アイカ達同様、子犬の様に、駆け寄って来る。
可愛いモノだ。
子供達に懐かれ、悪い気はせん。
時折、実技の授業にも顔を出し、武術の基礎を、学ばせてやる。
この者達は、後に、伝説の一期生と、呼ばれる様に成るのだが……。
まあ、今は、一歩一歩、精進してゆく事だ。
時間は、まだ有る。
鍛え、鍛え、鍛え抜かれて、この子達は、誠の騎士に、成る事だろう。
さてと……。
ここから先、誰一人として、死する事は、決して許さぬぞ……!




