爆弾投下は、ご遠慮ください!
「いやぁ、ジャショウ殿は、その歳で、見識深く、言葉に、重みがある!フィリス三世国王陛下が言う通り、一冒険者で終わらすのは、実に惜しい!微力ながら、私が後援者と成りますから、為政者にでも、成られたらどうですか?」
「いえ……。私の話す事は、ただの、机上の空論。ストー様達の様に、国を担うには、力不足ですよ……」
「私は、そうは、思いませんがなぁ。いやぁ、実に惜しい!」
ストーさん……。
余計な事を、言わないで下さい。
この世界でまで、為政者など、やっていられるか!
最早、苦笑いしか、出てこない……。
食後のコーヒーを飲み、嘆息を漏らす。
ストーは、酒が入り、上機嫌に成りながら、
「どうですか?家のアーニャと婚約し、我がログブルク家の、養子に成ると言うのは!」
また、どえらい、爆弾を……。
ニーナとマヤとクレカが、無言で、俺の脇を固める。
マイペースなアーニャは、珍しい事に、真っ赤な顔で、テンパっている。
俺は、他言無用の念を押し、自分が、異世界から来た事。魔王討伐と共に、元の世界に戻ると言う事を説明し、やんわりと、養子の話は、断る事と成った。
本当、勘弁してくれ……。
ストーさん……。
多感な年頃の少女達の前で、余計な事を、言わないでくれよ……。




