お望み通りの、結果じゃないか!
ミッション・コンプリート。
あの馬鹿王子、あっさり、尻尾を出しやがった。
これは、ざまあと言う奴か?
今と成っては、どうでも良い事だ。
俺達は、日に日にレベルの上がる課題に、頭を悩ませている。
正直、馬鹿王子どころではない!
アーニャは、俺達を、どうしたいと思っているのだ?
王太子もとい、馬鹿王子もとい、ジェフィールの奴も、大変らしい。
今まで、国務の一端を、任されていたらしいのだが、全て、アーニャにやらせていた。
今回の一件で、アーニャは、完全に吹っ切れ、それらを放棄。
ジェフィールとリムサに向かい、
「末永く、お幸せに」
あっさりと、見限ってしまったのだ。
こうして見ると、ヨセフは、有能だったのだなぁ。
何かあると、何時も、泣きつかれていたから、首を傾げていたが……。
ヨセフは、やる事をやっていたし。人を使う事に、長けていたからな。
まあ、今、問題と成るのは、こちらの王子様の方だ。
馬鹿、馬鹿、馬鹿!馬鹿!!
この期に及んで、王太子であると主張し。リムサを、王妃にすると言う。
現実問題、難しいだろう。
ジェフィールは、国務を全うできず。リムサは、王妃としての教育に、付いていけてない。と言うより、放棄している。
今日も今日とて、
「ジェフィール様ぁ。デートに行きましょう♪」
「リムサ……。王妃修業は、どうなっているんだい?」
「皆、酷いんですよぉ!私は、一生懸命やっているのに、あの悪女と違って、物覚えが悪いって!」
「はぁ……。アーニャを、悪女と呼ぶのを止めなさい!」
「何よ!私を苛めて!悪女は悪女でしょう?」
全然、懲りていない様だ……。
はてさて、この国は、大丈夫なんだろうか?
フィリス三世は、ジェフィールを見限り、第二王子のシャスターを、後継者に、選んだとも聞く。
現に、シャスターの許嫁に、王妃教育を、施している様だからな。
その現実が、ジェフィールに、重くのしかかっている。
焦りもするし、リムサとの、百年の恋も、冷めてしまうだろう。
はてさて、どうなることやら……。




