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天翔雲流  作者: NOISE
魔王進軍
1412/1794

騎士の子はまた騎士

 あの男の名は、ロクプ。一応、男爵らしい。

 そして、クレカの父は、騎士であった。

 よくある話だ。

 クレカの母は、華の様に美しく、ロクプに目を付けられた……。

 しかし、それを拒んだ母は、その場で自害。父は激昂し、ロクプに決闘を、申し込んだ。

 しかし……。

 貴族への、反逆罪とし、戦う事も許されず、その命を散らした……。

 クレカの気性の荒さは、父親譲りか。

 俺は、静かに、怒りを覚え、有無も言わさず、クレカを連れて、王城へ……。

 褒美を、随分、ストックしてあるからなぁ。

 フィリス三世と、その場で謁見。事の顛末を、報告する。

 フィリス三世は、クレカの母を、ロクプが、手籠めにしようとした事は、知らなかったらしい。

 眉を顰める。

「すると、全ての元凶は、ロクプに有ったと言う事か……」

「ええ。事が、上手く、ロクプの利益に成る様に、動いています。クレカの家……。エンシャート家の財は、ロクプの、ロスター家に、吸収されております。国王陛下は、これを、如何にお思いですか?」

「うむ……。当時は、その方の父、クナイトの乱心だと報告され、世継ぎの無いエンシャート家は、没落。財産は、ロクプへの慰謝料として、払われる事と成った。しかし、クレカよ。何故、その方は、今まで、姿をくらませておった?その方が居れば、エンシャート家は、潰れずに、済んだ筈だぞ?」

「出来る訳無いだろう!父上が言っていた!私の存在が、ロクプに知られれば、母上に様に成ると!だから私は、泥水をすすって、生きて来たんだ!あの男に、復讐する為に!!」

「そうであったか……」

 騎士の子もまた、騎士であったか……。

 クレカの瞳に宿る、復讐の炎。一抹の、不安を覚える……。

 大事にしたくは無いが……。

 場合によっては、鬼へと変わろう……。


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