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天翔雲流  作者: NOISE
魔王進軍
1402/1794

人の情

 久方ぶりに、エネッサの街に戻る。

 先ずは、クルセット教会か。

 教会に入ると、

「ジャショウ君!」

 トリナが、涙を流し、俺を抱きしめる。

 ははは……。

 恥ずかしいじゃ無いか……。

 トリナの声に、子供達が、集まって来る。

「ジャショウお兄ちゃん!」

「やっぱり、無事だった!」

「あっ!あう!ジャショ!!」

 最年少の、幼子を抱き上げ、

「心配かけたな……。報酬、一杯貰ったから、皆で、美味い物を食おうな♪」

「「「わ~い♪」」」

 ああ……。

 子供は、癒されるなぁ……。

 俺は、買い込んだ食料を取り出し、台所に立つ。

 トリナと一緒に、夕食の仕度。

 その間も、子供達は、俺の側を離れようとはせず、

「ジャショウ!今日は一緒に、ねんねしよう♪」

「違うの!私とねんねするの!」

「僕、お話し、一杯聞きたい!」

 可愛い子達だ。

 子供達の、頭を撫で、

「今日は、皆一緒に、寝るとしようか?冒険の話も、一杯してやるよ♪」

 無邪気に笑う、子供達。

 料理が出来て、食卓を囲む。

 俺は、小さな子供の、食事の手伝いを。

「あっ!あう!あう!」

「これが、食べたいのかい?じゃあ、お口を開けて、もぐもぐしような」

「きゃう♪」

 育ち盛りの子供達。よく食べるなぁ。

 もぐもぐもぐ……。

 もぐもぐもぐ……。

 もぐもぐもぐ……。

 子供達は、元気よく、

「「「おかわり♪」」」

「ああ、沢山作ったから、一杯食べな」

 ふぅ……。

 この子達とも、一年後には、別れなくては成らないのか……。

 そう思うと、切ないな……。

 人の情とは、かくも、人を、束縛するモノなのか……。


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