四天王大敗!!
アズーラ国……。
最後の四天王、炎のルフィウス……。
さて、コイツを倒して、態勢を立て直すか。炎を纏った岩石の体。全てを燃やし尽くす炎に、ルフィウスは、絶対の自信を持っていた。
しかし……!
「何故、燃えぬ?何故、溶けぬ?何故なんだああああ!!」
俺の前では、全てが無意味!
灼熱の炎は、そよ風の如く、消え去ってゆく。俺は、ゆっくりと、ルフィウスの喉下を、鷲掴みにする!!
「グッ!?」
俺は、凶悪な笑みを浮かべ、浄化の法と、ソールイータを、同時に発動する。試してみたかったんだよなぁ。
浄化により、瘴気が、霊力に変わる。それを、ソールイータで、吸収する。理論的には、完璧だ。
さて、どうなるか?
力が、弱まってゆくルフィウス。それに伴い、俺の力が、膨れ上がってゆく!
大覚醒!
予想以上の結果だ!
力が、溢れかえって来る。
炎の衣を失い、崩れ去ってゆくルフィウス。それを投げ捨て、拳を掲げる!
「魔王軍四天王、炎のルフィウス!討ち取ったり!!」
歓声が上がる。それに伴い、追撃戦が始まった。
マヤとファスナが駆け。それに、勇者が続く。圧倒的では無いか!我が軍は!
ニーナとイーラの、魔法の猛攻。俺は、天上で輝き、魔族達の瘴気を、さっきの要領で、吸収してゆく。
ただ、ひたすら、膨れ上がる力……。
ククク……。
俺もまた、魔王の様なモノか……。
こうして、三国を脅かした、魔王軍の侵攻は、四天王の大敗により、頓挫する事と成った。
さて、魔王よ……。
次は、どう来る?
このままでは、今度は魔族が、喰らわれる番だぞ……!




