逃亡
逃げてしまった……。
偽勇者ガイアは、神剣を抱えたまま、何処かへと、姿をくらませてしまった。
オールド帝国に続き、レーザル聖帝国で、無能を露見させたガイアに、各国は、勇者の資格無しと、烙印を押したのだ。
それで、ガイアは、怒り狂い、神剣を所持したまま、姿をくらませたのだ。
今、各国は、血眼で、ガイアの行方を追っている。
それと並行して、エルバート国は、真なる勇者を探し、育成する事と成った。
俺達は、一度、エルバート国に帰還。
漸く、ゆっくり出来る。
フィリス三世と謁見し、ガイルより授かった、パーティー名、風のメシアが、正式な、パーティー名と成る。
短期間の内に、四天王の三体を倒し、魔族の侵攻を抑え、オールド帝国とレーザル聖帝国が、戦線を立て直した事により、人類は、再び、希望を手にする事と成った。
故に、俺達は、多額の恩賞を得、エネッサの街に、パーティーハウスを、授かる事と成った。
要は、エルバート国から、出て行かないでね、と言う事だ。
クルセット教会から近く、子供達が、良く遊びに来る。
ついでに、白狼亭の冒険者達も……。
「ふへぇ……。お風呂は大きいし、ジャショウ君のご飯は美味しいし、私、ここの子に成る」
キズナとノエナは、特に、入り浸っている。
だらしの無い奴等だ……。
キズナ達が、だらけている間、俺は、ケーキを作り、トリナに、連れて来られた、子供達に、
「さあ、ケーキを作ったから、皆で、お茶にしよう。手を洗っておいで」
「「「は~い♪」」」
平和なモノだ……。
俺は、世界の平和より、子供達を、あの劣悪な環境から、救い出せた事の方が、よっぽど嬉しい。
子供達は、無邪気に笑い、
「ジャショウお兄ちゃん、ジャショウお兄ちゃん♪ケーキ美味しいね♪」
「そうかい?ゆっくりお食べ」
「「「うん♪」」」
ふぅ……。
俺は、子供達の笑顔に見惚れ、満面の笑顔で笑う。
ガイアよ……。
お前は一体、何処で、何をやっているのだ……?




