英雄の降臨!
「ガイル様……。この二人は、我がパーティー、風の道標のメンバー、ニーナとマヤと言います。微力ながら、我等三人、オールド帝国の為に、戦いたいと思います!」
ニーナとマヤは、俺と共に、ガイルの前で、跪く。
ガイルは、大きく頷く。
「貴公達の様な者が、野に埋もれていたとはな……。勇者などと言うまやかしに、気を取られていて、見失っておったわ!」
「我等は、前線を知りません。何処まで役に立つか、分からぬ故に、評価は、戦いの後で……」
「お主は、驕らぬのだな……。それだけでも、十分、信頼を置ける!このまま、前線へ行くぞ!付いて参れ!」
「「「はっ!!」」」
城にも戻らず、早急に、前線に向かうか……。
よっぽど、切羽詰まっているんだな。
オールド帝国、最前線……。
憔悴しきった兵達……。
虚ろな目で、ガイルと居る俺達を見て、
「また、ガキかよ……!」
「ごっこ遊びを、してんじゃねえんだぞ?」
「ふざけんじゃねえ!こっちは、命がけで、戦ってんだぞ!!」
憎々し気に、憎しみを吐き捨てる。
「済まないな……」
ガイルが、ぼそっと呟く。
仕方が無いさ……。
あの糞勇者が、滅茶苦茶にしたんだろう?
俺達を信じてくれた、ガイルの為にも、結果を出さなくちゃ成らない。
その結果も、如何やら、直ぐに、手に入れられそうだ……!
兵達の顔に、緊張が走る!
魔族の軍勢が、姿を現す。
大軍勢……!
距離にして、一Kと言った処か。
軍勢は行進を止め、蛇男が、前に出る。
「さあ、一騎打ちをしよう!今日の生贄は誰だ?魔王軍、軍武七将が一人、この、ザーメスの相手をする猛者は、何処に居る?」
ザーメスねぇ……。
ゴッテスとか言う奴と、同程度か?
俺は、涼やかな顔で、前に出る。
ざわつく、オールド帝国の兵達。
俺は、ニヤリと笑い、ザーメスを睨む。
「おやおや?小さな勇者の登場だ!」
下品な笑い方をして……。
斬!!
醜い笑顔のまま、ザーメスの首が飛ぶ!
俺って、結構、短気だよなぁ。
前口上も述べず、神速の拳で、ぶっ殺しちまった。
そのまま、宙に浮き、右手を振るう!
暴虐!!
閃光が、多くの魔物達を薙ぎ払い、消滅させる!!
俺は、ザーメスの頭を持ち、何事も無かったかのように歩き、
「マヤ!俺の攻撃で出来た、線より前に出る敵を、容赦なく殺せ!!」
「分かりました!」
「ニーナ!魔族のお遊びに、付き合ってやったんだ……。今度は、俺達のお遊びに、付き合ってもらおう!特大魔法を、お見舞いしてやれ!」
「任せて……」
あっと言う間に、戦場が、地獄に変わる。
そう、魔族達にとっての……!
マヤは、神速で、魔族の首を刈り。ニーナの魔法は、魔族を巻き込んで、地形を変形させる!
俺は、ガイルの前に立ち。そして、片膝をつく!
ザーメスの首を地面に叩き付け、
「ガイル様!敵将、ザーメルの首、確かに献上いたします!!」
「うむ!見事な働きだ!!」
「では!残りの魔族も、血祭りにあげてきます!!」
俺は、そう言い、風のように走る!
放気を放ち、混乱する魔族は、その閃光の中に、消えて逝った!
これは、戦争では無い!
一方的な虐殺だ!!
時間にして、一時間もかからない。
静寂が訪れる……。
俺は、マヤとニーナと共に、再び、ガイルの前に……。
最早、誰も、俺達の事を、侮辱する者は居ない。
それ処か、言葉を発する者もいない。
ガイルだけは、高らかに笑い、
「儂の目は、確かだったようだ!いや!それ以上か!!」
「勿体無きお言葉……」
ガイルの笑い声に、呆然としていた兵達が、我に返る。
大歓声!
兵達の熱狂が、天をも焦がす!
この日、俺達は、全世界に、英雄として、名を轟かせる事と成った……。




