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天翔雲流  作者: NOISE
神々の願い
1364/1794

本物の屑……!

「きゃああああ!!」

 北の方から、叫び声が!

 この声は、賢者ニーナか!

 ここまで聞こえる声!

 何があったか?

 俺は、モグに指揮を託し、マヤと共に駆けだす。

 本当、世話がやける……。

 空で、混然と輝く女神……!

 あれが、魔王軍四天王、風のイシュノヴァか……。

 横たわる、賢者の姿……。

 狂気に、憑りつかれた様に笑う勇者……。

 何があった?

 敵である、イシュノヴァが、眉を顰める。

「貴方……。勇者なのよね……?自分を守る為に、女の子を盾にするなんて、魔族にでもなったらぁ?」

 何を言っているんだ?

 ガイアの奴、女を盾にした?

 仲間を……。

 ニーナを盾にしたと言うのか!?

 ガイアは、狂った様に笑い、

「言ってくれるじゃねえか!神剣を持った俺に、敵うと思っているのか?女を盾にしただぁ?魔力切れの魔法使いなんて、それ位しか、役に立たねえだろうが!!」

 本物の屑だ……!

 ガイアの周りから、人が離れてゆく……。

 ただ一人、俺だけは……!

ガキッ!!

 ガイアの顔面を殴り飛ばす!!

「下種が……!」

 ガイアは、憤怒の顔で、飛び上がり、俺に斬りかかるが、

「雑魚が……」

 その鳩尾に、拳を叩きこむ!

 最早、ガイアは動けない……。

 俺は、イシュノヴァを睨む。

 イシュノヴァは、妖艶な笑みを浮かべ、

「あら?良い男の子ねぇ。勇者は糞だし、人間達に、未来は無いわよぉ。私の前で、跪くなら、貴方だけは、許してあげる」

「ご冗談を……。一手、試おうてもらいましょうか?」

 俺は、そう言い、ゴッテスの首を掲げる。

 イシュノヴァの顔は、凶悪な笑みに変わり、

「あらあら♪そんな鈍らで、良くやるわねぇ。豚さんを、さばいて、虚勢を張っちゃって。可愛いんだから♪」

 イシュノヴァの手から、風の刃が、放たれる!

 俺の剣は折れ、

「そんな鈍らじゃ、どうにもならないわねぇ。それでも、今の一撃を躱すなんて、凄いじゃない♪」

「そりゃどうも……」

「まだ、私と闘うつもりなの?貴方を守るモノなんて、もう、何も無いわよ?」

「く、ははは!」

 俺は、大声で笑う。

 狂った様に笑い、

「お前こそ、何を勘違いしている?俺は、一通りの武器は使えるが、最も得意なのは、これだ!」

 そう言い、拳を握る!

 久々に、少し遊べそうだ!

 イシュノヴァも、凶悪な笑みを浮かべ、

「面白いじゃないのさ!魔族と、ガチでやろうなんてさ!!」

 無数の風の刃が、俺を襲う!

 俺は、全てを跳ねのけ、イシュノヴァの眼前に!

ガッ!!

 イシュノヴァの腹部に、拳を叩きこむ!

 イシュノヴァは、血反吐を吐き、俺を睨む。

「あ、あんた!?」

「それでは、ダンス、楽しかったですよ♪」

 俺の手刀で、イシュノヴァの首が、宙に飛ぶ!

 四天王で、この程度か……。

 落下する首をキャッチし、先陣に立っていた、フィリス三世の前で、片膝をつく。

「風のイシュノヴァは、打倒しました!これより、残党の殲滅を、お命じ下さい!!」

「うむ!流石よのう!ログナールよ!兵を集めて、残りの魔物を、殲滅せよ!!」

「はっ!!」

 さてと……。

 残党狩りは、騎士達に任せて、俺も、ゆっくりするか……。


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