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天翔雲流  作者: NOISE
神々の願い
1352/1794

冒険家業に、集中したい……。

 ふぅ……。

 平和なモノだ……。

 俺の、エネッサを拠点とする、冒険者の活動は、国王の命により、大々的に、公表された。

 それから数日……。

 グレイアックスや、白銀の牙の荷物持ちとして、下働きであるが、冒険稼業を、謳歌している。

 国が、クルセット教会の、援助をしっかりしてくれるお陰で、金にも、余裕が出来た。

 孤児院の子達を連れて、お菓子を買ったり、洋服を買ってやったり出来、嬉しい限りだ。

 平和だなぁ……。

 そんな平和も……。

「ジャショウ様!国王陛下がお待ちです!」

「またですかぁ……?三日前に、登城したばかりでしょう?」

「フィナ様も、ジャショウ様に会いたいと!」

「はぁ……」

 どこかの、王様を思い出す……。

 面倒な話だ……。

 王城に行けば、

「おお!ジャショウよ!よく来たのう」

「本日は、どの様な要件でしょうか?」

「う、うむ……。フィナに、薔薇園を見せてやりたかったのじゃが、今年は、不調でのう……」

「畏まりました……。薔薇園の華を、咲かせればいいのですね?」

「そんな事が、出来るのか!?」

 俺は、フィリス三世とフィナと共に、薔薇園へと訪れる。

 大地に手を当て、

「大地に生命を宿すか……」

 アイレカ姉さんの力を借りる。

 一斉に、咲き誇る薔薇。

 俺は、ふぅっと息を吐き、

「こんなもんで、よろしいでしょうか?」

 フィリス三世は、目を見開き。フィナは、口を手で覆い、目を潤ませる。

「なんて、奇麗な……」

「フィナよ!どうじゃ?これが、薔薇と言う花だ!」

 本当、親子仲良いなぁ……。

 フィリス三世は、年甲斐も無くはしゃぎ、

「ジャショウよ!褒美を取らそう!何が良いか?」

「そう、毎回、褒美と言われても……。何も、思いつきません……」

「相変わらず、無欲な男よのう」

 本当、勘弁して欲しい……。

 俺は、一礼し、その場と発とうとするが、

「ジャショウ様……。せめて紅茶を一緒に……」

 フィナ必殺の、お願いポーズ。

 俺は、観念して、首を垂れる。

 はぁ……。

 冒険稼業に、集中したい……。



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