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天翔雲流  作者: NOISE
神々の願い
1333/1794

違和感……!

「へへへ……。結果オーライ♪それにしても、ジャショウ!お前、頭が回るなぁ」

「へ?そうでしょうか?」

「うむ!お前が、とっさに、風の流れに気付かなければ、パーティーは、混乱していただろう!」

 まあ、こう見えて、冒険稼業は、長いからなぁ……。

 褒められた事を、素直に喜び、持ち場に戻る。

 それにしても……。

 この人達は、オーガ、トロルも、簡単に倒すか……。

 とんでもないパーティーの、雑用に成ったな。

 十九階層を走破し、いよいよ、ニ十階層か。

 普通に考えれば、セーフポイントだが……。

 嫌な、予感がする……。

 禍々しい気配を感じる。

 これは、一波乱ありそうだ……。



 セーフポイントだと思い込み、気を抜いたモグ達。

 俺は、眉間にしわを寄せ、

「モグさん危険だ!何か、嫌な気配がする!」

「何……?」

 モグ達は、一瞬で、戦闘態勢を取る。

 俺みたいなガキの言う事を、聞き入れてくれるか……。

 モグは、アックスを構え、ゆっくりと、扉を開く。

 禍々しい、瘴気……!

 そこには、一人の騎士が立っていた。

 首が無い……?

 いや、左手に抱えた首!

 デュラハンか!

 モグは、声を荒げ、

「キズナは、神聖魔法を!ノエナは、炎系魔法!俺は、デュラハンを引き付ける!マガン!三人の護衛を任す!!」

 戦闘が、始まった!

 デュラハンとモグが、激しくぶつかり合い、剣戟の音が、室内に木霊する!

 キズナとノエナは、詠唱を始め……!

 その時、異変が!

 デュラハンの闘気で、時空が歪み、魔物達が、溢れかえる!!

 グールか!

 マガンが応戦するが……!

「ちい!数が多すぎる!!って、ノエナ!!」

 グール数体が、ノエナに、襲い掛かる!!

 仕方が無いか……。

 俺は、ロングソードを抜き、華麗に舞う。

 グールの首が飛び、

「モグさん!後ろは、気にしなくて大丈夫です!キズナさんとノエナさんは、そのまま詠唱を!マガンさん!俺達で、グールを、食い止めますよ!!」

「お、おう!」

 はぁ……。

 俺も、デュラハンと、戦いたかったなぁ……。

 俺は、荷物を背負ったまま、迫り来るグールを、次々と、倒してゆく。

 何体倒したか?

 風向きが変わる!

 キズナとノエナが、

「ファイヤーアロー!!」

「シャインストライク!!」

 二つの魔法が、デュラハンに直撃する!!

 デュラハンのその身は崩れ、炎に巻かれる!!

「うおおお!!」

 そこに、モグの会心の一撃!!

 決まったな……。

 デュラハンは消滅し、グール達も、崩れ去ってゆく。

 ニ十階層の部屋は、青白く輝き、セーフポイントへと、姿を変えた……。


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