始まる、冒険記!
さてと……。
それじゃあ、冒険頑張りますか♪
白狼亭に、三十分早く、到着する。
予定時間より、少し早く来るのは、社会人としてのマナー!
一番乗りだと思ったら、キズナとノエナが既に居た。
二人は、満面の笑みで、手招きをする。
俺は、駆け寄り、
「今日は、よろしくお願いします!」
「そんな、緊張しなくて良いよぉ♪取って食ったり、しないからさぁ♪」
「そうですよ♪ジャショウ君は、堂々としていれば良いんです」
しばし、団らん。
七時十分前に、モグが登場。
俺の頭を、クシャクシャに撫で、
「マガン以外は、揃ったか」
「マガンの事だから、何時も通りだと思うよぉ」
「しっかりして欲しいです……」
何時も通り?
それからしばらく、時間が流れる。
遅い……。
もう、七時半だぞ?
八時に成る頃、漸く、
「わりぃ!寝坊した!」
マガン登場。
一時間遅れとは、何たる、剛の者。
大あくびをしながら、俺の頭を撫で、
「ちゃんと来たか?お前は、遅刻しなかったのかよ?」
「マガンさん!ジャショウ君は、三十分前に、来ていましたよ!」
「何だ、お前ぇ?昨日は、豪遊しなかったのかよ?」
「あっ!昨日頂いたお金は、クルセット教会に、寄付しました。子供達、喜んでいました!ありがとうございます!」
「お、お前……」
皆、俺を、まじまじと見る。
何か、変な事を言ったか?
モグは、コホンと、咳ばらいをし、
「取り敢えず、市場に行って、食料とポーションを買うぞ。それからジャショウ!これが、お前の装備と荷物だ!重いだろうが、頑張ってくれ!」
「はい!」
レザーアーマーにロングソードか。
荷物の方は、炊事道具にキャンプセット。
大体、三十K位か。
楽勝、楽勝♪
俺は、装備を整え、荷物を背負う。
キズナは、心配そうに、
「大丈夫?ジャショウ君」
「ん?大丈夫ですよ?この位でしたら……。まだまだ、余裕です♪」
「おっ!頼もしいねぇ、ジャショウ君♪ついでに、お兄さんも、おんぶしてもらおうか?」
「マガン、調子に乗らない!」
「いてててて!分かったから、耳を引っ張らないでくれ!ノエナ!」
明るい、パーティーだ。
アミューさんには、感謝しなくてはな。
さてと……。
いよいよ、冒険の始まりか……!




