まあ、好きだから、別に良いのだが……。
薄口のスープと、カチカチのパン。
確かにこれじゃあ、あの子達が、イライラするのも、仕方が無いのかもなぁ。
年長者達は、早々に食べ終え、毒づきながら、出て行ってしまった。
俺は、小さな子達に、食事を食べさせてやる。
固いパンを、少しでも、食べやすくする為、スープに浸し、口元へと運ぶ。
失礼だが、こんな料理に、子供達は、無邪気に喜んでいる。
何とか、金を稼がないとな。
一時とは言え、宿を提供してもらえるのだから。
食事を食べ終え、トリナと並んで、食器を洗う。
トリナは、ニコニコ笑い、
「ジャショウ君、疲れたでしょう?休んで良いのですよ?」
「いや、これ位、やらせて下さい」
「ジャショウ君は、良い子ですね♪」
「ははは……」
中身は、良い子と呼べる、歳じゃ無いんだが……。
食堂に戻れば、
「ジャショ!ジャショウ!」
幼い子達が、俺を待っていた様だ。
最年少の子を抱き上げ、
「どうした?子供は、寝る時間だぞ?」
「だって!ジャショウ、寝るとこ無いでしょ?べ、別にアンタが、どうしてもって言うなら、私が一緒に、寝てあげるわ!」
ツンデレですか?
他の子達も、俺の服を引っ張る。
俺は苦笑し、
「大丈夫。俺は、礼拝堂で寝るからさ。皆は、気を使わなくて良いんだよ?」
「だ、駄目よ!風邪をひいちゃうわ!」
「ジャショ!一緒!ねんねする!」
「ははは……。分かった、分かった……。じゃあ、一緒に、寝かせてもらおうかな?」
「あい♪」
やれやれ……。
俺は、何処へ行っても、子供の面倒を、見なくちゃ成らないのだなぁ……。
まあ、好きだから、別に良いのだが……。




