表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天翔雲流  作者: NOISE
その翼を広げて……。
1306/1794

因果応報

 イヴ同様、リースは俺と、相性が良い様だ。

 俺とリースは、互いに、敵の行動パターンを、瞬時に計算し、戦いを、有利に運ぶ。

 戦闘が、やりやすい。

 平時は、アルテイシアの、良い話し相手だ。

 ロブン先生とも、よく談笑している。

 シャル達とも、打ち解けている様だ。

 全て問題無い……。

 リースが、物では無く、知能であるが故に、アルテイシアへの献上は、不可能であるし。

 そもそも、一つの個体に、複数の人格が共存すれば、ただの人間であれば、支障をきたす恐れがある。

 貴族達は、悔しがりながらも、諦める事と成った。

 まあ、出来たとしても、リースを、手放す気は無いが。

 もう、家族だし……。

 益々、ギリセアでの、俺の立場は、不可解なモノに成った。

 スターリー以上に、ギリセアの貴族とは、コミュニケーションを、取ってはいない。

 俺が相手にするのは、ローラ達重鎮と、騎士団、それと民達だけだ。

 抑えている所は、抑えているが……。

 スターリー以上に、貴族から、警戒されている。

 ロードが死に、ヴィータが死に、それに連なる者が、徹底的に、排除された。

 力を以て、ギリセアの拡大を、目論んだ者達は、和平の道で、ギリセアの行く末を求めたアルテイシアを、侮り見限った。

 それが、皮肉にも、彼等の誇示する、力を以て、排除されてしまったのだ。

 そして、その陰には、俺が居た……。

 スターリー同様、ギリセアの貴族達も、俺を、恐れている。

 アルテイシアは、多くの貴族を排除し、新生ギリセア帝国を、創り出そうとしているのだ。

 最早、彼等は、過去の遺物。

 ギリセアの気風か、スターリー以上に、徹底している故の発展。

 邪魔だと思えば、建国以来、仕えて来た貴族の家系でも、エリア達に命じ、排除してしまう。

 反旗を翻そうとも、二度の大戦で、アルテイシアは、実力を、見せつけている。

 力がものを言う国、ギリセア……。

 アルテイシアは、不動の地位に、君臨しているのだ。

 そして、俺もまた、絶対的立場に、存在する。

 正直、貴族達の求めたモノであるが、ギリセアの貴族にとって、今のギリセアは、住みづらかろう。

 しかし、彼等は、力を誇示する事でしか、自分を表現する術を知らない。

 そんな彼等に、憤りを感じ、最近、何時にも増して、アルテイシアの機嫌が悪い。

 そして、行き詰ると、俺に頼る……。

 故に、貴族が、俺を警戒する、

 負のスパイラルだ。

 ただ、アルテイシア自身、かなり有能だ。

 と言うより、褒めたくないが、天才と言う奴だ。

 ギリセア発展の戦略も、しっかりと、考えている様だ。

 ローラやエリアと言う、才有る若者が、重宝されている。

 何度も言うが、そこら辺は、ヨセフと違い、アルテイシアは、徹底しているし、抜かりが無い。

 恐らく、伸びしろは、スターリーより有るだろうな……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ