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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

MAP27話

「庭があまり手入れされてない…これは住んでいる人も少ないな」


「みろ、馬車がある。やはりここに来ている奴がいるんだな。あの中はあとで漁るとして、まずは住民にご挨拶をしないとな」


「人が来なさすぎるこんなところに俺たちが訪問したら、驚きすぎて息の根が止まってしまうかもね」


侵略者は声を潜めて笑い合う。この辺りで住んでいるのは偏屈な老人とここに来ているであろう商人くらいであろうとあたりをつけたようだ。そのまま進んでいくと半開きになった玄関が見える位置まで来た。


「おいおい、玄関の扉が半開きじゃないか…不用心な。盗賊みたいな奴が来たら格好の場所だぞ?」


そういって笑いながら玄関に近づく盗賊達。


ヒュン!


ドグシャッ!


闇に紛れて風切り音が聞こえたかと思うと鈍い音が続いた。何が起きたのかまだ把握できない盗賊達。


ヒュン、ヒュン、カッ、ヒュン


ドグシャッ、グチュ、ベチャッ


「お、おい…なんの音だ?」


「うわっ何かかかったぞ…生ぬるいな。おい変なものかけるなよ。…おい?」


盗賊の1人が近くにいたはずの仲間に振り返ると、そこには下顎を残して顔が吹き飛んだ仲間だったものが立ち尽くしていた。そして、死んだことを自覚したかのように倒れこむ。


「敵襲!お前ら散らばりやがれ!仲間の確認を怠るな!」


盗賊のリーダー格がたまらず灯をともし指示を飛ばす。散らばっていった人数を数えると14人にまで減っていた。


「くそったれ!いつから気づかれてたんだ?いったいどこから」


近くにあった石の像に身を隠しながらあたりを窺う。しかし仲間が持っている暗い色の灯が見えるだけで何も見えない。と、その時一番離れたところにいた仲間の灯が消える。遅れて聞こえる何かが潰れたような音からこの見えない襲撃者にやられたのだろう。


「夜に灯をともしながら強盗というふざけた真似を考えるなんて、命知らずですね」


「どこだ、どこにいやがる!」


見えない襲撃者の声が聞こえる。その声は幼い少女の声にも聞こえた。


「ボク達の家にようこそ、侵入者さん。あなた達、死ぬ覚悟はよろしいですか?」


「ふざけやがって!すぐに見つけ出してやる」


こちらの声にクスクスと笑う相手。盗賊リーダーは気配察知を持っていて、声の主が近くにいるのはわかるのに、どこを探しても見当たらない。そうこうしている間にもくぐもった悲鳴とともに仲間のいるであろう場所の光が消されていく。気がつけば半数も何もしない間に倒されてしまった。


「ここまでしてやられるとは。撤退も考えるか…?いや、まだ何も手にしてないではないか!ふざけるな!」


さよならです

メキョッ


変な音とともにリーダーが最後に見たものは、大きな骨を持って勢いよく振り切ったであろう少年の笑顔であった。


ボツになった理由:注意勧告もなく、初めての殺人に躊躇なく及べるサイコに仕上がったため。

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