序章 ~beginning story ~
全種統括戦争
それは神族、魔族、人類が使徒と呼ばれる種族に対抗し、完全敗北した戦争である。
新西暦6800年第25代目国王セイロス・K ・ リュガルドのときである。
最先端の技術をもっていた研究は消え、豊かな生活をしていた民は絶望とともに死んだ。
しかし、失ってばかりではなかった。
全種統括戦争の中、人類は魔族、神族と対等に戦えるように力の研究をしてきた。
その内容は
「人間の脳は半分も使われていない。よって、脳を活用できるようにすると人間を超える力―能力―を手に入れることができる」
というものである。
能力―人間の脳が突然変異により本来の力の一部を引き出すことが出来る現象の結果である。
能力は、個人によって様々だが共通するものがある。
それは階級である。
第1階梯 能力を操り技を使うことができることのことを指す。
第2階梯 能力を武器にまとったり混合技を繰り出すことを指す。
第3階梯 能力を自分の体の1部に変換させることを指す。
第4階梯 能力を自分では精神的肉体的を制御できなくなり、暴走することである。
全種統括戦争から100年、王国はリュガルドに代わりに第5王国―ネプト、ハントロ、リュバィス、ルーランス、ドレパスが王国を治めていた。
全種統括戦争から100年経った現在使徒の出現は激減した。
しかし、備えをするべく王国がとった政策は訓練所設立。
能力というものは思春期ぐらいまでには発現する、だかそれを伸ばさなければ宝のもち腐れである。
よって、能力者たちの頭脳のほうを育てるために設立されたのが初等教育訓練所、能力者たちの能力をある程度まで育てるために設立されたのが中部訓練所、中部訓練所でまだ見込みのある生徒や能力についての詳しい操作を学びたい者のために設立されたのが高等魔法訓練所。
初等教育訓練所は7歳から12歳までの6年、中部訓練所は12歳から16歳までの4年、高等魔法訓練所は16歳から20歳までの4年の期間がある。
義務教育ではなくやりたい者のための訓練所は全王国の子どもが行っているわけではない、しかし王国命令などでは強制的に行かなければならないこともある。
どの訓練所でも、やはり子供達は子供である。
よって噂とかそういう類の話はよく流れている。
そんな中1つほかの噂とは違う噂があった。
稀に攻撃してくる使徒及びその配下達と対等に戦う謎の戦闘集団の噂。
その戦闘集団の名前は
―人類の抵抗―
と呼ばれている。