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能力者達の苦悩  作者: 阿久津龍之介
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前日談

 

 - 王国リュガルドから北西に約58km離れた戦場にて-

 状況は誰がとう見ても最悪だった。

 共闘していた魔族はいつの間にか堕ちていた 。

 神族の頂点に、君臨する最高神ゼウスは限界を感じていた。

 そして、冷静に、考える。

 どうやれば被害を最小限に抑えられるかを。

 視界で捉えられるだけでも敵の戦力が衰える様子は無かった……。

 こちらの戦力は確実に減っている。

 どうすればいい、……何か打つ手は他に無いのか……

 考えている最中、戦神アレスがやられた。

 もう、ゼウスにはこの方法しかなかった。

 この様な方法は取りたく無かった ……ゼウスは己の無力さに嘆いたが、もうこれしか手は残っていなかった……

 その方法を伝えるべく伝達魔法を使う。

 ゼウスの方法に納得したのか、残っている神族は術式を、組み始めた。

 組み立てている中ゼウスとともに肩を、並ぶオーディーンは魔族の唯一の生き残りである「万能」に話しかけた。

「万能、お前は残れ」

「……!?しかし、自分も一緒に!」

 急に生き残れという命令に万能は戸惑った。

「万能よ、おまえはここに残り伝えるのだ……私達を、そして私達の敵対する使徒を!」

 切羽詰まった状態で、冗談を言っている様子のないゼウスを見た万能は不承不承頷いた。

 次の瞬間、戦場は殺伐とした空気が漂っている中、眩い光とともにに気配が消え始めた。

 そう、神族が組み立てた術式は封印魔法

 自らを犠牲にして自分のより強いもの者を封印する捨て身の魔法である。

 そして、その魔法を使うということは神族は降伏を意味していた。

 すべての気配が消えた後そこに残ったのは使徒、魔族、神族の死体、そして、残された万能。

 それ以来万能を見たものはいない。

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