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猫!?  作者: 奈月ねこ
13/14

 茜の恋人であるひろしは茜を探していた。茜は失踪届が出されたが、部屋が荒らされていないことから、事件性は低いと警察は本気では探してくれない。こうなったら自分だけでも茜を探そうと考えていた。


 そして、浩は茜の家に毎日通っていた。茜がいなくなってから一月ひとつきあまり。浩も疲れてきた。

 月が明るい夜、浩は茜の近所の公園にやって来た。


 このはよく茜が来ていたんだよな。まさかここにはいないよな。


 浩は公園のベンチに腰を下ろして、月を見上げた。


「茜、どこへ行ったんだよ……」


 思わず浩の口から言葉が漏れた。それを聞きつけたのが茜である。猫になってから、聴覚が鋭くなっていたのだ。


 今の声は、浩!?

 行かなきゃ!


 茜は飛び出した。


「茜!」


 後ろで虎が叫んでいるが、茜は声のした方へ走っていった。

 そこにはぼうっと空を見上げる浩がいた。茜は思わず駆け寄った。


 浩!

「にゃー」


 言葉が出ない。茜はもどかしさを感じながら、浩の前に出た。


「猫か。そういえば茜は猫が好きだったな。おいで」


 浩!私だよ!

「にゃー」


 やはり茜の口から出るのは猫の鳴き声だ。


「可愛いな。野良猫にしては綺麗だな。白猫か……。茜にぴったりだな」


 浩!

「にゃー」


「茜、愛してる」


 浩が言葉を発したそのときだった。茜の体が輝き出した。浩は眩しさから目を閉じた。猫を抱いていたはずなのに、段々と重みが増していく。


 浩が次に目を開けた時には、茜が膝の上にいた。


「茜!」

「浩!あ、声が出る!浩、浩!会いたかった!」

「茜!どこにいたんだよ!ってか何で裸!?」


 その言葉に初めて茜は自分を見下ろした。


「きゃあ!」


 浩はコートを脱ぐと茜に着せた。


「どういうことなんだ?」

「長い話になるわ」


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