表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

寂れた道具屋

遅くなりました

さて、新しく作った大剣を渡したおかげで、俺の居た、ブラックライト・ヒルの戦闘が終わった。別に、戦ってきた人たちが弱かったとかそんなことはない。


ただ、マジックアイテムとは総じて強力な物が多く、一つの小さな戦争場所に回すほど数が無い、と言うことがあり、武器や攻撃方法は必然的に個人個人の力になる。


だが、そこへ、俺が作った武器を投入した。もちろん大剣『ドラゴンブレス』を持ったニコラスさん達の部隊は大活躍し、魔物を全員倒すことが出来た。


そして俺は帰りの馬車の中に居る。ちなみに彼らはまた新しい戦場に行ってくるそうだ。あそこでの戦争は終わったがまだ他にも戦闘しているところがあるからだ。それと武器もしっかりあげてきた。


「着きましたよ。」


ん、着いたようだ。ここは俺の実家と戦場の大体中間くらいにある街。戦闘終了を聞きつけた住人が戻ってきて、活気を取り戻しつつある、ところだ。

すぐに帰らないのはただ、この街を観光してみたいなーと、思ったからだ。


「見たこと無いのがたくさんあるなぁ。」


動物の毛が大量に付いた仮面、ぐにゃぐにゃに曲がったレイピア、ものすごく伸びるカバン、えとせとら。楽しい。なんかこういうのってお祭りの屋台を回って居るみたいでテンションがあがってくる。


「ん~、このー店なんの店気になるなー、っと。」


入ったのは木造で少し古めかしい感じの店で、店先の看板には道具屋のマークがあったから、ここは道具屋なのだろう。だが、並べられている商品は統一性が無く、剣だったり、ポーションだったり、ぐちゃぐちゃ。それにぱっとみでもわかるくらい質が悪い。剣は刃こぼれしているし、ポーションは濁っているし、並べ方も酷い。それに埃っぽい。


この店ははずれか、とおもって出ようとすると出口付近にある棚の、ある物に目が吸い寄せられた。


そこにあったのは剣。だが剣は鞘に収まっておらず、剣の隣に投げ出されている。鞘は緑色で黒の金属のような物で装飾されていて、とても優雅な作りをしている。そしてその刀身も緑色で、腹にはなにか文字が刻まれている。


「・・・ん~?は、くちゅっ!」


手にとって見てみる。埃がかぶっていてくしゃみをしてしまったが、お陰で埃が吹き飛んだ。もう一度文字を見る。


「『光を拓くもの』か・・・。」


・・・厨二だ。まぁおれのもってるヴェルマンウェの『祝福されし風』も厨二ネームではあるのだが。

それにしてもこれはどういう剣なんだろうか。


「その剣は・・・売り物じゃない・・・です。」


「へあっ!?」


びっくりした~。いきなり後ろから声が聞こえたから変な声が出てしまった。

まったく誰だ脅かしたのは!と、後ろを振り返る。そこには158cm位、前も後ろも髪が長い女の子が立っていた。表情が見えないので少し暗い印象を受ける。


「あの・・・それは・・・売り物では・・・無いです。」


「え?あ、ああ、すまない。」


剣を戻しながら俺は思っていた。なにげに俺女の子と話すの初めてじゃね?てか同年代の知り合いとかいないんじゃ・・・。やばい、泣けてきた。たしかにこの年までずっと家にいて自分の好きなものを作ってたらそれは当然か。


「え!?・・・あ、あの・・・何で泣いてるん・・・ですか?」


うん、男にはね?突然悲しくなる時ってもんがあるからなんだよ?だって言ってしまえばヒッキーってことっしょ?ああ、悲しいかな、好きなことに夢中になると社会不適合者の烙印を押されるなんて・・・。


「あ、あの・・・う、ううう、うえぇぇぇんん!」

感傷(?)に浸ってたら泣き出してしまった!ど、どうしよう、女の子が泣いたときの対処法なんて知らないぞ!



~30分後~


「な、もう俺は大丈夫だ。」


「ほんと?もう・・・無視したり・・・しない?」


俺はそれから30分かけてその女の子をなんとか泣きやますことに成功した。まだすこし泣いてはいるが、成功だ。え、どうやったか、て?頭なでなでしてさっきの台詞を言ったんだよ。


「ああ。・・・そうだ、この店はなにを取り扱ってる店なんだ?道具屋のマークはあったんだが。」


泣きやんだしパッパと帰ろうと思っていたが、この店が何屋さんなのか気になったので聞いてみることにした。


「えっと・・・道具屋で・・・あってます。」


ふむ。たしかに表にマークあったしな。


「・・・・・・あ、あの!」


「ん?どうした?」


なにやら決意した感じの声でそう言ってきた。え、顔、じゃないのかって?この子前髪が邪魔でお顔拝見できんのよ。


「なにか・・・買っていって・・・くれませんか?」


身につけているエプロン(彼女は白いワンピースにエプロンをしている)をぎゅっ、と握って言った。なんとなく儲かってない感じはしていたが、客に頼んでくるほど大変とは。


「・・・・・・じゃあ、この剣のこと、詳しく教えてくれたら、そこの棚にある奴全部買うよ。」


さすがに某魔法使いみたいに、ぜ~んぶ、ちょうだい(キリッ)ワオ・・・、とかは出来ないが小さな棚にのっかってるもの数十はいける。・・・男らしくないとかいうな!見た目はアレだが中身は漢だ!ただ今日は手持ちが少ないからこうしているだけで別n「いいんですか!?」


ワオ・・・。遮られた・・・。


「ああ。この剣について教えてくれるならそんなの、安いもんさ。」


おれ、漢だろ?


「ありがとうございます!なんと、お礼を、グスッ、いったらぁ、うう、いいか・・・。」


ちょ、また泣き出してきた。そんなに嬉しかったのか?・・・確かに店がこんな状態じゃ、客は来ないだろうし、当然か?


「ほら、泣かないで、ね?」


頭を撫でてあげながら軽く微笑む。これがさっきの30分で編み出した技だ。これでさっきも落ち着いてくれたし。


「うん。あり、がとう。お姉ちゃん(・・・・・)」


・・・耐えろ。そうだ、俺はミテクレだけは女の子に見えるんだった。何だ、顔か!?だったら毎日寝る前と起きる時に自分の顔にグーパンすればいいのか!?それともこの後ろで縛ってある髪か!?・・・ゴリンというのをやってみるか・・・。


「え、えっとな?俺はお姉ちゃんじゃないぞ?」


「うん、わかってる。」


お、そうかそうか。わかってるのk「だって、血は・・・つながってないよ。」はいそーだろーと思ってましたよチキショー!


「そうじゃなくてだな、俺はおとk」


バンッ!!


「おい、借金取り立てにきたぜー。」

「おいおい、きったねえ店だなぁ、おい。」

「ギャハハ、見ろよこのポーション、古すぎて濁ってるぜぇ?」


・・・・・・・・・・・・遮りすぎなんだよおまえ等。

じつは最近龍が如くってゲームやってまして、そのなかでおもしろい台詞がありました。


「このまえここで食ったラーメンにゴキブリが入ってて腹いてぇんだよ!慰謝料10万払えや!」


うろ覚えですがこんな感じでした。この台詞みて、「いやいや、食ってて入ってるのわかったんならその場で言えよ」って思わず画面につっこみを入れてしまいました。その後主人公がきてヤー公ボコボコにしたんですがね。

なにが言いたいかと言いますと龍が如く、楽しいですね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ