【最恐都市伝説】だるまさんがころんだ
「だるまさんがころんだ」という遊びが禁止されている村があるらしい―。
そもそも、だるまさんって転びませんよね。
転ばないように出来ているんですよ。
だからね、転ぶのはだるまさんの方ではないんです。
ある日、子供たちが5人、公園で「だるまさんがころんだ」をして遊んでいました。
その中に一人だけ、真ん丸な顔をして、いつもからかわれ
顔が真っ赤になっている子供がいました。
赤い顔だから「本物のだるまさん」なんて呼ばれていて―。
「本物だるまさん」は他の子供たちとは違って
目が見えませんでした。
その代わりに、耳がとても良くて、人の声や足音を聞き分けることができました。
なので、遊びの途中で自分だけ置いて行かれるのが解ってとても悲しい思いをしたり
こそこそと喋っている悪口が聞こえたりして、毎日が苦痛でした。
しかし、今日は違いました。
「また、だるま置いて帰ろうぜ」
という声と共に、だるまさんを置いて一斉に帰ろうとしましたその瞬間。
「あ、動いちゃだめだよ―。私は転ばないけど、みんな。ころぶよ。」
一番最初に動いた子の後ろから手と足を後ろ側へひねりました。
「あーあ転んじゃった。」
残りの3人は恐怖で一瞬動けなくなりました。
「さぁ、つづきやるよ。だるまさんがころんだ」
正気に戻った子が1人、逃げようとするも、開かないはずの目を見開いた「だるまさん」
が手と足をねじ切ります。
「ころんじゃったね」
地面に転がる子にささやきました。
残る2人は必至で「だるまさん」に飛び掛かり押さえつけようとしますが
なかなかころびません。
そのまま2人の手と足を踏みつぶしてしまいました。
「だるまさん」の周りには、動かなくなった子供たちの姿がありました。
「だるまさん」は満足そうに笑いました。
「みんなころんだね。でも、私はころんでないよ」
手と足を失った子供たちは、皆胴だけで横たわっている「ほんもののだるまさん」でした。
「だるまさんがころんだ」
はころんだ人がだるまさんになるゲームなんだよ。
目が見えないはずの「ほんもののだるまさん」は、子供たちに置いて行かれた時に、帰り際水路に落ちて亡くなってしまっていたという事です。