未熟な絶望
一応初投稿です。
人によっては気持ち悪いと感じてしまう表現があります。
性的な犯罪行為を助長するものでは決してありません。
この物語は完全フィクションです。
児童福祉施設「ふしみ園」
親のいない子供たちを受け入れて、十五歳までの衣食住の面倒を見るという児童養護施設だ。
一見するとよくある福祉施設なのだが、この施設には裏側がある、それは、
「由衣ちゃん、今夜はおじさんと一緒だね。」
今、私の目の前には小太りしたクソジジイが気色の悪い笑みをこぼしながら私の腕を引っ張っていく。
「由衣、次は君の順番なんだ。おとなしくついていきなさい。」
「嫌、嫌、嫌ァッ」
私は必死にやめて、離してと気持ち悪いデブ男に訴える。
「くふ、可愛いねぇ、どこまでやっていいんですかな?」
だがしかし、その反応のほうがそそられるのか男はよりひきつった笑みを浮かべる。
その邪悪な笑みが、吐き出す息が、体から放たれる異様なにおいが、私の嫌悪間を加速させる。
「孕ませさえしなければどこまででも構いませんが、表に漏れてしまうとあなたの地位もどうなるかわかりません。それを踏まえたうえでお楽しみください。」
この男が何を言っているのかは分からないが、それが私にとって嫌なことだということは本能的に理解できた。
必死に訴え、抵抗したが男には慈愛や優しさといった感情が欠如していた。
私の抵抗も訴えもすべてあっけなく消えてしまう。
「ハー、ハー、フううう、アァ、」
体中を男の指がナメクジが這うかのようにねっとりとなぞってくる。
汗でぬれた手から放たれる強烈な悪臭が鼻に絡みついてくる。
体中を触り続けて全身を舐めまわし堪能すると
「由衣ちゃん、いいよ、可愛いよぉぉぉ」
体をひたすらに不快な圧迫感が私を蝕んでくる、男のよだれのようなモノが手にかかる、男にはもう、理性のかけらすら無いような欲望のままに、けど、最善の注意を払いながら蹂躙してくる。終わりの見えない未来を想像すると絶望してしまう。
私が何かしたのだろうか、今、私は何をされているのだろう。
それすらもわからない。
ただ、不快で臭くていつ終わるのかさえ分からない。
いつになれば終わるのだろう、ということだけを考え続けて、無限にも等しく思えた長い長い夜が終わる。
帰った後も足が震えていて、さくらと詩奈に会うまでずっと、怯えていた。
このことについては、同じ施設で年上の詩奈が帰った後に教えてくれた。
「初めての仕事、お疲れ様・・・」