表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/65

41. 報告


 「はあああぁぁあ??何でそうなったんだ!!!」


 「…だからァ。さっきも言っただろうがァ。魔法だ魔法。分かるかァ?ま・ほ・う」


 「…馬鹿にすんじゃねぇ。ビル。てめぇっ!」


 「…落ち着いて下さい。ギルドマスター。それ以上怒りますと、毛が…無くなりますよ。」


 「…るせぇ……わぁってんだよ……」


 頭を撫でながら急に弱気になる。


 ビルが説明したのは、先日起こった出来事だ。約束通り律儀にギルドに報告に来た。


 「…ビルの話が本当だとしますと。もう、危険は無さそうですね。…ですが驚きました。まさかあの森が実は全くの別物だったなんて。」


 全く驚いていなさそうに青年は呟く。


 「…副ギルド長も何やってるんだァ…」


 「?お仕事ですよ。」


 副ギルド長と呼ばれたこの青年。アルバは、ギルド長を何故か先のとがったペーパーナイフでつついていた。


 「…全く困ったものですよ。結局、魔物は別の人が倒してしまった事ですし。素材も何も残らないアンデッドですし。この無能なギルド長は何を勘違いしたか、この街の恩人に剣を掲げて攻撃する様な事ですし。」


 ツンツンツンツン


 「…それは未遂だ。」


 「挙句の果てには?あのマッチョ君の忠告もろくに聞かずに、冒険者達を振り回す事ですし?…一体ギルド長は何をしたかったんでしょうかね…?おやおや、ここにご本人様がいらっしゃるではないですか。聞いてみましょうか?ねぇ?ギルド長…?」


 「…すまなかった」


 ツンツンツンツン…


 「…すまなかった。それがギルド長のお言葉ですか?沢山働いてくださった冒険者達の報酬と?口止め料…。どれだけしましたかねぇ…。ギルド長がためていた書類を私が?全て片付けている間に?」


 「…それぐらいにしてやってくれァ。副ギルド長。俺ァも報告が済んだら、とっとと帰りてぇんだがァ…」


 「あ、そうでしたね。奥様。ご懐妊おめでとうございます。もう帰って頂いても結構ですよ。報告ありがとうございます。」


 「んなっ何でそれを知っているんだァ?俺ァ誰にも言ってねぇぞ?」


 「ふふふ。そこはヒミツですよ。ビルさん。大丈夫です。貴方達に害を与える行為は私はしないと誓えます。」


 「…それ大分やべぇだろ」


 「…ギルド長?口より先に手を動かして下さい。…さもなくばギルド長の個人的な恥ずかしい情報をこの街…この国に広めますよ?あぁ、一週間も有れば、子供からお爺さんまで知っている常識になりますけどね」


 「…それはァ怖ぇなァ。ま、俺ァとっととお暇するぜ」


 「…では。お気を付けて。」


 「おう」



 そうしてビルはギルドを後にした。


 ビルにはやらないといけないことが沢山あるのである。



 「…名前考えとかねぇとなァ。本屋に行って…あとは…色々と揃えるもんは嫁さんと一緒に見た方が良いだろうしなァ。あァ…ラックの見舞いでも何か買って行くか…。あいつにも報告しときたいしなァ…」


 と、本屋への道のりを進むのであった。


次の話…買い物…?



ブクマと高評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ