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隠れチート、見つけました  作者: トニーひろし
第1章 異世界転移編
6/33

第6話委員長が俺の部屋に来ました。

次回は今日の5時から6時までの間に第7話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価ドシドシお願いしますー!





名前:フィン

種族:龍神ディアボロス

レベル1


HP:1362

MP:851

物理攻撃:1271

物理防御:953

魔法攻撃:1072

魔法防御:789

素早さ:850

運:748


スキル

【人身変化】

【逆鱗】

【超成長】

【火魔法】

【神格】



***



【人身変化】

人の姿に変化出来る。人の姿の時は全力の8割程しか力を出せない。


【逆鱗】

ダメージが蓄積される程、能力値がアップしていく。ドラゴン系の魔物の半分程が持つスキル。


【超成長】

レベルアップ時の能力値上昇が通常よりも大きくなるスキル。また、新たなスキルを得る確率も上がる。


【火魔法】

火系統の魔法を使う事が出来る。威力に優れた魔法系統である。


【神格】

種族名に『神』が入っている魔物のほとんどが持つスキル。【ステータス鑑定】を防ぐ能力がある。



***



 俺の能力値とは桁が違う。

 一応俺たちの能力値は『恩恵』の付与で10倍となっているため、普通の人間よりもだいぶ高い。

 俺の能力値は決して低い訳ではないのだ。

 だからこそ俺はレベル1の状態でその能力値は凄すぎだろうと思う。おそらく能力値はすでに上級の魔物クラスである。


「⋯⋯強すぎる」


 俺は思わずぼそりと呟いてしまう。


「ムフー」


 するとフィンは少し胸を張って、ドヤ顔でこちらを見てきた。

 分かりやすい反応である。可愛い。

 コンコン!

 すると誰かが部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「誰だろう?」


 俺はドアを開ける。

 するとそこにはクラス委員長の小坂さんと副委員長の水野さんがいた。


「どうしたんです?」

「クラスの代表を決めようと思ってみんなに声かけているんだよ。大迫君以外のみんなはもう集まっているよ」


 小坂さんが事情を俺に説明する。


「代表は小坂さんじゃないの?」

「いやいや、あの場ではそういう事になったけどしっかり決め直した方がいいんじゃないのかと思うよ。王女様に広い場所を貸してもらったから夜の歓迎会までに決めてしまおうと思ってね」

「そうかー」


 めんどくさそうな話だな。

 よし、ここはサボっちまおう。

 代表にはなりたくないし、もう少ししたら俺はこのクラスとは別行動をしようと思っているから関係ない。

 因みに、別行動の理由は俺の持つスキルが異常でバレると面倒だからと異世界での生活を誰にも縛られずに楽しみたいからの2つである。どこでボロが出て俺のスキルを周りの連中に知られるか分からないし、王国の勇者として活動していると自由にあちこちを旅出来ないだろう。

 異世界に来たならやはり自由な冒険者になりたい。


「悪いけど俺はパスで」

「ええっ! 大迫君も来ようよ」

「さらばだ!」


 俺はドアを勢いよく閉めようとする。

 1秒後以内に大きなドアを閉める音が鳴り響く筈だった。

 しかし⋯⋯そうはならなかった。

 閉まろうとするドアの間に水野さんの足が割り込んで来たからだ。そして、水野が目を細めて俺に言い放つ。


「逃がさないよ! 大迫君!」

「――なん⋯⋯だと」


 さっきの水野さんの動きはありえないほどの身のこなしであった。

 素早さを強化するスキルを取ったのか?


「んっ!」


 水野さんはそのまま無理矢理ドアを開けようとする。


「腕力で負けるはずが――うわっ!」


 力比べは拮抗するまでもなく、水野さんが勝利した。

 ――女の子に力勝負で負けるなんて⋯⋯とてもショックだ。

 しかし、今ので分かった。

 身体能力を上げるスキルを持っているであろう水野さんはおそらく前衛で戦うタイプだ。


「チェックメイトだね!」


 水野さんが俺を見下ろしながら言う。

 すごいドヤ顔だ。

 すると突然風が吹いた。室内であるのに。

 そしていつの間にか俺と水野さんの間にフィンが割り込んでいた。

 フィンが水野さんを睨みつけている。完全に敵と見なしているようだ。

水野さんは水野さんで『フィンが何者なのか?』『何故そんなに睨みつけてくるのか?』が分からず首を横に傾けていた。


「結局、面倒な事になったか」


俺は思わず頭を抱えるのだった。



***



 頭を抱えてから5分後。


「キャー、フィンちゃん可愛い!」

「お姉さん達と遊びましょう」

「嫌です! マスター! 助けて!」


 フィンは小坂さんと水野さんに完全にオモチャにされていた。

 しかし、美少女たちが並ぶと絵になるなー。そしてこれが助けない理由だったりする。

 フィンと水野さんと小坂さんの3人にこれまでの事情を話したのだ。

 因みに、フィンの事は2人には【召喚魔法】で呼び出したとちゃんと嘘をついて話している。2人とも本当に【召喚魔法】で呼び出したのかと疑っていたが、大丈夫だろう。

しかし、考えると【神格】のスキルがないと色々大変だったと思う。

 小坂さんは【ステータス鑑定】のスキルを持っているらしくそれでステータスを見られていたら大変な事になっていたと思う。

 ステータス全部を見れないスキルなんてどんなレアスキルなのよ⋯⋯? と小坂さんが呟いていたのが心配だが。

 しかし、そろそろやられ放題のフィンを助けてやるか。かなり涙目になっているしな。


「おいおい、その辺にしておけよ。2人とも本来の目的をわすれたのか?」


 俺がフィンに助け舟を出す。

 ――困っている女を助けない選択肢なんて⋯⋯はなから存在しないぜ。キリッ!

 途中まで助けるつもりが全くなかった奴が言うセリフじゃないなと軽く自己評価する。

 そしてこんなキザなセリフがさらっと頭のなかに浮かぶ自分の痛々しさに赤面してしまう。3人とも気づいてないようだが。

 小坂さんと水野さんはハッと顔を上げる。


「それもそうね。じゃあ行きますか」

「そうだね! 行こう!」

「じゃあ、俺はパ」

「パスなら強制的にリーダーにします!」

「行きます! 行くから許してー」


 小坂さんと水野さんがどんどん前に進んで行く。

 その後ろを俺は涙目になりながらトボトボとついて行くのだった。






















次回は今日の5時から6時までの間に第7話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価ドシドシお願いしますー!

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