第33話馬車が倒れていました。
約1週間ぶりの投稿です。読者の皆様、遅くなってすみませんでした。次回は明後日の12時過ぎに第34話掲載予定です。
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ホノルの町を出た後、俺達は東の方向へ進んでいく。
次の目的地の村は比較的近い。
1日半あれば余裕で着く距離だ。
移動している間、俺は【スキル創造】で新たなスキルを創った。
***
【肉体の極地】
【スキル創造】で創られたスキルである。能力値を全て測定不能にするスキルである。大迫博之のユニークスキルである。
***
――本当に【スキル創造】はなんでもありだな⋯⋯。もはやレベル上げの必要も大してなくなった。
あまりのチートに罪悪感が湧いてきて、スキルを創ろうとした時、『少しは自重せんか馬鹿者!』なんて声が聞こえた気がした。
【肉体の極地】でMPがほぼ無尽蔵になった俺は卵に大量のMPを与えていく。
しかし、道なき道を進んでいくと当然魔物とも遭遇する。
「来たか⋯⋯」
そう思っていると見計らったように魔物が2体あらわれた。
斧を背負った小人型の魔物だ。
***
種族:ヘボット
レベル10
HP:64
MP:42
物理攻撃:88
物理防御:76
魔法攻撃:21
魔法防御:52
素早さ:69
運:42
スキル
【斧術】
装備
ボロボロの斧
種族:ヘボット
レベル10
HP:66
MP:40
物理攻撃:85
物理防御:76
魔法攻撃:21
魔法防御:50
素早さ:70
運:43
スキル
【斧術】
装備
ボロボロの斧
***
「任せてください、マスター」
「俺の出番だぜ! ――ってもう居ねえ!?」
「フィン、抜け駆けはズルイである!」
そして、フィンが光の速度で魔物を消し去った。
卵にMPを与えている間は眷属達が護衛してくれるように頼んである。
まあ、彼女達は魔物狩りを楽しみたかったらしいし、丁度よかった。
「もっと手ごたえある奴は居ねえのか?」
「ベリムとの戦いが恋しい⋯⋯」
「アレも殆ど瞬殺だったじゃねーか? もっと強い奴がいいぜ」
「そうであるな⋯⋯」
そう言ってシュンとなる3人。
――この光景を俺は何度見ただろうか? 同じようなやり取りをして飽きないもんかねー、いや飽きる。
懐かしの反語である。高校の漢文で習ったなあ。
因みに、ここら辺の魔物はどいつもレベル10程度だ。邪神領にはレベル500以上の猛者がウジャウジャいるそうだが⋯⋯。
俺の眷属達にとってはレベル上げどころかヒマ潰しにもならないのだ。
「なんか強いやつ出てこねぇかな?」
「この程度の敵ではいくら倒してもレベルが上がりません」
「右に同じである」
「卵にMP与えている俺的には強い奴には出てきてほしくないんだが⋯⋯」
「ヒロユキが軟弱発言ワロタ」
「マスターに向かってなんてことを!」
「レイナ⋯⋯さん⋯⋯そんな野蛮な言葉を何処で?」
フィンがレイナに掴みかかり、俺は涙目になる。
レイナは笑いながら言う。
「そりゃ、ヒロユキのクラスメイトから教えてもらったに決まってんだろ」
「⋯⋯オシエタヤツショケイ」
はっ、思ったことがそのまま口に出てしまった。
けど言い訳を聞いて欲しい。
俺の眷属にそんな言葉を教える時点で万死に値すると思うんだ。
無表情が黒い笑みに変わる。
――どんな処刑方法がいいだろうか? 火あぶり? 串刺し?
「マスター、怖いです」
「主⋯⋯」
「ヒロユキ、すまん」
「もっと真剣に謝ってください」
「謝ってるって!」
「ソレヨリダレ二オシエテモラッタンダ?」
「「「⋯⋯⋯⋯」」」
「オーイ」
「「「⋯⋯⋯⋯」」」
眷属達が無表情になり押し黙ってしまった。
気まずい空気が流れる。
そしてこの状況には俺にも責任があると少し思ったのだった。
俺はすぐにいつもの爽やかスマイル(?)になって言う。
「そんなにビクつかなくて大丈夫だよ。けど、レイナは口に気をつけるように」
「「「ホッ」」」
眷属達が安堵する。
そして安堵した瞬間に魔物が飛び出して来たが、レオンがこれもまた光の速度で瞬殺していた。
さっきからほとんどフィンとレオンが魔物を倒している。
「くっそ、また先を越された」
「レイナは後衛ですからね」
「魔法特化の後衛より近接戦闘の前衛の方が、敵と接触しやすいである」
「レオンの【近未来視】もちょっとせこいよな。魔物との接触を察知出来るからな」
「我も常に使っている訳ではないであるよ」
「そうなのか? 魔法じゃないからMP消費はないんじゃないのか?」
「そうであるが、【近未来視】は集中しないと発動しないのである。流石にずっと集中して発動させるのは不可能である。使うのは戦闘の時だけである」
「へぇー、初耳です」
「そうなのか⋯⋯言いがかりをつけて悪かったな」
「いやいや、気にしてないである」
そして会話にひと段落ついた後、近くにいる魔物を3人で殲滅していく。
一方的な蹂躙が始まる。
見た感じ、俺の半径100メートル以内に存在する魔物は5秒程で全て消されたようだ。
あまりにも圧倒的だ。
「これは案外邪神もあっさり倒せるんじゃないか?」
思わず小さい声で独りごちる。
――まあ、そんな訳ないか⋯⋯ハハハッ!
「ムッ、前に馬車が倒れているである」
「えっ!? こんな所に?」
「ほんとうですね」
「なんだが嫌な予感がするぜ」
よく目を凝らして見ると確かに何かが道端に倒れていた。
そして遠目から見ても赤く染まっている。
――魔物にでも襲われたか!?
「助けに行こう」
「そうですね。情けは人のためならずです」
「そうと決まれば走るであるか?」
「そうだな。みんな急ごう!」
「めんどくせえが仕方ねぇか」
そう言って俺達は駆け出したのだった。
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