第31話寄り道をしました。
次回は明後日の12時過ぎに第32話掲載予定です。
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俺たちは冒険者ギルドを訪れていた。
冒険者としてギルド職員の人達には世話になったからだ。
特にユリアさんとグルドにはこの町で世話になった。
俺は暇そうな人から丁寧かつスピーディーに挨拶をしていく。
ある程度仲良くなった冒険者や酒場の親父やウェイトレス、訓練所を管理する人。
依頼受付のユリアさんは忙しそうだったから待機スペースでカウンターが空くのを待った。
そして少し待つとユリアさんのカウンターが空いた。
俺の番になると毎回決まって1番にユリアさんのカウンターが空く。そして今回もそうだった。
――【神々の寵愛】様々だなー。
「オオサコさん、おはようございます」
「おはよう、ユリアさん」
「いつも思っていたのですが、毎回私の所に来るってすごい確率ですねー」
「そうですね。とても幸運です」
そう言うとユリアさんの顔がニコッと笑った。
――今日も変わらず美人だなー。
「今日はどのような依頼を受けますか」
そしていつものようにそう聞いてくる。
いつもはここで『討伐依頼で良さそうなのを頼む!』とか言うんだけど⋯⋯。
残念ながら今日は違う要件で来たのさ。
「今日は依頼を受けに来たわけじゃないんだ。この町をすぐに出るから挨拶に来たんだ」
「そうですか⋯⋯それは急ですね」
「ああ、まあランクが上がったら東に向かう予定だったしな。本当に世話になった」
そう言って深々と頭を下げた。
顔を上げるとユリアさんはポカンとした表情をしていた。
――どうしたのだろうか?
「どうかしたか?」
「い、いや、冒険者の方で町を出るときにわざわざ挨拶に来られるのは珍しいので驚いているだけです」
「へぇー、そうなのか?」
こっちの世界では冒険者は別れの挨拶はしないのが普通のようだ。
まあ、俺はそれを知ってもするだろうけどな。
「はい。しかし、挨拶に来てくれた事はとてもうれしいです。オオサコさんには色々と驚かされました。巨竜ベリムを狩ったり、昇格スピードが早すぎたりと」
「ここまで順調昇格するとは思いませんでしたよ」
俺は笑いながら言う。
俺もある程度昇格するにはもっと時間がかかると思っていた。
「けど、色々と驚かされた以上に楽しかったです。オオサコさんのやる事は他の冒険者達とは全く違って見ていてとても新鮮でした。またこの町に来たときは私のカウンターに来てください」
「分かった。今までありがとう」
「こちらこそありがとうございました」
そう言って笑い合う。
「ギルドマスターにもよろしく伝えといてください」
「マスタールームまで案内しますよ」
「いや、忙しいだろうしいいです」
「分かりました。ギルドマスターに『ヒロユキさんがギルド職員の皆に挨拶をして別の町に行きました。ギルドマスターにも挨拶しに来られましたか(ニヤニヤ)?』と言っておきましょう」
「うわー、ギルド職員がギルドマスターをいじめてる。本当にやめろよー」
「うふふっ、分かりました」
ユリアさんが楽しそうに笑う。
本当はグルドにも挨拶に行く予定だった。
しかしそう言ったのは俺がもうこの湿っぽい空気に耐えられそうにないからだ。こういう湿っぽい空気は苦手なのだ。
俺は手をヒラヒラと振りながら出口の方に向かう。
色々な人達との別れのせいか少し気分もブルーだ。俺は実は寂しがり屋なのかもしれない。
これは何かでパーっと発散させた方がいいな。
そう思いながら、冒険者ギルドを後にしたのだった。
***
冒険者ギルドを後にしてからは1時間ほどカジノで遊んで湿っぽい気分をリセットした。
【神々の寵愛】を習得している俺に勿論負けはない。大勝ちして気分はかなり良くなった。
その後、これからの冒険に必要な物を揃える予定だったが、、、よくよく考えたらこれは必要ななかった。
【創造魔法】を習得している俺は必要と感じた物を即座に創る事が出来るからだ。ホント使い勝手のいい魔法だよな。
そういうわけでホノルの町の東門へと俺達は向かった。
気分を良くしていた俺達は会話がいつもより弾み、気がついたら東門が正面に見えるまで近づいていた。
そんな時だった。
「――っ!?」
レイナが急に体をビクッとさせて、そこに立ち止まった。
――どうしたのだろうか。
フィンとレオンも不思議そうな顔をしていた。
「どうした、レイナ?」
「ヒロユキ⋯⋯ちょっとよりたい所があるんだけどいいか?」
「はあ、いいけど」
つい流れで言ってしまった。正直このまま町を出たかったんだけどな。
俺はそう思って一息置いた後、続けて言う。
「ここら辺の近くなのか? また中心の方に戻るとかじゃないよな」
「ああ、ここの近くのだ。すぐに済むから頼むよ」
レイナが手のひらをすり合わせる。
中心の方に戻るんだったら却下してたけど、近くですぐ済むのならいいかな?
だが、フィンはそんなレイナを半眼で見ていた。
「レイナのすぐ済むはあてになりません」
『確かに!』と心の中で叫んでしまった。レイナは俺たちの中でも一際マイペースだからなぁー。
「そういうなって。多分俺達がそこに行って損はないと思うぜ」
真剣な表情でレイナは言う。
――いつもなら『そうかー?』とか言って否定してくる所なのだが⋯⋯。
それだけ行ってみる価値のある場所なのだろうか?
「ううむ⋯⋯どうしましょう、マスター」
「主、どうするであるか?」
フィンとレオンもそのことを察して、俺に意見を求めてくる。
俺はレイナの真剣な表情を見て、決心した。
「よし、行こう。ただし午前中にはこの町を出るからな」
「そうでなくっちゃ! よっしゃあ、俺について来い!」
「あまり調子に乗らない!」
先頭のレイナはそのフィンの一言に全く気にする様子もなく、交差している道を左側に曲がった。
そしてその道を少し進んだ後、2つ目の交差点をさらに右側に曲がる。
そしてその道を3分ほど進んだところでレイナが止まる。目的地はそこにあった。
「ついたぜ、ここだ!」
レイナ目の前の建物を指差しながら言う。
目の前の建物は一軒家くらいの大きさで、綺麗だった。新築だろうか?
そして外にあるガラスのショーケースの中には色とりどりの大きな卵が置いてあった。
「何だここ? テイマーの館?」
俺は看板を見て呟く。
看板には魔物の館と書かれていた。
「なるほど⋯⋯ここがテイマーの館でしたか?」
「すっかり存在を忘れてたのである」
フィンとレオンが看板を見て、頷く。
――あれここが何なのか分かってないの俺だけ?
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