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隠れチート、見つけました  作者: トニーひろし
第2章 商いの町ホノル編
22/33

第22話身分証明書は必要でした。

次回は明後日の12時過ぎに第23話掲載予定です。

ブクマ、感想、評価、レビューも出来ればよろしくお願いします。





 旅の3日目の昼。

 目の前に巨大な門が見える。

 王都の門に匹敵する大きさで、それだけでもホノルの町の規模がそれだけ巨大である事がわかる。


「ようこそ! ホノルの町へ! 身分証明書を見せてくれ!」


 門番の男が元気に言う。

 一応ステータスを鑑定しておくか。



***



名前:テンサ

種族:人間

レベル26


HP:64

MP:52

物理攻撃:71

物理防御:53

魔法攻撃:51

魔法防御:42

素早さ:60

運:59


スキル

【剣術】


装備

鉄の剣

門番の鎧

鉄の籠手



***



 ――よ、弱いなー。

 まあ、俺たちは『恩恵』で全能力値がで10倍されているからな。

 門番がこのくらいのステータスだったらこの世界の人々の強さも大体わかる。

 そして『バート』の人達が、俺たちが全然平気だった夜の森を危険視する理由がわかった気がした。


「すまない、身分証明書の発行を冒険者ギルドでしたいんだが」


 俺はテンサにそう返す。

 身分証明書とは個人が所有する冒険者カードのことである。

 『バート』の人達はでは冒険者になるならないに関わらず冒険者登録をするようだ。

 地球から召喚された俺たちは正式な身分証明書を持っていない。俺たちの存在が公になる前に王城を去ってしまったからだ。

 俺自身、身分証明書をそんなに重要視していなかった。

 しかし、町の出入りには身分証明書が必要のらしい。

 身分証明書にはその人間の犯罪歴が載っており、犯罪者である人間は町の中に入ることは出来ないらしい。

 【スキル創造】から【ヘルプ】というスキルを創ってこの事を知ったのだ。



***



【ヘルプ】

使用者の疑問をなんでも解決するスキル。大迫博之のユニークスキルである。



***



 ――ハッハッハッ! チートの限りを尽くしております。

 因みに、身分証明書を持っていない場合は、『罪の水晶』というアイテムで犯罪者でないかを調べられる。犯罪者でない場合、金貨1枚を支払い町に入る事が出来る。そしてそうして町に入った場合、1日以内に身分証明書を発行しなければならない。

 つまり、発行した証明として1日以内に門番に証明書を確認してもらわなければならないのだ。実に面倒だ。

 しかし裏を返せば、それだけ犯罪者に対して敏感であるという事だ。これだけ注意しておけば町の中は安全だろう。


「身分証明書を? どうしたんだ?」

「魔物に追われて落としてしまったんだ」


 これはあらかじめ決めておいた嘘だ。

 これなら疑われないだろう。


「そうか、それは災難だったな。ところで貴方の名前は?」

「ヒロユキ・オオサコだ」


 ノートのような物に門番の男が書く。

 俺の名前を書いているようだ。


「俺の名前はテンサだ。ところでその子達は?」


 テンサはフィンとレイナの方を指差す。


「この子達は俺の従魔だ」

「へぇー、人型の従魔って珍しいな」


 『バート』では魔物と人間は敵同士である。

 しかし、冒険者の職業の中にはテイマーという職業があり、従魔自体はそこまで珍しくはない。

 人型の従魔自体も存在しない事はないらしいからこれで通せるだろう。


「ならこの水晶に魔力を流してくれ」


 テンサが透明な水晶を持ってくる。

 ――予想通りだ。

 これが『罪の水晶』なんだろう。

 因みに、『罪の水晶』は特殊な素材からできる水晶で、『バートで犯罪者と特定されている者』が魔力を流した場合は赤色に変化し、そうでない人が魔力を流した場合は青色に変化する。それは『罪の水晶』が記憶した魔力が流された場合、赤色を示す性質を持つ物質であるからだ。

 つまり、『バートで犯罪者と特定されていない犯罪者』には反応しない仕組みなのだ。


「分かった」


 軽く返事をして魔力を流す。

 水晶は青色に変化した。


「ありがとう。そっちの従魔たちもだ」


 ニコニコとした表情は崩さない。

 しかし、内心少し驚いていた。

 ――えっ!? 従魔達も『罪の水晶』に触れる必要があるの?

 【ヘルプ】のスキルを使用する。

 答えはすぐに帰ってきた。


〈あります。何故なら、従魔達も稀に犯罪を犯す事があるからです〉


 ――まあ、確かに考えてみればそうだな。

 そういう従魔がいる可能性は否定出来ない。

 レイナは王城で盗みをしているが【幻魔魔法】は現実にまで干渉できる超強力な幻術。

 本物そっくりの物を作り出している。

 しかも宝物庫は数多くの宝が散らばっていて、片付いてはなかったそうだ。

 宝物庫には滅多に訪れないのだろう。

 おそらくレイナの犯罪はバレていない。

 そして『バートで犯罪者と特定されていない犯罪者』であるレイナは水晶にふれても赤色にはならない。


「分かりました」

「いいぜ」


 フィンとレイナはそう軽く返事をする。

 分かりきった結果ではあったが、水晶は青色に変化した。


「なら金貨1枚をいただく。持っているか?」

「ああ、持ってるぞ」


 そう言って金貨1枚を異空間から取り出して渡す。

 従魔の分は必要ないようだ。


「確かに受け取った。なら明日のこの時間までに身分証明書を取って見せに来るように」


 そう言って、テンサは門の横に移動する。

 【ヘルプ】が教えてくれたようになったな。

 何もやましいことはないとはいえ、初めてのやりとりで緊張した。

 何事もなく済んだことにホッとする。


「分かった」


 俺は短くそう返してホノルの町に入る。

 取り敢えず、冒険者ギルドで身分証明書を取ろう。



***



 門番でのやりとりの1時間半後。

 俺たちは冒険者ギルドの入り口前にいた。

 少し迷ったり、旅で使ってしまった物資の補給をしていたら時間がそんなにも経っていた。

 テンサに道を聞いとけばよかったな。


「ここが冒険者ギルドですかー?」

「思ったよりもでけーな!」


 フィンとレイナが興奮気味に言う。

 ここの冒険者ギルドの大きさは『地球』での大体県立高校の体育館2個分くらいの大きさだった。

 ほぼ全ての人間が冒険者ギルドで登録を行う『バート』だから規模も必然的にでかくなるようだ。

 【ヘルプ】の情報ではここが特別でかいと言うわけでもないようだ。


「よし、じゃあ入るか」


 俺はフィンとレイナにそう言う。

 ここで建物を見ていたら他の人の迷惑になりそうだ。


「ドキドキします」

「まあ、俺はそうでもねえけどな」


 2人とも緊張しているようだ。

 表情がかたい。

 まあ、初めてだから仕方ないし、緊張していてもこの2人なら大丈夫だろう。

 そう思いながら大きな戸を開けたのだった。


















次回は明後日の12時過ぎに第23話掲載予定です。

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