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不安要素

次で2章終了です。

 1000層を攻略し1001層へと足を運んだ。


「周平さんと立花さんの戦いは相変わらず次元が違いすぎ!」

「コンビネーションもさすがです……」

「周平と立花ちゃんなら当然だね~」

「私と周平だし当然よ」


これでも昔は振り回されてばっかで合わせるのに必死だったんだよな。

ただ振り回してくる立花に俺は自然と呼吸を合わせるようになったんだよな。


「さて扉を開けるぞ」


1001層へ入る。


「ふむ、どうやらクレセントの時と同じような感じだな」


クレセントの時は立花の出迎えがあったが今回はそんなことはないだろう。


「気配は感じないから誰もいないようだな」


中に入り進むと水晶のようなものがある。


「これは……」

「知っているのか立花?」

「ええ、これは私が最初にクレセントを攻略した時にもあったわ」

「なんか待ち人とどうやったら会えるか教えてくれるとかいう奴か?」

「あれ実は嘘で黒姫と一時的に会話できる水晶だったの、隠しててごめんなさい」

「なるほどな……まぁ黒姫から俺とどうやったら再会できるか聞けたんだろうから嘘ではないんだろうけどな」


そんな都合のいい水晶があるんだななんて思ってたけどそういうことか。


「それで何を話したんだ?」

「ほとんど世間話よ、大事なことはあまり教えてくれなかったわ」

「まぁあの人らしいな」


どうせ未来を見る力でこっちに来れなくてもある程度は読んでいるだろうからな。

まったく腹立たしい。


「触れてみるか……」


水晶に触れると光だし声が聞こえてくる。


「あー、もしもし俺だ応答してくれ!」


この俺様声はまさか……


「ご無沙汰ですねジェラードさん」

「その声は立花か~一人か?」

「俺や九兵衛さんもいますよ」

「おおぅ、久しいなシュウ」


竜王ジェラード・コード・ハイペリオン。

かつて俺達を鍛えた20柱の一人で俺によくトラウマになるような鬼訓練をしてきた男だ。


「それで何の用です?」

「それなんだけどよ……」


きっと俺達の今後に関わる大事なことかもしれない。


「聞かせてください」

「それがな……」

「はい」

「忘れちまったわ」


全員その場で崩れ落ちる。


「おいおい……」


そうだった……この人はこういう人だわ。


「ごめんごめん、メモしたの見るからちょっとまってな」

「頼むよ~」


九兵衛さんも呆れながら言う。


「すまねえ九兵衛さん、ええっとそうだ、20柱が1柱そっちで目覚めるかもしれないって話だ」

「それは本当ですか?」

「ああ、いまんとここっち側に眠ってるの含めて9人、エクリプスには不完全者含めて7人の計16人だがさらに1人そっちでって話だ」

「それは確定なんです?」

「黒姫はなんとも言えないけど確率は高いってよ」


まいったな、パンドラに続く不安要素の出現は今後面倒になるな。


「それとパンドラもこっちの紛れ込んでいるがそれは把握してます?」

「それは初耳だ」


やはり遠く離れているせいか黒姫の能力が完全に機能していないようだな。


「となるとそっちはかなり面倒な状況だな、一応黒姫には伝えておく」

「お願いします、それでこっちには来れそうですか?」

「難しいな、王も眠ったままでな、頑張っては見るが期待はしないでくれ」


やはり厳しいか……次元エレベータさせ完成できれば……


「了解です、こっちのエネルギーはそろそろ限界みたいですね」

「だろうな、あと2つの迷宮を攻略した時に話せたら話そう」


ジェラードのその言葉と共に水晶が光を失い砕け散った。


「思ったより面倒みたいだね~」

「ああ、早いとこ残りも集結させんとな、それに加えて俺達側の勢力も作らんとだし頭がいたくなるぜ……」


パンドラは封じ込めたがまた別の因子が出る可能性があるし20柱の誕生も喜ばしいことではあるが敵側につけば面倒だし……


「今はとりあえず回収するものは回収しましょう、私は目的のは回収するから周平達は宝を回収して」

「了解」


立花は奥の部屋に行き白皇結晶を回収する。


「これであと一つ……」


立花は手に触れ結晶を体内に取り込む。


「アアンッ……力が……」


白皇結晶が体内に入り全身へと行き渡る。


無事回収を終えた立花はこちらに戻ってくる。


「終わったわ」

「お疲れ様~」


立花のステータスを早速覗いた。


神明しんめいFフォルモサ立花りっか

レベル:777

種族:エデン

職業:大賢者

攻撃:850000

防御:850000

魔法攻撃:950000

魔法防御:950000

素早さ:900000

魔力:900000

固有スキル:大賢者の叡智(不完全)

異能:スタンボルト(C)、ハンドカッター(C)、物質硬化(B)、認識阻害(A)、熱線砲(AA)、溶解液(AA)、麒麟の蒼雷キリンライトニング(S)、大再生ザ・リバース(S)、雪のスノーロード(S)、王のルールブック(S)

称号:神殺し、魔法神姫、クレセントの悪魔、オンラクの悪魔


おお、さすがのぶっ壊れステータス。

今戦ったら確実に負けるな。

ザルカヴァなんかステータス見て目ん玉飛び出しちゃってる。


宝をすべて回収し奥の転移装置へと向かう。


「さてここも終了やな」

「長かったわ、早くお風呂に入りたいわね」

「立花さんに同意です……」

「同じくです」


女性陣には堪えるよな……俺も落ち着いて寝たい。


迷宮を出るとロードリオンが待ち構えていた。

相変わらずのスカし顔だ。


「お疲れ様~」

「無事終わったぜ」

「ふふっ、聞かなくてもわかるよ、とりあえず色々報告することがある」

「了解、夜に聞くよ」


まずお風呂に入りリフレッシュだ。

ヒムヤー城の戻り城内の大浴場で疲れを癒した。


「生き返る~」


大浴場は先に女性陣が使う事なったが流石の変態じじいの九兵衛さんも立花の入る風呂は覗きに行かない。

難易度が高く不可能に近いのとその後の報復を考えたら割に合わないからだ。


「そうね、二人とも疲れただろうからゆっくり休んで」

「立花さんこそ一番疲れたはずです」

「ふふっ、私はタフだから」

「立花さんには敵いませんね」


実が周平のことを兄のように慕っているが九十九は立花のことを姉のように慕っているのだ。


「見ないうちに成長したわね九十九」


立花は背後から九十九の胸を揉む。


「いやっ、ちょっと……立花さん」

「ほら逆らわないの、まぁまぁだけどまだまだね」

「や、やめてくだしゃい~」

「おおぅ、これはいい絵がですな」


ザルカヴァは親父のような目線でそれを見る。

九十九を開放すると今度はザルカヴァの番だ。


「あなたも来なさい」

「い、いや、私は」

「縛紋」


九十九は早打ちでザルカヴァの動きを封じる。


「体が……九十九さん酷い~」

「道連れです……」


九十九は顔を真っ赤にして言う。


「早速……」

「ああん、立花さんそこは……」

「九十九よりはあるわね」

「やめて~」

「おれおれ」


今度は九十九それをしめしめといった感じで見る。

ふふっ、ザルは巨乳だけど私のほうが上かしらね。


「ところでお二人はそれぞれ浮気をされたらどうするんですか?」

「「殺すわ」」

「ひっ……」


2人は揃ってどす黒いオーラをだす。


「まぁ私の場合は私自身が嫉妬深いし二番手三番手なんて容認できないわ、周平がちょっと遊ぼうとしただけでも殺したくなるの」

「怖いですがそれだけ愛情が深いということですね」

「そうね、でも周平がずっと私を1番でいてくれる為に私は努力をし続けるし一緒に歩いて恥ずかしいと思わせないためにも色々気を使っているわ」

「だから周平さんはいつでも立花さんにメロメロなんですね~心を許してますし信頼関係も凄いし」


ザルカヴァは感心する。

一番は常に私であることは確定でも二番手三番手狙いが出てくる可能性は大いにありそれを防ぐ必要はあるわね。


「当たり前じゃない、ずっと一緒にいるんだから彼と呼吸を完全に合わせられる女は私だけだから」


これには絶対の自信があるつもりだ。


「凄いです!九十九ちゃんは?」

「私も立花さん同様殺しちゃうかもです、もっと実君といちゃついて心に余裕が作らないとです」

「九十九ちゃんも怖いです……というそれが当たり前なのか……」

「まぁ周君も実君も一夫多妻制を象徴するような家柄ではあるから私は子供を作れなかったらそれを側室を容認しないといけないのかもしれませんがね……」


九十九の時代の高い家柄の男子は跡継ぎを作る必要があり、そのために複数の女を設けるのは割と自然なことではあった。


「それよりザルは九兵衛さんよね」


ザルは顔を少し赤くする。


「ふふっ、かわいいわね」

「何というか女としてはまだ見られてないのが悔しいんです……」


ザルカヴァはスタイルを強調しながら言う。


「あの人は大事だからこそあなたにああいう態度をとっているだけよ」

「そうですね、下種な一面が目立つ九兵衛さんもあなたのこと意識してるからああいう態度なんだと思います」

「そうですかね……」


九兵衛さんがおそらく好きすぎて逆に手を出せずにいるのだと思う。

現に迷宮での戦闘中ザルが前に出ている時は常に見ていつでも助けられるようにしていた。


「今度デートをするみたいだしガンガン行きなさい!」

「はい、日程が近くなったらまた相談しますね」

「わかったわ」


純粋で真っ直ぐでかわいいわね。

九兵衛さんはこれに惹かれたのね。


「それと他の女に見境なく飛びつく癖はどうしたら治りますかね……」

「そ、そうね……それはザル次第かしら」


ごめんなさい……その不治の病は私の創生魔法をもってしても不可能に近いしどうしようもないわ……


その頃男たちは部屋でくつろいでいた。


「覗きにいけない……男のロマンが……」

「諦めなよ九兵衛さん、さすがに俺達はそれは許容できんしそもそも侵入できんだろ」

「ははっ、そうだね」


俺と実は涙を流す九兵衛さんに笑いながら言う。


「ロマンが……すぐそこにある夢が……」


九兵衛さんの落胆ぶりを見て俺と実はこの姿を反面教師にして刻み込んだ。

もちろん覗きは夢とロマンが詰まっているが、九兵衛さんが今まで屑っぷりを見せてくれたおかげで抑えることと報復の恐怖を刻み込み、今の俺達があると言っても過言ではないのだ。



3章は今のメンバーが分散してそれぞれ各地へ行くような感じですかね。

あとクラスメイトの話です。

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