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ヒムヤーの独房へ

さてどうなるか。

 光大樹へ向かわず残った九兵衛達は一度ファーディナンドの腹心の家へと向かう。


「ファーディナンド様よくぞご無事で……」

「心配かけたなアリシーバ……間一髪の所で九兵衛殿に助けられたのじゃ……」


アリシーバと呼ばれるエルフはリヴァリッジにいたエズードと年齢は同じぐらいのおじさんエルフだ。


「それで今の王都の状況は?」

「ファーディナンド様の街に襲撃部隊が送り出されたという話がついこの間でて反ブルーピーター様派のエルフはこれで大人しくなるなんて言われていました……我々もその時出入りを規制されたもので助けにいけず……」

「そうだったのか……じゃが救いの神はわしを見捨てなかった。九兵衛殿が助けにきてくれたからのう」

「そうだったのですね、九兵衛様ありがとうございます」

「いえいえ、むしろ友を救えてよかったさ」

「とりあえず九十九ちゃんを助けたいんだが……」


早く救出しないと……


「そうだね、実が本気を出せばヒムヤーの独房なんざ余裕でこじ開けられると思うが……」


九兵衛さんは何に迷ったのか少し考えていた。


「ファーディナンド、ヒムヤーの独房はどこに?」

「城に向かっていくと城の右側に大きな建物があるのでそこです」

「ありがとう、よしザルは実が暴れて妖精を無闇に殺さないように監視してくれ」

「総長わかりました、でも監視だけですか?」

「ああ」


九兵衛は実の本気を知っている。

そしてその本気を出すのはより大事な人の為だ。


「どうやらここ囲まれてるみたいよ」

「そうだね~」


ダリウスが外を見ると四方八方兵隊が囲んでいた。


「囲まれてる?」


ダリウスは怯えている様子だ。


「ダリウス、やっぱりお前も付いて来いよ」

「えっ?」

「社会勉強の一環だ」

「そうだね、ザル、監視+ダリウスの護衛で」

「わかりました~」

「ヒェッ~」


さて後は囲んでる雑魚をどうするか……


「周りの雑魚は俺が怯ますから向かいなさいな~」

「オーケー~」


俺達が外に出ると早速兵隊達が取り押さえようとする。


「大地の亀裂!」


九兵衛さんの援護攻撃で囲んでいる箇所が揺れ亀裂が入る。


「な、なんだ……」

「地面が……」


兵隊たちが動揺し陣形が崩れた。


「いくぞ賤ケ岳七本槍!」


俺は独房方向を囲う兵に向かってそれを技を放つと兵たちは倒れ道が開く。


「ザル、ダリウスを引っ張ってくれな」

「うん」


俺達3人が進み終わると態勢を立て直した兵達が追おうとする。


「大震撃」

「ぐあぁぁぁ」


追いかけようとする兵士達に九兵衛が攻撃を仕掛ける。


「君達は俺の相手をしてもらうよ~」

「ひっ……」


無事アリシーバの家からでてタルヤーの独房へ向かう俺達だが当然邪魔が入ろうと邪魔をする兵士や追っかけてくる兵士がいた。


「邪魔くさい……墨俣の一夜城!」

「壁が……」

「ぐがぁっ」


追ってくる兵士達がいきなり出現した城壁にぶつかる。


追ってくる兵士達を足止めするために使用したこの技は賤ケ岳七本槍同様コントラクトスキル戦国統一絵巻にある技の一つで主に防御に使う技だが足止めにも有用だ。


「さて前の敵には……長篠連射打ち!」

「ぐあぁぁぁ」


これは盾を作った状態で火炎弾を連射する技だ。


「クソ……調子に」

「桶狭間の不意打ち!」


後ろから光の砲弾を飛ばしこちらに対峙する敵を後ろから狙い撃ちにする。

これは名前通り指定した任意の場所から光の砲弾を放つ技だ。


「つ、強い……」

「これが実さんの実力……」


確かに周平さんや立花さんや九兵衛さんには劣るけどそれなりの実力はあると自覚はしている。


「真に強い者は戦いにおいて敵も味方も魅了するんだ!覚えておけよ」


昔周平さんが俺に言っていた言葉で周平さんはその言葉の通りその圧倒的な戦闘とパフォーマンスにおいて見る人すべてを惹き付けていた。


邪魔を押し抜け3人はそのまま独房まで突っ走り、道を塞ぎ者に対してはすべて戦国統一絵巻の餌食となってもらった。


「着いたな」


走ること約20分でヒムヤーの独房の前に辿り着いた・

ヒムヤーの独房の前には結界のようなものもあり俺達は木の陰に隠れて隙を伺っていた。


「さすがに厳重ね……」

「はぁはぁ……実さん、俺には刺激が強いっす」

「これも経験さ」


強い者の戦い方や動き方を見極めるのが強くなることへの第一歩でもある。

俺は周平さんや九兵衛さん意外にも稟真さんや椿姉の動きをみて学んだ。


「しかしみのるんは大技が多いけど隙を全然見せないから凄いよ~」

「ははっ、でもほかの一部の騎士団メンバーから見ればかなり隙はあったと思うぞ」


椿姉が相手だったら少なくとも3回隙があったと言うに違いないな。


「そうなの?というか境界騎士団はほんと化け物多いからそこと比べるのは……」

「ははっ、それもそうだな」


さてここはやはり強硬突破だな……


「それじゃあ強行突破しますかね~」

「あの壁みたいなの破壊できるの?」

「やってみる」


俺は門の前に姿を現し戦国統一絵巻を発動させる。

単純な攻撃力ならこれが一番だな。


「風林火山の大行進!」


これは大量の兵を召喚し行進しながら攻撃をする技だ。


「賤ケ岳七本槍!」


7本の槍で一つの場所に傷をつけそこに侍たちが突撃をしたことで結界が破壊され独房への入り口は開いた。


「よしいくぞ!」

「待て!」


行こうとする俺達を引き留めた・


「俺はヒムヤーの独房の看守の一人カプリだ。貴様達をこれ以上通すわけにはいかない!」

「へっ、死にたくなければどいてよ!」


俺は虎徹零式を具現化し方を抜き斬撃を繰り返した。


「ぐはっ……」


斬撃が早かったのかカプリはその場で倒れた。


「俺はこの先に用があるんでね、邪魔するなら容赦しないよ!」


そう、この先に待つ俺の大事な恋人との再会を邪魔するなら容赦はしない!


「そうか、貴様あの人間を……」

「そういうこと、もし彼女に何かあれば俺は貴様等全員殺してやるから覚えておくことだな」

「ふっ、せいぜい気をつけることだな……」

「忠告ありがとう、殺さないように気をつけるよ」


やっと会える……眠っていた俺からしたらたいした時間ではないが彼女からしたら100年か……

少し会うのが不安になる年月だがきっと待っている。


俺達は独房の中に入り九十九を探した。

半殺しにした看守によると最奥らしいな。


「お前等ついてきてるか?」

「うん、私は大丈夫」

「な、なんとか……」


ザルはともかくダリウスは疲労困憊の様子だ。


「みのるん、恋人のことで気が立っているのはわかるけど半殺しに抑えてね」

「そうですよ、ここの看守たちは全員が現王派ってわけではないだろうし仕事の一環としてやっているものもいますからね」

「すまんな、九十九ちゃんとの再会を前につい気がたっちゃってさ」


ザルとダリウスに言われ一度深呼吸をして整える。


「どうやらこの建物の地下2階にいるようだな」

「ついさっき半殺しにした看守はそう言っていたわね」


さていくとするか……


邪魔をしようとする看守たちをなぎ倒し地下2階へと向かった。


「これは……」


地下2階に入り奥へ向かおうとすると大きな扉が俺達の前に立ちふさがった。


「どれ、押してみるか……」


試しに扉に触れると弾かれ飛ばされそうになる。


「なんだ……」

「大丈夫みのるん?」

「ああ、しかしこの扉はいったい……」

「確かこれは……」

「知っているのかダリウス?」

「はい、確か排絶の門とかいう伝説級の魔道具です。触れたものを弾ぎ飛ばし魔法系統の攻撃はすべて吸収及びカウンターをするという伝説の扉です」

「ご名答」


突然の声と共に後ろから看守と思われるエルフが歩いてきた。


「お前は?」

「これは失礼、私はグレイントン・シリック・プレシジョニスト、ここの看守長だよ侵入者君」

「邪魔するなら斬るぞ」


俺は刀を構える。


「おっと、そんなことをしたら中にいる人間の女がどうなってもいいのかな?」

「何!」

「外からの遠隔操作で中に毒ガスを充満することもできる、だから妙な真似はしない方がいい」

「なるほどな」

「そういうことだ、ここは大人しく引いて……」


俺は斬撃を扉に向かって放つ。


「貴様、話を聞いていないのか?そんなことをするなら……」

「お前は馬鹿か?」

「へっ?」


まずこいつの要求の聞いたところで九十九ちゃんを助けることはできないし引き下がって毒ガスなどやられたら俺は怒り狂いこいつを殺してしまうだろう。

つまりここでこいつの要求を呑むという選択肢は存在しない。

毒ガス云々の前にこの扉を斬ればいいだけの話なのだ。


「俺は中にいる女を助けにきてるのにここで引き下がれば助けることができないだろ?」

「だ、だがお前がこの扉に何かしようもんなら毒ガスを充満させるしそもそもこの扉は短時間で同行できる代物ではないんだぞ!」

「お前本当にアホだな……」

「へぇっ?」

「俺がこの扉をすぐに破壊できないなんてなんだお前がわかるんだ?」


まったく馬鹿にされたものだ……帝国日本の大元帥になるべくして生まれ初代勇者としてこの世界に召喚された俺がこんな扉ごとき破壊できないなんて舐められたものだよ。


「皇家の光……」


俺は虎徹零式に光のオーラを纏う。

攻撃を弾くなら空間ごと斬ればいいだけの話だ。

こんなんで俺と九十九ちゃんの邪魔などさせない。


「絶空閃!」


鞘から抜かれた刀から放たれる斬撃は空間そのものに亀裂を入れるものだ。

扉に向かって放たれた斬撃は扉を空間ごと切り裂いた。


「なっ……空間が……」


グレイントンは衝撃を隠せない様子だ。


「お前ほんと命拾いしたな……俺が扉をどうにかできなければきっとお前を切り殺していたからな」

「ひっ……」


グレイントンに殺気をぶつけて言った。

もしこの扉を破壊できず何か先手を打たれ妙な真似をされて九十九ちゃんに何かあれば発狂して斬り殺していたの明白だからな。

まぁ九十九ちゃんはそれぐらいでどうにかなるとも思えないが……


「扉をそこの空間ごと斬るか……みのるんスゲ~」

「さすがですね」


2人はどうやら感心している様子だ。


「一応騎士団メンバーだからな」


空間ごと斬られた扉に侵入者の侵入を防ぐことができるわけもなく扉の先へ進んだ。



キャラそれぞれに個性をだしてごっちゃにならないようにするのって増えていけばふていくほど難しいですね~

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