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クラスメイト300層攻略1

今までの見直しは後程……

一応第2章かな?クラスメイトの名前適当に考えてとりあえず名前だけだしておきました。ごちゃこちゃして見にくかったらすいません……

 周平達がアルマンゾールをでた頃、嶋田達は三百層のボスを攻略していた。

 立花によって心を折られかけた嶋田だが、今はそれをなんとか蓋をして迷宮攻略に集中していた。迷宮攻略まではクラス全員の総意でそこに揺らぎはない。幸いにもそれを支えにして集中できたので今の所は順調だ。


 「浩二今は大丈夫そうだな」

 「うん、正直戸惑いを隠せないし、自分自身今後どうしようか迷ってはいるけど、とりあえずこの迷宮攻略が一つの区切りだと考えてる。それにここまではクラスの総意だ。この迷宮攻略に関しては迷いがないからね!」


 今自分が抜けるわけにはいかない。

 俺は尾形とは違いクラスを背負っているんだ!


 クラスのリーダの自覚がある嶋田は、その使命感が自分の中にある揺らぎを抑えていてくれていた。それを聞いた木幡は安心したのかホッと息をする。


 「そうだな、とりあえず集中だな。今後のことは俺や杉原や月島もお前もサポートする。心配するな」

 「ああ、ありがとう」

 「そうよ、あの人のことは一旦置いときなさいよ。気を抜いたら死ぬこともあるんだから!」


 杉原の気合の入った一言で嶋田は安堵する。自分は恵まれていることを改めて実感したからだ。


 「さて改めて陣形のおさらいだね」


 雪の一言で改めて迷宮突入前の作戦を頭の中でおさらいする。

 三一人の召喚されし勇者と、騎士団長代理のタピットの三二人での突入となった今回の作戦では、嶋田達四人と菱田達三人を前衛とし、玲奈先生や東、橋本、田島、石橋、河内、戸山、岡部、高橋、中野、安田、須貝の一二人が中衛に、後衛にタピット、鮫島、柴田、角田、福永、田辺、白井、南井、戸崎、増沢、堀、横山、和田、一三人という配置だ。


 それぞれ一五メートルのほどの間隔をあけて進むといった感じだ。

 真ん中は援護射撃用の魔法や補助魔法が得意なメンバーを配置し、後衛には防御系統の魔法が得意だったり比較的頑丈な生徒を選んでいる。


 クラスメイト達も最初の頃とはもう顔つきが違う。

 あの時慌てて逃げた鉄巨人などもう強敵ではないからだ。順調に迷宮を進み、地下三〇〇層である試練の戦域の扉の前とたどり着く。


 「さて着いたな。おい嶋田ミーティングするなら手短にしてくれな。俺の体がうずうずしているんだ」


 準備は万端と言わんばかりの菱田のアピールに苦笑する。

 菱田は自分勝手な面がかなり目立つ生徒ではあるが、あの時から少し変わりつつあった。元々玲奈先生には逆らわないし、周平以外のクラスメイトには手をださないこともあってか今じゃ地球にいたころより遥かに話しやすくなったからだ。


 「さてみんな、王様の話だとこの先に出るのはウガルルムという大型の獅子だ。かつて歴代最強だった初代勇者のパーティが倒したというが、当時の戦いの記録を見ると素早く口からブレスがとんでくるという話らしい。前衛組が攻めるが、中衛組があらかじめ補助魔法をかけてもらいたい。後衛組は自身と真ん中の守りを重点的にお願いしたい」


 嶋田の言葉にみんな頷く。

 あらかじめ決めていた作戦なので特に反対はしないし、タピット騎士団長代理も特にないと言った感じだ。加えて成長したなお前らと言わんばかりに信頼の眼差しをクラスメイトに向ける。

 ちょっとプレッシャーを感じる嶋田であったが、それだけ期待されている事の裏返しであり、任された以上全員無事にここを乗り越えるつもりだった。


 補助魔法をかけ、それが終えたところで扉を開ける。


 「それじゃあ行こうか!」


 扉を開けると闘技場のようになっており、ある程度進むと大きな黒い獅子が威嚇してくる。


 ウガルルム

レベル150

種族:獣族

攻撃:20000

防御:18000

魔法攻撃:16000

魔法防御:18000

素早さ:20000

魔力:18000

固有スキル:混沌の爪、獄炎の舞


 威嚇と同時にオーラのようなものを纏い始めた。


 「いくぞ!みんなそれぞれ配置についてくれ」


 あらかじめ決められた陣形をとり戦闘がスタートする。

 まずは菱田が特攻し、攻撃破壊の異能を発動する。これは対象に触れることさえできれば効果が適用されるが、相手も素早いので当てるのはそう簡単ではない。

 なのでウガルルムが飛んで着地した地点に橋本の異能で一瞬動きを止め、その隙に攻撃破壊を当てるという作戦だ。


 「よしっ!」


 作戦は予定通りうまくいき相手の攻撃力を落とした。


 菱田はすぐに下がり、今度は美里と雪の遠距離攻撃だ。

 月島の弓と月島の魔法で追撃する。このクラスになると橋本の便利な異能も一瞬の足止めにしかならない。

 大野の異能である円槍撃サークルスピアと秋山の異能である落下弾フォールショットで上下からの攻撃をする。

 ウガルルムが中衛を狙わないよう、鮫島の防壁空間バリアフィールドと柴田の異能である種爆弾クラッシュシードを中衛より後ろの周りに巻いておく。

 これは柴田の任意発動も可能なので、万が一前衛が下がってきて種を踏んでも無闇に発動しないようになっている。


 「ハァァァァァァ!」


 嶋田と木幡の剣による攻撃も追加される。

 嶋田は異能も発動し、自身の両腕を恐竜化させて渡り合い、木幡もカウンターシールドをうまく活用しダメージを与える。

 嶋田の元始の爪とは希少なAAランクの異能で、両腕を恐竜化させ、身体能力の大幅なアップと腕にのみ魔法耐性をつける異能だ。

 ウガルルムがカウンターシールドで一瞬よろめいた時に大野と秋山の異能がささる。すると美里と雪の援護攻撃が当たり完全にバランスを崩した。


 「みんな総攻撃だ!」


 よろめいた地点に橋本の異能でさらに動きを止め、全員の魔法による援護攻撃を始める。その間に雪は第六位階魔法のビックバンを唱え始める。

 ウガルルムは無数の攻撃を喰らっていることで身動きがとれないまま、雪が呪文を唱え終え、ビックバンが炸裂する。

 ウガルルムの呻き声が三〇〇層全体に響き渡る。


 「やったか?」

 「へへっ、最初から相手に無駄な動きをさせない完封作戦はなかなか聞いたはずだ」


 竜也は笑いながら言う。


 「なかなかいい作戦だったな」


 菱田も手で汗を拭いながら同意する。

 今回の作戦以外でもこの二人の異能に助けられてきた。嶋田の方がランクも高いし強いが、この二人の異能の方が使い勝手が良いのは言うまでもない。橋本の粘着床も含め、ランクがすべてでないという言葉が嘘ではないことを今までの戦いで証明していた。


 「まぁまだサシじゃキツイ敵ではあるけどね」


 美里が釘を刺すように言う。


 「まぁ今回は勝つためにその作戦を選んだわけだし人海戦術はやっぱり強いよ」


 雪がフォローする。

 今回二人の出番はそこまでなかったのか少し物足りなそうな表情を見せる。

 美里の異能はこういうボス戦ではあまり役に立たないのと、雪も最後の大魔法でとどめを刺したぐらいしか出番がなかったからだ。


 「さて、転移装置に……」


 嶋田がそれを言いかけた瞬間だった。

 倒れていたウガルルムが雄たけびを上げ、自身を炎で纏い始めたのだ。ウガルルムは踊り始めそれが終わると襲いかかってきた。


 「中衛より後ろは下がって!」


 ウガルルムは中衛めがけて襲ってきたが木幡がそれを防ぐ。


 「カウンターシールド!」

 「コントンノツメ……」


 ウガルルムは言葉を発すると爪が混沌に染まり竜也のシールドを打ち破った。

 カウンターシールドは発動者の防御力に対し、攻撃する側の攻撃力の差が一定以上だとカウンターが機能せず、さらに差があればシールドごと壊されるのだ。


 「ぐっ……」

 「竜也!」


 木幡は吹き飛ばれたが、幸い致命傷こそ防いだ。

 体制を立て直し、嶋田は相手のステータスを覗く。


 ウガルルム改

レベル180

種族:獣族

攻撃:30000

防御:25000

魔法攻撃:26000

魔法防御:25000

素早さ:30000

魔力:26000

固有スキル:混沌の爪、獄炎の舞


「やばいな……」


 嶋田は冷汗を隠せなかった。これは今まで出会った魔物をはるかに凌ぐからだ。


小説を書くことはとても楽しいし見ていてくれる方が一定数いるのもそれが励みになりますね。

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