ステータスと格差
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王様の説明が終わると今度はクラスメイトの能力のお披露目が始まった。与えられたスキルとステータスを各自確認してみんなで見せ合い共有しているところだ。
王国騎士団長代理のタピットから異能とギフトの説明を受けた。
異能はCランクからB、A、AA、SまでありSは幻とされていてAAは百万人に一人の割合らしくランクの高い異能ほど強力である。ただ低いランクでも使い勝手のよい便利な能力もあるのでランクだけでは一概には優劣がつけられない場合もあるらしい。もちろんランクが高いほど強力なことに変わりはないわけだが……
ギフトの方はこの世界の神の加護の下、与えられるもので特に召喚された勇者はギフトを複数持つのが協力でそれが俺達が召喚された理由だろう。
また召喚された勇者達の職業はその人の一番適性のある職業になるように設定され、職業によって上がりやすい能力とそうでない能力がでてくる。当然各々その職業にしか習得できないスキルも存在する。職業を変える方法だが勇者達は召喚されし者の証である勇者カードを持っているのでそれに念じれば可能らしいがレベルを一〇〇にしないと変更ができない他一度変更したら制限がかかったりするらしい。
「すげぇな浩二のステータス」
嶋田浩二
種族:人間族
レベル1
職業:勇者
攻撃:100
防御:100
魔法攻撃:100
魔法防御:100
素早さ:100
魔力:100
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性、戦士適性
異能:元始の爪(AA)
称号:勇者の卵
木幡竜也
種族:人間族
レベル1
職業:ナイト
攻撃:120
防御:120
魔法攻撃:50
魔法防御:90
素早さ:80
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:カウンターシールド(A)
称号:ナイトの卵
「竜也もすごいじゃん」
とやはりスクールカースト上位の奴らはなかなかだ。特に嶋田なんて職業が勇者とか……文字通り選ばれた存在じゃないか。木幡も強力だしやはりどの世界に行っても、上位の奴が上位を維持するのか……嫌な世の中だ。こういう場合パットしない陰キャラが主人公ってのがライトノベルにあるあるだろうし。
俺をターゲットにしている菱田は
菱田隼人
種族:人間族
レベル1
職業:剣闘士
攻撃120
防御:70
魔法攻撃:100
魔法防御:70
素早さ:100
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、戦士適性
異能:攻撃破壊(A)
称号:剣闘士の卵
ちっ、むかつくが強い。
各ステータスは攻撃は物理攻撃をする時に、防御は直接攻撃を受ける時に、魔法攻撃は魔法で攻撃したとき、魔法防御は魔法を受けた時に、素早さは移動する速度に反映する。魔力が高ければ高いほどRPGのゲームでいうところのMPが多いということになるっぽいな。
ちなみにタピット騎士団長代理は
タピット・アンライバルド
種族:人間族
レベル128
職業:ジェネラルナイト
攻撃:12000
防御:12500
魔法攻撃:8000
魔法防御:10500
素早さ:10000
魔力:9000
ギフト:戦士適性
異能:ソードランス(B)
称号:ファーガスの守護神、王の守り手
やはり騎士団長代理だけあってすごいな。身体強化がある勇者が同じレベルになったらもっとすごいのだろう。そして向こうにも騒がれているのが二人いるな、クラストップの美女である月島と杉原だ。
「さすがは雪ね~」
やはり月島か……というかイケメン美女優遇か?もっと優遇すべき人は他にいるのではないかと俺は思うのが世界はそうじゃないのだろう。
月島雪
種族:人間族
レベル1
職業:混色魔導士
攻撃:50
防御:60
魔法攻撃:120
魔法防御:120
素早さ:100
魔力:110
ギフト:身体強化、成長速度UP、魔法適性
異能:キャットクイーン(A)
称号:魔導士の卵
そしてもう一人クラスの美女で月島と仲のいい杉原は
杉原美里
種族:人間族
レベル1
職業:狩人
攻撃:100
防御:70
魔法攻撃:90
魔法防御:80
素早さ:120
魔力:80
ギフト:身体強化、成長速度UP、狩人適性
異能:気配探知(A)
称号:狩人の卵
なんというか見てみるとこの五人はずば抜けている。ステータス合計四百から六百といったところだがこの五人は合計値が高いみたいだ。あとこの称号の卵は召喚された勇者が最初に必ず得る称号らしい。
「おい神山お前のステータスは見せてみろよ」
まぁこうなるよな……まったくこれはなんかの間違いじゃないのかと自身のステータスを何回見直したことか……俺のステータス見て驚け。
神山周平
種族:人間族
レベル1
職業:旅人
攻撃:10
防御:10
魔法攻撃:10
魔法防御:10
素早さ:10
魔力:10
ギフト:なし
異能:アイスショット(C)、チャッカファイア(C)
称号:駆け出しの旅人
これは呪いだな……ギフトなしな上に卵の称号もないし、これはいったい何の間違いだ!?
「ぷっはっはっはっ、みんな神山の奴のステータス見てみろよ。まじ面白れぇ」
クラス中の笑いのネタにされる。まぁ俺も自分じゃなければ爆笑もんだし当然だが……
「これは何かの間違いじゃ……」
と王様や王妃も頭を悩ませている。まぁ頭を一番悩ませてるのは俺だけどな。
「とりあえずみなさんには明日から訓練をしてもらい一月後には四大迷宮の地下で鍛えてもらいます」
宰相のアーノルド・レコンダイトが告げ、俺達はそれぞれ一人ずつに部屋が与えられ案内された。部屋はそこら辺のビジネスホテルより遥かに豪華で、風呂は城にある大浴場をみんなで使うらしい。この世界では地球と違いお風呂のある施設は数少ないらしく、風呂付きの宿は高価だそうだ。
◇
夜は勇者召喚記念ということでパーティだった。気になるこの世界の食事だが、地球とは違い少し味にインパクトの欠ける印象だった。香辛料がおそらく高価なのか薄味の物が多かったからだろう。ただ果物は種類が豊富で美味しかったし飲料も意外といけた。異世界召喚なんていうのが俺の人生に組み込まれた訳だが、こんなんでやっていけるのかととても不安である。
今回も含めステータスは後から改変することがあると思いますのでご了承ください。
2019年3月10日修正