山脈の探索
今日はアップしすぎましたね。
朝から早速アホヌーラ山脈のふもとにワープし特訓を始めた。
祐二に一ヶ月かけて教えるのは嚶鳴流剣術の峰崩しと無心流剣術の心斬、黒天流剣術の覇剣だ。
心斬は幽体や流体の敵に有効な剣術で、気の習得を完全にしていない者や、物体透過貫通みたいなスキルを持たない者には必要な技である。覇剣は名前の通り高威力の斬撃を放つ技だ。
立花が教えるのは黒魔法の第七位階メガフレアと白魔法の第七位階ラ・ヒーリングと第六位階のスーパーリフレッシュ、緑魔法の第五位階ハイプロテクトとハイマジックガード、時空魔法の第五位階クイックスターに第六位階のスペースクエイク、裏魔法の第六位階スティールビジョンだ。それと二人で教えるのものとして魔法剣を考えた。
ちなみにレダさんに体術や剣技の基本的な技の習得方法の書いてある書物をもらっているらしいので別れるときに剣術と魔法習得の書物を追加で贈呈してやる予定だ。ちなみに裕二は魔法も剣も適正は高いから問題はない。
「さて今日から一週間は立花に提示された魔法習得をしてもらおう。というのも補助と回復にいざという時の強力な魔法、これらを習得してもらいこれらの補助魔法を活用して剣術に移行してほしいからだ。ラ・ヒーリングとスーパーリフレッシュ、ハイプロテクトにハイマジックガード、クイックスターは無詠唱で習得してもらうつもりだ。」
「第五,六位階の魔法を無詠唱ですか?それも一週間で?」
「そうよ、それぐらいあなたならできるから大丈夫よ。メガフレア無詠唱は今のあなたには無理なのと裏魔法は少し危ないしリスクもあるから無詠唱は考えなくていいわ」
「まぁきついだろうし死にかけるが立花は死んでもすぐなら蘇生できるからたくさん死んで来い!」
すでに顔が青い祐二にさらに激励という名の追い打ちをかける。まぁそれぐらいの種類であれば無詠唱の習得も不可能ではない。
祐二よこれに耐えてこそさらなる高みへ行けるんだ。そしてこの訓練が終わればお前はレベル百超えのゴールドランクの戦士になれる。
「努力します……」
祐二ガンバレ……
立花のしごきは俺よりキツいかもな。何しろ俺は死ぬ一歩手前を感じて覚えてもらうという方針だがあいつは死んで覚えるという方針だからな。
「んじゃ立花、俺はここの魔物のレベルを確かめるために探索してくるわ」
「了解~」
立花と別れ俺は山脈の奥地へと入った。ちなみにこの山脈を超えるとギャラントプルームに辿り着く。九兵衛さんはアルマンゾールに来た後の帰りはここを超えてギャラントプルームに戻るらしい。
「さて行きますか……」
この山脈はただならぬ力を感じる所があるな。場所はこの山脈の中心部の下……よしそこまで行ってみるか。
「ここら辺の魔物は狩りつくさないようにしないとな~」
力の感じる方向へと進んでいくと途中魔物の群れに囲まれた。シルバーウルフの群れだ。
「雑魚はどいてろよ」
宝物庫から武器を具現化させウルフの群れにむかって落とす。
「口ほどにもない……ってまぁ当然か」
レベル百超の四人組でやっとこの山脈を超えれるらしいから、ソロで超えるには戦闘能力だけで見ればだいたい一五〇レベルぐらいか。だいたい全てのステータスが平均ステータス一万を超えたぐらいの時だな。
祐二もこの一ヶ月でそれぐらいまで行けたら嬉しいがまぁ百ちょいぐらいが限度だろうな。
魔物が現れては屠り力の感じる中心部のほうに辿り着いた。ここの魔物は一番弱いのでだいたい迷宮七五層のボスぐらいってとこか。当然強いほうの魔物のレベルは三桁いっているせいかなかなかレベルが高い。
「雑魚にかまうのは面倒だな……体技、縮地……」
これは戦闘面で高速で距離を縮める時に使う技だが、連続して使えば戦闘じゃなくても使えて高速移動の手段にもなる。そして大きな力の感じる場所まで近づき、その真下から力が流れていることがわかった。しかし入り口がどこにもないのだ。
「う~ん、入り口らしき場所はどこにも……」
そんなはずはない。周りを見渡しそして力の流れを感じてささいな違和感を感じるんだ。
精神を集中し、力の流れを感じ取った。実際の目ではなく心の眼で感じ取る……昔図書館に教わったあれを思い出すんだ。力が漏れ出るわずかな場所を感知した……そこが答えだ!
「見えた!」
一見普通の岩壁のようになっているこの場所。だがここから漏れ出ているし、触れると壁は共鳴した。
俺の波動をぶつけてやれば……
自身の気の波動を壁にぶつけたことで壁は入り口に変わった。
よし進むか。
そう思ったさなかひと際毛並みの違う大きなウルフがシルバーウルフを引き連れてやってくる。
カイザーウルフ
レベル100
種族:獣種
攻撃:12000
防御:10000
魔法攻撃:10000
魔法防御:10000
素早さ:16000
魔力:12000
固有スキル:仲間呼び、狼脚斬、怪音波
まったく次から次へと……
「へぇ、強そうじゃん、だけど一発で消してやるよ」
放つのは時空の第九位階魔法。
「ゼロディメンスィオ!」
これは対象というか一定の空間に存在するものを圧縮し無くすという魔法だ。この魔法をもろに喰らったカイザーウルフは体の大部分を消失する。
「雑魚にはこれだ!ディバインバルカン!」
これは神々しい光の弾丸を無慈悲に一定の空間に放つ黒の第9位階魔法。シルバーウルフの群れは一瞬にして消滅した。
白と黒の弾丸を連続して放つヴァイスシュヴァルツと似ているが属性や範囲が異なる。ヴァイスのほうは無属性攻撃であり、決めた対象のみを追跡し当てる機能があるが、攻撃範囲が狭まるデメリットがある。それに対しディバインの方は光属性の魔法で威力もヴァイスより高く、周りを吹き飛ばすにはとても有用だが周りの巻き添えもあるので使い所を考えなくてはいけない。
さて素材は当然回収。
魔物を倒すと素材を落とす。消滅するぐらいの攻撃を放つと素材は当然拾えないが、倒した魔物が落とす魔石は消滅することはない。レアなカイザーウルフの死体はしっかり回収すべきだったので少し回収する前にディバインバルカンを放ったのはミスをしたと言えるだろう。
いかんいかん気持ちを落ち着けんと。
「さて進むとしますか~」
洞窟の奥へと進み力の感じる方向へと進む。敵もカイザーウルフ級の敵がうじゃうじゃいるので少し驚いてたが俺の敵ではない。伝説級の武器聖剣ファルシオンを片手に進んでいく。自重の知らない魔法を放つと素材回収に支障がでるからだ。
しかし中のつくりは随分と古式だ。
洞窟かと思いきや進んでいくと中は神殿のようなつくりになっている。
誰が作ったのか非常に気になるが神殿のつくりのくせにレベル百超えの魔物を徘徊させているのが気に入らない所だ。こういった歴史的な建造物を破壊するのは正直好まない。
昔の記憶だとこの作りは古代ヘロド式の建造物だが……
前世の時の文献だとたしか三千年ぐらい前だな。前世はたしか今から百年ちょい前だからだいたい三一〇〇年前の建造物ということになる。たしか当時は初代魔神や初代鬼神や初代竜王がこの世界を滅ぼそうとする前の時代で天使族がまだたくさんいたころだ。
「しかしこの場所でダークベヒーモスとホーリードラゴン、ディアボロス十体に囲まれるとはなんとも違和感を感じずにはいられないな……」
ホーリードラゴンがレベル一六〇、ダークベヒーモスがレベル一五〇、ディアボロスがレベル一二〇か。
だいたいディアボロスでステータス平均が二万二千、ダークベヒーモスで三万、ホーリードラゴンで三万五千ってとこか……よし狂剣オーガニクスとの双剣術でやってみるか。
オーガニクスを左手に構える。
「スウィンフォード双剣術皆伝、乱れ桜!」
目に見えない速度で動きまずはホーリードラゴンを瞬殺。
「ディアボロスにはこれだな……」
聖属性の剣を宝物庫から具現化させ、ディアボロスに向かって落下させる。
「さらに……」
異能物質具現によりマシンガンを具現化させ連射する。弾はもちろん魔力を込めた魔弾で、魔弾を数発撃ち込むとディアボロスは断末魔をあげて息絶える。
「ベヒーモスにはヴァイスシュヴァルツだな」
白と黒の無数の弾丸にベヒーモスは耐えきれず息絶えた。
これなら素材回収も問題なくできるな。
素材回収に気を配り最下層へと進んでいく。ある程度進み最奥へ進むと転移装置のようなものがあった。
たぶんここに触れれば……
触れたその瞬間周りの逃げ道が塞がるように光の壁が出現。そして首なしの剣をもった魔物が目の前に現れた。
何話ぐらい書いたら終わりになるのか……
2019年10月11日修正




