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レガリアの迷宮攻略5

今回はレダの戦闘です。

「おおっ、あれはグリフォンだね~」


 正確にはアークグリフォンというらしくステータスは八万超えといったところだ、固有スキルにある棺の置き土産っていうのが少し不安な程度だ。


 「いっくよ~ん」


 二刀流の斬撃を上を飛ぶグリフォンに向かって放つ。


 「お手並み拝見~」


 グリフォンは放たれた斬撃を風のバリアで防ぐ、三〇〇層のウム・ダブルチュが使ったエアロバリアだ。

 しかもそれとは比べ物にならないほど厚い。


 「エアロバリアか~なかなか楽しめそうじゃない」


 一刀流に変えて上へと飛び上がりグリフォンの元に突っ込む。


 「風切りの太刀!」


 その一太刀はエアロバリアに亀裂を生みグリフォンへと直接向かうがグリフォンもただ飛んでいるほど馬鹿ではない、椿に向かって竜巻のブレスを放つ。


 「フフッ、いいね~それごと斬ってあげるわ~」


 椿は臆することなく攻撃を行い大きな衝撃が走る。


 「あ~れ~よっ!」


 飛ばされた椿は一回点をし地面に着地、どうやら攻撃は相殺された様だ。


 「あそこで攻撃をしないほど愚か者じゃないか~やるじゃん~」


 着地した椿に向かってグリフォンは追加の竜巻を発生させると椿はそのまま宙に飛ぶ。


 「いや~んスカートが~」


 下を隠すそぶりを見せる。


 「椿しっかり~」

 「下品な下着をさらさないでもらいたいものですわね」

 「無駄に乙女な椿らしいわ~」


 みんな心配するどころか直樹の時と同様野次が飛ぶ。


 「レイチェルは黙りなさい!」


 聞こえていたようだ、だがそれに気を取られた椿はグリフォンの接近を許してしまう。


 「椿前!」

 「えっ?」


 グリフォンの爪による至近距離での攻撃が椿に向けられる、これは避けられないだろう。

 大きな鳴き声が闘技場内に響き渡る、これはもらったという意思表示なのだろうか。


 「うっざ!」


 その刹那椿から黒いオーラが発せられグリフォンの爪攻撃を受け止めた、異能の身体大活性を使ったのだろう。

 これは全身の能力を上げるAAランクの異能だ。


 「もう逝こうか?」


 そのまま飛び強烈な蹴りがグリフォンに直撃し後ろに吹き飛ばされた。


 「もう勝負はついたわね」

 「さっきあれをやるって言ってたしな~」


 加えて椿の中にある鬼の血の力だ、人の血と混ざったことで本来とはまた異なった力を見せる。

 角こそ生えたりはしないが目が変色し口た手足が鋭くなる。


 「もう終わりにしましょうか~」


 再び二刀流になりグリフォンに向かうが嫌な気を感じたのか飛んでエアロバリアを発生させる。


 「逃がさないよ!」


 空を飛び攻撃を放とうとするグリフォンにそのまま真向かた突っ込む。


 「二刀流椿スペシャル裏奥義鬼瓦十枚おろし!」


 その攻撃はエアロバリアとグリフォンの攻撃を切り裂き強烈な連撃がグリフォンの体を切り裂く。


 「久しぶり見たけど怖いわ~」

 「フフ、文字通り鬼ね」


 連撃に耐えられなかったグリフォンはそのまま消滅かと思いきや体に急速に大きな魔力が集まる、おそらく固有スキルだろう。


 「これはプリズムアーク!?」


 あの固有スキルは第九位階魔法を死と同時に放つというものらしいな。


 「ならそれも……たたっ切る!」


 刀に魔力を吸収するアスピルの呪文を付与する、魔法剣士の技だが椿は魔法学校時代の時からそれを習得している。

 

 「魔吸刀アスピル大烈斬!」


 二刀の刀をプリズムアークの放たれる方向に向かって同時に振り大きな斬撃を生み出す。


 「いけぇぇぇぇ!」


 眩い光と共に大きな衝撃が闘技場内を包み込む、光が晴れた闘技場の真ん中では椿が踊っていた。

 見た感じダメージを負ったようだがこっちを見て踊る余裕はあるらしい。


 神代椿

レベル:399

種族:人間(鬼の眷属)

職業:剣闘士(マスター級)

攻撃:199999

防御:188888

魔法攻撃:188888

魔法防御:199999

素早さ:199999

魔力:188888

コントラクトスキル:天崩剣

異能:身体大活性(AA)

称号:戦刀姫、血狂鬼


 このステータスなら当然か……


 「プリズムアークをあんな風に打ち消せそうするのは椿ぐらいだろうな」

 「私達だとハマジク使えば余裕~みたいな感じだからね」


 今の技でプリズムアークの威力はかなり落ちていたしあんな芸当で相殺しようとした椿が恐ろしいわ。


 「ふぅ~これを出すには力不足かな~」


 椿のステータスだとあれに勝てるのはかなり限られるな、九〇〇層のボスとも互角にやれるレベルにある。


 「立花、ここに来てどれぐらいだい?」

 「二十日ってとこね」


 あと十日ちょいはかかるな、クレセントの時もそうだったがつい時間の感覚を忘れてしまうな。


 「そろそろ上が気になってくるし急ぐか?」

 「そうね、一月もあれば情勢も変わっている可能性があるわ」


 魔王軍の宣戦布告により世界はより不安定なはずだからな、色々心配だ。


 「あ、周平八〇〇層は椿に任せていいかしら?」

 「レダさんいいのか?」

 「九〇〇層の図書館ザ・マスターの作った人形ゴーレム相手に本気を出したいからそれまで温存したいの」


 八〇〇層のボスも精々十万程度、椿に任せていれば問題ないな。


 「了解、なら八〇〇層は椿に任せるわ」



 ◇



 八〇〇層のボスは大精霊シルフス、ドラゴン系統かと思いきや予想が大きく外れた。

 精霊は剣士である椿だけでは少し不利なのでレイチェルと直樹も入れて戦わせた。

 物理攻撃の聞かない精霊に対してとった戦法はレイチェルの魔法と直樹の機構魔具と椿の魔吸収斬撃による攻撃だった。

 レイチェルが主に援護に周り椿が相手の魔力を削り直樹が大きな攻撃をぶつけることで勝負をつけた。


 「迷宮の一層一層進むのが面倒になってきたな……あと二〇〇層分か」

 「ここより下は竜巻が常に発生していてる上に視界ももっと悪くなるわよ」

 「偽神を倒した後、俺達二十柱や他騎士団メンバーがこの世界から撤退したらここ誰もこなくなるな?」


 誰も攻略できない伝説の魔物が巣食う大迷宮になりそうだな。


 「フフッ、そうね。でもまだ目覚めてない二十柱もいるしまだ使い道はあるわ」

 「そういやまだだったな~」


 アホヌーラ山脈の隠し遺跡に武器が眠っていたのを思い出した、ジェラードさんの言う新しく目覚める二十柱の存在も気になる、果たしてどれが目覚めるか……


 

 ◇



 八〇〇層より下からは立花が全員にマスターシールドを発動して進んだ、迷宮内で無造作に発生する竜巻とその中から出てくる魔物達が厄介だからだ。


 「ザルの奴はここだったらお留守番だったかもな~」

 「フフッそうね」


 最期の百層は雑魚敵も普通に強いからな、まさにカオスってやつだ。


 「この扉の先が九〇〇層か……」

 「そろそろ疲れてきたわね……」


 迷宮入りしてから二六日が経っていてみな疲労は確実に溜まっている……


 「それじゃあ周平ここは私がもらうわね」


 レダが扉を開き闘技場へと進むと大きな機械人形が現れた。


 重装機兵G

レベル305

種族:魔法生物

攻撃:210000

防御:210000

魔法攻撃:180000

魔法防御:210000

素早さ:20000

魔力:190000

固有スキル:割合ダメージ無効、物理ダメージカット大、金属吸収


 重装機兵Gか……見かけからしてそのGはゴリラの略かな?


 「さぁ……やりましょうか……」


 レダさんが戦闘態勢へと移行する。

 

 「ヴァイスシュバルツ!」


 いきなりの第八位階魔法無詠唱だ、流石はレダさんだ。


 「連続魔法グランドクロス&ライトオブリベリオン!」

 

 第八位階魔法ラッシュで相手にどの程度効いているかだな。


 「むっ!」


 煙の中魔弾が飛んでくるのでそれを避ける。


 「どうやらたいして効いてないみたいね……」


 図書館の作った機械人形は第八位階魔法ぐらい簡単に弾く、さてレダさんどうする?


 「バオール!」


 様々な防御効果を一気に付与する魔法だ、剣を取り出したところを見ると接近戦で行くらしいな。


 「行きますよ天剣レダ!」


 戦姫はそれぞれ自分の名を冠した武器を持っていると今この手にあるヒルデの槍も天槍ヒルデって名前だ。


 「斬空閃!」


 まずは物理耐久を見るつもりなのだろう、レダさんの剣はGの胸に直撃させる。


「ステータス通り防御面も固いか……」


 Gは接近したレダさんに向かって体から魔弾を放つ。


 「チッ……」


 すぐに上に飛びそれを避ける。どうやら全身から魔弾を発射できる形状らしい。


 「ならこの戦法でいくか……」


 レダさんは剣でひたすら同じ部分を攻撃するという作戦にでた、固い体をに徐々にダメージを蓄積させて貫通させるという考えだろう。


 「斬槍撃!」


 さっき狙っていた胸の部分を的確に突きダメージを蓄積させていく、戦姫といえどあの二十柱自慢の人形では簡単にはいかないのだろう。


 「そろそろ一発やってみようかしら?」


 剣に魔力が集まり光始める、戦姫の武器の能力の一つである魔力チャージだ。


 「滅界!」


 魔力を宿し威力を上げた一撃を胸に向かって当てる、幸い素早さがそうでもないため攻撃は当てやすいようだ。


 「はぁぁぁ!」


 見事に直撃したがレダさんの表情は険しい。


 「これは?」


 放たれた剣は胸の部分を貫通はしているもののダメージを受けている様子はない。


 「形状記憶……そうか、体の金属の強度を自由に変えられるのね」


 レダさんは剣を抜こうとするがGはレダさんの剣を取り込もうとする。


 「くっ……抜けない!」


 その間にもGは全身からの砲撃が準備される。


 「レダさん危ない!一度剣を!」

 

 だがレダさんは剣を抜くことを諦めない。


 「レダさん!」


 その間に全身から砲撃がレダさんを襲う大きな衝撃と煙が闘技場内を襲った。


 「何故剣を……あれではダメージが……」

 「友よ、あれはスパイラルの魂そのものだ……愛用する武器を手放すような真似を奴はしないさ」

 「シン……」


 確かにそれはシンの言う通りなのかもしれない、俺は常に宝物庫シャッカンマーと武器をリンクさせているら槍のように放つことを躊躇はしないが……

 煙が晴れるとレダさんはその手を放していなかった……


 「その剣は私の魂だ!」


 剣を無理やり引き抜くとGの股間部から出ていた突起状の銃口から粘着液が吹き出る。

 図書館の奴はなんてもん作りやがる……


 「相変わらず趣味が悪いな……」


 シンは気を悪くしたのか若干声が怒っている。


 「同意ね……」


 立花の言葉にみなが頷く。


 「死ね……」


 その刹那レダさんからどす黒いオーラが出ると股間部の銃口を手で握りそのまま粉砕したのだ。


 「ヒッ……」


 男性陣は思わず抑えてしまうぐらい豪快な握り潰しだった、そしてそのオーラは俺達を男性陣を戦慄させる。


 「拘束の鎖!」


 鎖でGの体を拘束すると剣撃を繰り返す。


 「はぁぁぁ!」

 

 だがGは再び体の金属の強度と形状を変え剣を体に取り込もうとする。


 「そこです!イノセントブレイク!」


 わざと剣を少し取り込ませた状態で発動する。

 高威力と状態異常を引き起こす第八位階魔法だ、本来なら貫通しないその魔法も金属の強度と形状を変えていたタイミングだったので見事に喰らい剣の吸収が無効化される。

 そして体の形状記憶に異常をきたしたところで剣による連続攻撃を繰り返し気が済むまで繰り返す、サンドバッグ状態だ。


 「この粘着液の仕返しね……」


 長い呪文を唱える、これはおそらく魔力の海だ……


 「魔力の海!」


 任意で自身やその周りの空間を多量の魔力で満たす第十位階魔法だ。


 「これならこれを唱えられるわね……」


 またも長い詠唱が始まる、そうかレダさんもこれを唱えることができたんだな……


 「はぁ……いくわよ万物の神の王のソードオブオーディン!」


 神魔法を発動、その魔法により出現した光の剣を持った光の巨人がその剣を拘束されているGへと向かう。


 「いけぇぇぇ!」


 神魔法を直撃したGはイノセントブレイクによる影響もあるからか受け切れず消滅し勝負は決した。



次で迷宮は終わりです。

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