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夫婦

ギルドへ到着するとすぐにギルド長のマーカスとヘルネリアに会議室に至急来てくれるようにギルド職員に頼むとアポロニアを連れて勝手に中へとはいる。

すでにここに来るまでにアポロニアの美しさに町の人々やギルドの冒険者は男女を問わず見とれており、何とかしないと大騒ぎ確実なので私は焦っていた。


会議室でイラついて待っているとマーカスそしてヘルネリアが何事かと入ってきてそしてしばらく見とれており、「二人とも見とれるのはいいが騒ぎになる前に対応を願いたい。」

そう言うと慌てて引き戻されたマーカスが、

「ドレーク、どう言うことだ何があったこの美しい女性は誰だ」

「この女性は23階の主であるドラゴンの姉でアポロニアだ、今回の原因についての事と地上の様子を見に来たので対応をお願いしたい。」

そう言うとマーカスは立ち上がり私を部屋の外へ連れ出すと、

「ドラゴンの姉ってあの美しい女性がか、それに責任云々て破壊し回るわけではないんだろうな」

「それについては大丈夫だと思う、私の指示には従ってもらう約束をしたから、常識は通用しないのは確かだ。」

そう言うと少し考えて部屋に戻るマーカス、

「アポロニア殿了解した。妹さんをあのようにした犯人についてはギルドとして責任をもって償わせ合わせて何かしらの保証はさせていただく。そして地上での身分も保証するがそのびぼ・・・いやドラゴンと言う事で大騒ぎになるし女性と言う点でもだ、なのでドレークそしてアポロニア殿に提案したい解決策を」

そう言われて促すと、

「単純だ書類上夫婦とすれば身分は確定するし指輪をはめれば言い寄る男も早々おるまい」

そう言われて私が言う前にヘルネリアが、

「ギルド長何をい言ってるんですか、そんな結婚だなんて安易な提案をしてもらっては困ります。ドレークさんもなにか言ってやってください。」

そう初めて感情をあらわにマーカスに怒るのを見てあっけにとられてしまう。

「ヘルネリア書類上だけと言う話だからそんなに怒ることもあるまい、ドレークもどうせいい女がいるとは思えないがそうだろう」

そう笑いながら私に同意をもとめようとするが、

「だけとはなんです、女性の結婚は一生に一度の大切なものなんですよ、書類上でも結婚は結婚です。アポロニアさんだって困るはずです。」

そう言いながら笑顔のアポロニアが、

「私はかまわないぞドレークと夫婦になることは、機会があれば他の種族と楽しんでみたいと思っていたからな」

そう言われて私の背筋が寒くなるのを感じると、

「アポロニアさんの不潔です。」

そう怒って会議室を出ていってしまった。

「ヘルネリアのやつ何であんなに、なあドレーク」

私は苦笑するしかなくアポロニアが、

「ドレーク夫婦としてよしなに、しかし夫がまれに見る鈍感と言うことがわかったのは良しとしよう。直線的に行動すればいいだけだからな」

そう私を見ながら美しい笑顔で私に問いかけ引き込まれるように頷いた。


その後はマーカスが婚姻届を手配して私とアポロニアい署名を行わせ証人欄にマーカスがサインをした。

「これで晴れて夫婦となったドレーク夫妻。ギルドからささやかなお祝いと謝罪を込めたプレゼントを受け取ってくれ」

そう言うと金貨のぎっしりはいった小袋と書類を出してきて、

「どうせドレークは宿暮らしなんだから結婚したらそうもいくまい、警備上の問題もあるので上の地区に家を準備させた無期限で使ってくれ」

そう言って短時間でどれだけと言う手配をしたマーカスに感心しながら受けとると20階で回収した人々を渡して後日お金をもらうことにしてギルドを後にした。


マリーネの店にお宝の鑑定と買取りを頼むことにして連れだって行くことにした。

「しかし人とは私がそんなに珍しいのか人の事を皆見つめておって」

そうアポロニアが物珍しそうに色々見ながら聞いてくるので、

「そりゃドラゴンは珍しいし君が美しくて見とれているだけだからね、揉め事にならないように夫婦になったと言うことさ」

そう言うと納得したのか嬉そうに、

「たしかマーカスが言っていたが夫婦はこうして歩くんだったな」

そう言いながら私の左腕に腕を絡めて顔を私の肩にくっつけ下からのぞきこんでくる。

私は目の前にその顔がある時点で顔が真っ赤になるのを自覚して前を向きながら女からの嫉妬と男からの恨みの感情を受けながらマリーネの店へとはいった。


中は珍しく客もおらず一番奥のカウンターにいくとマリーネが相変わらずの美貌で私が来るのを待っていた。

「ドレーク噂は本当だったようね、街の男女の嫉妬を一身に受けてそれと結婚おめでとう」

そう相変わらずの地獄耳で話しかけてくる。

「ということだ。マリーネすまないが鑑定と買取りを頼みたい」

そう言って脱臭した宝を次々と積み上げて行くと最後に紅い宝石の付いたリングが二つ出てきたので、

「アポロニアこれを結婚の証のリングとするからよろしく。」そう言いながら左手の薬指にお互いのリングをはめる。

魔法のリングらしく指にフィットしておさまりアポロニアは、

「これが人の夫婦のあかしかサキュバッシュよ」

そうマリーネにさらりとふると、

「そうね人として神に誓うと言うことかしら、偽りはないドラゴンのお嬢ちゃん」

そういつもと違う邪悪な素顔でアポロニアを見つめる。

「マリーネって人じゃなかったのか、人並み外れた美しさと若さを保っているなと思っていたけど」

「こいつらはオスに幸せな幻想を見せてその精気を吸い取り若さをたもつ、まあ中身はしわくちゃババアだぞドレーク」

「何をおっしゃいます。ドラ娘で有名なカニンガム姉妹、猫を被ったからとてその狂暴なちから隠しきれませぬよ」

そうカウンターを挟んで火花を散らす二人に逃げ出したいが用事を済ませなければと思い残金の金貨を支払い財宝のお金をもらうと早々に店を出た。


私はふと、

「そう言えばアポロニアはそのローブのしたまんまだよね。」

「中が見たいならそう言えばいいのに」

そう言いながらローブを脱ごうとするのを慌てて止めて私は服屋へ向かった。

「いらっしゃいませ」

初めて入る店内を見るとフリフリの服や下着などが売っており顔が赤くなりながら、

「すまないが妻の服と下着をいくつか見繕ってくれ」

そう言うと店員はアポロニアを見て驚きながらもこちらへと奥へといく。

私は手持ちぶたさに値段を見ると安いので銀貨十数枚高いので金貨1枚とかがあり私のハードレザーアーマーよりも高く冷や汗をたらしながら待っていると、

「どうかな、ひらひらして邪魔のだが」

そう言われて振り向くと目がくぎずけになる強調された谷間、

「いや、何てひょうげんしていいか目のやり場に困ります。」

「そうか、あとでゆっくりみればいい、これを買うぞ」

そう言って金貨2枚を支払わされた。


ようやく家路につくが今までの場所よりも中産階級のエリアにマーカスが用意してくれた家があり大通りから一歩はいった場所にある二人にしては大きめの家に到着した。


「ここが愛の巣か、楽しみだぞ早速裸になるか私はかまわないぞ」

「先ずは生活できるようにしてからだ、入った入った。」

そう言いながらアポロニアの肩を押して中へと入った。

「おかえりなさいませ、奥様旦那様食事の用意ももうすぐできますのでお風呂にどうぞ」

そう言われて目が点になる。

「ご紹介が遅れました、ギルドからの斡旋でお手伝いとしてお仕えしますマメともうします。以後お見知りおきを」

そう言いながら一礼すると戻っていってしまい、

私は応接間に入った。

「中々面白い、サキュバッシュの次はメルモか。」

そうアポロニアは納得しているのだが私には普通の人間の女の子としか見えず考えていると、

「なにも知らないのだな、メルモとは普段はあのように小さいが自由に大人になれる種族で迷宮でも早々にお目にかかることができない。やるなあのマーカスとか言う男は」

そう笑いながらいきなり服を脱ぎ出すアポロニアに、

「すまないが家に帰って服を脱ぐのはどうかと、まあ風呂に入るなら脱衣所でと思うけど」

「なあに私も少しは知識はある、家では気持ちよくくつろいでいいとたしか何かに書いてあった早く脱げさあ」

そう言われて今日一日の疲れがどどっと出てしまいなされるがまま脱がされ風呂へと生まれたままの姿で連れていかれた。


「人間のすることでドラゴンが見習うべきはお風呂だな気持ちよすぎる。」

そう言われ私は湯だっているのか目の前に浮いている2つに赤くなっているのかわからないが、

「それはいいけどしばらくは落ちついて勝手なことしないこと」

「そんなに心配しているとシワが増えるぞ、こっちへそんなに離れないで」

そう言われて胸のなかで湯だって風呂を出た。


「長湯でしたね、夕食の準備ができていますがお口に合えば良いのですが」

そうマメが食堂に連れていってくれ料理が山のように準備されていた。

アポロニアと食べはじめると食べる食べるそのほっそりとした体の何処にと言いたくなるほどで、私は食べるのを忘れてくいっぷりを見続ける。

ようやく満足したのかアポロニアが、

「婿どのは少食なのでしょうか、これでは戦いに差し支えましょう。」

「しばらくは街で色々していくつもりだからね、迷宮は至急の依頼の時だけかな」

そう言うと少しつまらなそうに頷いた。

私は食後のいつものお酒を飲みはじめ、アポロニアはマメと話していたが私が飲んでいるのを見て、

「それは酒と言うものか憂さ晴らしができるという。」

間違いではないがこの片寄った知識はと思いながら差し出されたコップに並々とエールを注ぎ込んだ。

「少し苦い、でも気持ちよくなりそう」

そう苦そうにしているアポロニアの顔が柔らかくなりコップを差し出すので酒を注ぐ、

「愛しのドレークがたくさんいる。面白いそれに顔が歪んできた部屋も」

そう2杯で酔っぱらうドラゴンて何でだよと思いながらつき出されたコップに入れるのを躊躇して、

「アポロニアは酒がはじめてかな、今日はそのくらいにしておいた方が」


「なに、もしかして私が酔っぱらったからとで言うのですか、そんなことありませんいつもと変わりません」

そう酔っぱらいの口調に代わりながらこちらへ来て私の膝の上に嬉しそうに座るとエールの入った壺からコップに注ぎ込み一気に飲み干す。

壺が空になり、

「ドレーク、空っぽになっちゃった。まだ私酔っぱらってないのに、なんでどうして」

そう美しい赤くなった顔を近づけてくるので、

「アポロニアは十分酔ってるよ、安心していい十分だよ」

そう言うと安心したのか私の胸のなかで寝てしまった。

「奥様寝てしまわれたようですね、寝所に運んでおきます。おさけはその後に」

そう言いながら私の前にたつが少女なので無理だろうとおもっているとマメはからだ全体が伸びて大人になっていく、服は子供のままなのでピチピチになりアポロニアの時と同じようにアポロニアを抱き上げた時に見えるマメの谷間に鼻の下が延びてしまい、マメも気がつき顔を赤くしながらお姫様だっこでアポロニアを寝室へと運んでいった。

恋人もおらずご無沙汰な自分には刺激が強すぎる二人であり私は空になっているコップを見ながらこれからの生活はどうなるのかと思いため息をついてしまった。


マメが大人のままで新しい酒壺を持ってきて注いでくれる。

「ありがとう、よければ飲むかい」

そう言うと嬉しそうに頷きアポロニアが使っていたコップを差し出してきて注いであげた。

「マルはなんで私達の家政婦をかって出てくれたんだい」

「私は昔迷宮で迷ってたときにマーカスさんに拾われ、夫妻に育てていただきました。」

「メルモなので家からは出ずに過ごしていたんですが、私も働きたいというとマーカスさんはメルモと言うことで世間の男達は危険だからと紹介してくれたのがこの仕事でした。旦那様ひは感謝しています。」

そう言われてマーカスの気苦労と結婚してたんだと思いながら、

「呼ぶときはドレークでいい、アポロニアも家族としてよろしく」

そう言いながらエールを飲み干すとマメは嬉しそうに酒をそそいでくれた。


翌日、初の二日酔いになったアポロニアの面倒を嬉しそうにしているマメに頼むと街へと買い物に出た。

前回使用したものの購入とマメから頼まれたものを購入して帰宅をした。


「頭いたい、気持ち悪い酒ってこんなに後に残るものなんて聞いてない」

そう布団にもぐり込んでマメのスープを飲みながらうめいているアポロニア、

「まだ酒を飲むには早いと言うことだね」

そう言ってギルドへと出掛けた。


ギルドには珍しく冒険者が溜まっており私が入ってくるとざわついていたが気にすることなくマーカスを呼び出す。

「よっ、色男が来たな奥さんはどうした、もう夫婦喧嘩か」

そう言いながらマーカスがやって来る。

「奥さんは初でベットに寝ている。初めてなのに調子に乗りすぎた。」

「げっ、ドレークの獣め早速でなおかつあの奥さんをベットから出れなくなるほどとは罪な男だな」

「まあ、マメは中々同じくらいだが朝からけろっとしてるしな」

そう言った瞬間マーカスの顔色がかわり、

「ドレークきさま大切な娘にまで手を出すとは、アポロニアの事で手一杯になると思って働かせに行った娘を、ゆるさん、絶対にゆるさん」

そう言いながら私を引きずって訓練場へと連れていかれ、

「親として大切な娘を思う心を踏みにじったドレークに決闘を申し込む、これはギルド長命令であり拒否することは出来ない。」

そう言いながら有無を言わさず木剣を投げつけられると襲いかかってきた。


マーカスは一線は退いたが鍛練は続けているのか剣圧もスピードもあり、なにより訳がわからないうちに始まった決闘に戸惑い防戦一方になってしまう。

反撃やカウンターをしようとしたが怒りで少しぐらい当たっても気にしてないマーカスにあきれながらどう終わらすかを考えていたが肩に木剣が当たり私は理性が吹き飛び思いっきり木剣を叩きつける。

マーカスが受けるが気にせず押しきりマーカスの木剣を折ると、私は木剣の腹の部分でマーカスの顔を吹き飛ばした。


マーカスは派手に吹っ飛び私は追撃しようと前に出ると、

「おとうさんもドレークも何をしてるのですか」

そう言いながらマメが走ってきたが私は怒りがまだ収まらず木剣を振り上げながら前に出る。

ふり下ろそうとする瞬間マメがマーカスの前に立ち塞がり私はふり下ろすのを止め睨み付けるマメを見て木剣を投げ捨てると何か言ってるマメをほっておいてギルドを出ていった。


私は近くの酒場にはいるとカウンターに座り、

「エールを」

そう言いながら銅貨を数枚のせる。ジョッキでおかれると一気に飲み干しおかわりを頼み出されたジョッキを飲み干していった。

「けっ掃除人が綺麗な女を手込めにしたと思ったら今度はギルド長と決闘か、ごさかんだな」

そう私の背中で何か言っている野郎をほっておき私はおかわりを頼む、

「酒のおかわりか、俺がおごってやろう」

そう言いながらカウンターにおかれた酒を延びた腕が受けとり私の頭の上からかけてきた。

「流石にいいな、水も滴る・・・」

そう言われた瞬間に私は覗きこんできた男の頭をカウンターにおもいっきり打ち付け止めとばかりに顔面にパンチをいれて吹っ飛ばす。

「おいおいガゼネスが失礼な事をしたがそこまで・・・」

そう言う男の仲間が近づいてきたので空になったジョッキを怒りごと顔面に叩きつけ吹っ飛ばす。

「野郎」

そう仲間と思われる数人が立ち上がったのでカウンターにある酒瓶を掴むと次々と投げつける。

とばっちりを受けた男達も参戦して酒場は乱闘一色となり、私は誰を殴ったか殴られたかもわからずに続け、

「やばい衛兵がきたぞ」

そうだれかが叫び、反射的に近くのドアから外に出ると路地を走って小さな空き地の石の上に座って一息ついた。


あの事があり掃除人を始めたがこんな事になるとは思いもしなかったな、しかしやはり一人の方が気楽だしマーカスとの件もある。

そう思いながらあそこは引き払い元の宿へと戻ることにして1日しか住んでないあの家に荷物を取りに向かった。


「やらかしたようだのうマメから聞いたぞ」

そう言われ頷き自分の部屋に戻り荷物をまとめる。

「ここにいてもかまわない、おれは何時ものように宿へともどる。」

そう言うと少し笑ったアポロニアを一別して宿へと戻り、女将さんは特になにも言わずお金を受けとり鍵を渡すと1日だけ空き部屋にした何時ものベットにもぐり込んだ。


翌日早くに起きるとギルドへと何時もの日課で向い情報を集める。

特に遭難したパーティーはおらず、私は煩わしさから逃れたく一人で潜ることにした。

「ドレーク、遭難したパーティーはいないはずだが何でお前が潜るんだよ」

そう衛兵に言われ片手をあげて挨拶しながら通路の奥へと入っていった。

何時もならモンスターを回避しながらだが救援でなくただ戦いたいがために降りているので、見つけては弓矢で攻撃をして数が少なくなると刀で止めをさしていく。

こんなことをしても気持ちが晴れないのもわかってはいるがやめる理由も見つからず潜っていき13階まで降りた。

この階は本格的な集団戦闘が始まり、ゴブリンとは言えホブゴブリンに統率されており危険度は12階の比ではなく、ここでよく亡くなり回収をしてきた。


ベースキャンプとしている巨大な空洞の壁面にある高い場所の横穴に12階からの抜け道を抜けて到着する。

ここまでおりてきて疲労も感じられたのでそのまま寝ることにした。

遠くではゴブリンが騒いでおり冒険者が入り込んでいるようだが気にせず寝ることにした。

翌朝軽く食事を済ませると、昨夜なれていないのかそれとも奇襲を行ったパーティーはいなくなり早朝なのでゴブリンも寝静まっているようだった。

側面を下り荒れているが畑が広がっており昨日の喧騒とうってかわりゴブリンが働いている。

私は見つからないように迂回をして森を抜けていく。

時々パトロールなのかゴブリンの集団をやり過ごすと村から離れた一軒の家に入った。

「ドレークかい、昨日は騒がしかったようだけれど回収にきたのかい」

奥からしわがれた声が聞こえわたしは安堵のため息をつきながら、

「婆さんまだ生きてたか、昨日はよく寝れなくて顔がしわくちゃだぞ」

「バカおいい、しかし珍しく最近静かだったのに冒険者が来るようになって大騒ぎだ、まったく下では大騒ぎを起こしたようだしゆっくり過ごしたいこの老体の願いも聞き入れてはくれなさそうだね。」

そう言うゴブリンの老婆であるマーレスの前に久しぶりに顔を出した私はおみあげである柔らかいパンを一山おいた。

「礼儀はわきまえているようだね、流石に硬いパンはスープでふやかしても辛いからね」

そうゴブリンの中では三倍以上生きている長寿であり人の言葉もわかる。

「本題は今日ギルドに寄ったときに初心者パーティーがようやくここに挑戦するみたいだけど、それも3つが下りてくると言うこと」

マーレスはため息をつきながら、

「今度ボスになったガゲグは調子にのってるから聞く耳持たんだろう、まあお前達のパーティーが倒しまくったあの頃からようやく戦士も育ち数的には倍以上になったからな連携のとれんパーティーならなんとかするじゃろ」

そう言うとこの階層でしか取れない素材をカウンターに並べて私はお金を支払い、

「何時ものように巻き込まれないようにな」

そう言って家から出ると森から抜けて上の階へと戻ることにした。


「興奮するな、13階にようやく挑戦できるんだからカリウスのところもだけどネールのところには負けたくないよな絶対」

そう12階でキャンプをはっているパーティーを光の届かない暗闇の中、気づかれずに通りすぎて地上へと戻った。

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