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詩 自習時間

作者: WAIai
掲載日:2026/06/05

「今日は先生がお休みなので、自習の時間とします」


そう言い、大人が去っていく。

クラスはざわざわし始め、困惑する人や喜ぶ人で賑やかとなる。


俺は前の席なので、彼女を振り返ると、目が合い、恥ずかしそうに手招きされる。


俺が立つと、ライオンみたいな強面なので、一瞬、しーんとなったが、すぐに自分達の世界へ入っていく。


俺は彼女のところへ行くと、話しかける。


「どうする? 何する?」

「どうしようか。勉強するのもな」


テキストとノートを閉じ、彼女は軽く俺を見上げてくる。

その愛くるしい仕草ときたら。


「2人で屋上に行くか?」

「それはまずいよ。教室は出ないほうがいい」


彼女に注意され、俺はしゅんと小さくなる。

彼女の前ではライオンではなく、大型犬みたいになるのだ。


「どうしようかな。…あ、そうだ。雑誌を一緒に見よう?」


彼女はカバンを開くと、ファッション雑誌を取り出す。

俺は目を瞬かせると、彼女が言ってくる。


「あなたがどんな服が好きか教えて」

「ああ、そういうことか」


隣の席が空いたので、俺は椅子に座り、一緒に仲良く雑誌を覗く。


額と額がくっつきそうな距離。

わざとコツンとぶつけると、彼女が「もう」と言ってぶつけ返してくる。


2人とも頬を染め、それからふふっと笑う。


「どれがいい?」

「そうだな…。あ、これがいい」


黄色いスカートを指さすと、彼女は髪を耳にかけ、見つめてくる。


「なるほど。可愛いね」

「お前に似合うと思うんだけど?」

「えへへ。ありがとう」


彼女は満面の笑みを浮かべ、雑誌の端を折る。


「こうしておけば、後で探さなくていいから」

「ああ、そうか。なるほどね」

「それで? 次は」

「次は…そうだな」


雑誌のモデルを眺めていると、全部、彼女に見えてきくる。俺、好きすぎて頭がおかしいのかもと、心の中で苦笑する、


「そうだな。このピンクの服は?」

「どれどれ。…あ、いいかも。センスいいね」


よしよしと頭を撫でられ、俺はふんぞり返る。


「困ったことがあったら、俺に言いなさい」

「うん」


くすくすと笑う彼女。

良かった、機嫌良さそうで。

自習の時間にしてくれて、ありがとう!!

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