表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/32

14.違い



粗雑。偽らず言えば、ヒリンは室内をそう感じた。

壁紙はヒリンが幼い頃流行した模様で、生けられた花は数が少なくやや萎れている。食事の盛られた皿は粘土製か木製な上、中身は香草の後味だけが残る。

主催は子爵家と聞いているが、余程金銭に余裕が無いか、平民とそれに集う貴族を下に見ているかだろう。平民が萎縮しないため、という可能性も僅かにあるが、余計な心配に見えた。

室内の中心で話している数人を窺う。立ち居振る舞いや服装からして平民の彼らは、時折会場に目を向けては、薄い笑みを向け合っていた。

ケミィの言う伯爵家に値する平民達は、成程、ワトナと随分異なる。体を泥で汚したことも、ランの頃に寒さを感じたことも無いに違いない。


「ヒリン様。あちらの方です」

「……ああ。見たことがあるわ」


いつの集まりかは覚えていないが、見覚えのある大きな腹だ。少し、そこそこ、まあまあ、服が悲鳴を上げている。

困窮していると聞いたことはない。とするならば、平民を下に見ているか、もしくは慮っているか。

ヒリンの存在に気付いた彼は、目を丸くしてヒリンへ歩み寄った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ