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第一話 自己紹介

我輩は「猫」だ。名前は…


ない!


というか…必要がない。

 猫同士会話はできないし、名前を呼ばれることもない。ペットじゃないからな!


「あ! ねこちゃん!!」

「かわいい~」


 これは人間という生き物らしい。やたらとでかい生き物だ。我輩がすれ違う度に顔を近付けては話しかけてくる。

 この人間という生き物の中にも…おとこ?おんな?とかいう種族があるらしいが我輩にはよくわからん。


ん?この匂いは!!!


我輩は一目散に走った


「あれ、どこ行くの~」


 人間の言葉には聞く耳も持たず我輩は街にあるレストランに走った


(いつものオヤジだな?)

 

 我輩の食事はこのひげ面の太ったオヤジが経営しているレストランで食べる。とは言っても、このオヤジが捨てた残飯だがな…。


ガサガサ


「おい! 勝手に漁るな!この貧乏猫!!」


(貧乏猫?!我輩のことか?!)


 我輩は毎日この親父と戦って食事を手に入れるのだ。ちなみになんとか手に入れた今日の食事は…


パン!!


 昔はこれを食べてお腹を壊していたが、食べないよりは…と食べていたらいつの間にか平気になってしまった。まだまだ進化できるのだな猫も。


 そういえば前に人間が「すきる」がどうとか言っていたような…。猫も進化するのだ!

 人間にできることくらい我輩にもできるであろう!


 まずは「知る」ことからだな。


 「すきる」ってなんだ?

我輩は考えた。


 人間の行動、言葉、町並み

我輩は見ていた。


 毎日毎日。見て、真似して、パンを食べる


 見て、真似して、パンを食べる


そうして1年の時が過ぎた頃。


我輩はパンになっていた。


我輩の… 「すきる」なのか?

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