第94話 紅玉のような瞳
チュン...チュン....
ふぁ〜....。
...おはようございます、キジコです...。
んんっ、
朝7時頃。
青空広がり、雀がさえずる。
いい朝です。
お腹空いたので下の階に降りる。
「あ、おはようございますキジコ様!お食事の用意出来ていますよ。」
「いつもありがとうね。」
元気な女性従業員さん。
朝からご苦労様です。
そのままフラフラと広間の席に座る。
「おはようございますキジコ様。本日は卵をメインとした朝食でございます。」
「おお...!!」
この世界も卵はすごく美味しい。
特にこの館で作られる卵料理はふわふわしていればコシがあってと色々、とにかく美味い。
さらには朝食用に味付けしてあるので食べ飽きないしいっぱい食べれる。
「美味し〜い....!」
「喜んでいただけて何よりです。」
「おはよ...ございます...ご主人様。」
寝ぼけたルザーナがやってきた。
「おはようルザーナ。」
「朝食出来ておりますよ。」
「ありがとうございます...。」
服よし、靴よし、身支度よし!
髪は...ん?思えば伸びたな。
さーて今日も依頼仕事頑張りますかー!
「お姉さん、おはよう。」
「へ?」
横を見るとそこには夕日色少女。
アイの姿があった。
今日はまたオシャレな格好をして現れたが...お兄さんがいない。
「えーと、お兄さんは?」
「兄、結晶加工してる。」
「結晶...あ、エルバスか!」
「そうです。急ぎうちに来て欲しいの。青いお姉さんも。」
「...目的はわからないけど、行ってみようかルザーナ。」
「はい!」
「急ぎで案内、するよー。」
夕日色少女アイに案内され、やってきたのは2階建の一軒家。
「帰ってきた。兄、生きてるか?」
「「生きてるか?」」
「こっちきて。」
「「...?」」
私とルザーナはハテナ状態でお邪魔します。
アイに連れられ2階に上がる。
ガチャッ
「あ、遅かった。」
「「わーーーー!?」」
顔がちょっと青ざめている状態のロイヴィが倒れていた。
「兄、夜からずっと結晶加工してる。大体の確率、こうなる。だからお姉さん、呼んだ。」
「えーー!?」
「わ、わたし水を持ってきます!!」
慌てて飲み水と布団と濡れタオル用意する私達。ってかロイヴィさん、そんな徹夜するほど体力使う事してたのー!?
めっちゃ冷静な夕日色少女は何すればいいかを指示し、数分後...
「うう...あ?」
「兄、ちゃんと寝ろ馬鹿。」
「良かった、目覚めた...。」
「大丈夫ですか?」
「え?うわあ!?」
「動くなぶっ倒れ野郎。」
私達を見てビックリするロイヴィ。
そりゃ目覚めたら妹以外に女性2人いるもんね。青年にはダメージが大きかったか...。
というかアイちゃんしれっと悪口いってね?
「す...すみません、迷惑かけてしまって。」
「謝罪、出来るなら寝る努力しろ、阿呆。」
ほら言った!!
怖いよこの子!?
「その机のやつ、私が取ってきたエルバス結晶だよね。この世界の機械技術知らないから何してるのかわからないけど...。」
「はい、そうですが...ん?この世界?」
「隠してるわけじゃないから言えるけど、転生者ってやつ。」
「ああ...転せ...転生しゃあ!?」
「お姉さん、生まれ変わった事、あるんだ。」
「こことは違う世界のね。それなり技術あるから教えてもらえれば手伝うよ。」
「で...ですが、
「こうなった原因、兄。必要分、教えて早よ寝ろ。」
「今は最終段階で、その設計図...通りに模れば完成です...。その辺りは、アイから聞いてください..。」
「じゃあ寝ろ、安眠波動。」
「zzz....。」
荒いな夕日色少女!!?
...でもまぁやるしかないか、
「そこの道具、使って。知ってる限り、教える。」
「わかった。」
使うのは鉱物を削るためのような尖った道具。これを設計図通り削ったり特殊な薬品を塗るようだ。
一応結晶は形が整えてあるので細部の作業だけで済むようだ。
私は道具を使い丁寧に削る。
すごい道具だ、硬い結晶を簡単に削るし精密に使える。
なんのためなのかはわからないけど...いい道具だ。
「次、これ。一番鋭いから気をつけて。」
「うん。」
「今度はこれ。」
「りょ。」
「あと少し。これ。」
「よし。」
アイのサポートもあってなんとか仕上がってゆくエルバス結晶の何か。
「あとはこの薬品をこの場所に薄く塗って。」
「....よし...ってもう乾いた!?」
「速乾性。お手伝いありがとう。」
「どういたしまして。」
すると...
カチッ
「よいしょ。」
「...!!」
そこには、ルビーのような瞳の少女がいた。
「いたた...よいしょ。」
...アイはゴーグルの外側を開ける。
すると、そこには色がほぼないエルバス結晶があった。
「これ、電池でありレンズでもあるの。エネルギーが無くなりかけてたから兄、作っていたの。」
「こ...これが...!」
アイは新しい電池をはめ、再び装着する。
「...正常稼働、機能も結晶もオールグリーン。」
「...あまり聞くべきではないと思ったけど、そのゴーグルはなんなの?」
「?、覗けばわかる。」
アイは再びゴーグルを外し私に渡す。
そしてその景色を覗いた。
「!?...!?....。」
「ご主人様!?」
「これは...!?」
「視力超低下魔力眼鏡。」
「な...何も見えなかった、スープのように景色がドッロドロ..。」
私はアイにゴーグルを返した。
「私はね、超視力を持ってるの。
これはスキルではなく肉体としての力。
私自身は制御できないの。
少し意識をするだけで望遠鏡のような力さえある。
あまりにも視力が強すぎて、ちょっとでも外見ると、目がすごく痛いの。
だから兄とその友人、視力低下の装置作った。
これが無かったら私、
ずっと暗い部屋で目を押さえるしかなかった。
でも今も視力は上昇してるの。
ゴーグルをしていてもこの町に来る前は2.8。
今は2.9。
またそのうち調整しなければならないの。
お姉さん、この話したお代代わりに兄を手伝って。」
「...ああ、勿論だ。」
そういう事だったか。
おそらく超視力自体は元はスキルであった可能性が大きい。
けど、その肉体に馴染みやすいスキルって気づけばスキルではなく肉体能力になってしまうらしい。レアケースではあるが...。
例で言えば私の隠密もそれの内。
この子の場合は今よりもさらに幼い時になってしまい、それに対応出来るような力もない故こうなってしまったのだろう。
「お姉さん、ありがとう。」
「また何かあった呼んでね。駆けつけるから。」
「待って、お礼、お金。」
「いらないさ、またアイと話すことが出来れば十分だよ。」
「...わかった。じゃあね。」
「う...あ..?」
「まだ寝てろ馬鹿、安眠波動。」バシッ
そして荒いな!?
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「...綺麗な目のお嬢さんでしたね。」
「ああ、宝石のように綺麗な目だったな。ロイヴィもいいじゃないか、とっても綺麗な妹さんに看護されるんだから。」
「夕日色の髪とルビーのような目、兄を大切にする妹、例えるなら[安らぎの炎]...ですかね。」
「はは...そうだ...な?」
炎...待て、炎だと?
そういやあの子、睡眠のスキルを簡単に発動していたな。しかもかなり上手。
だとすればあの子は潜在的に結構な魔力を有している可能性が高い。
...炎の魔人、まさかあの子!?
「ルザーナ、今から伝える事を皆んなに伝達して。私はこの町全体にレーダーを発動させる!」
「は、はい!!
今気づけたのは良かった!
まだ推測とは言え出来る善は今尽くすしかない!!




