表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
帝国之崩壊編
57/302

第55話 お前を許さない

 「ディストル様..ダメだこれは負けるな。長年ごくろーさん!」


 ここは安全圏の街道。


 「お陰で凄まじい研究結果も得られた、神獣への資格を持っているだけでも抽出した細胞やエネルギーは凄まじかった...これをどんどん後の研究に活かしていこう!」


 そのディストルの細胞のサンプルを数十種、頑丈なケースバッグに入れどこかへ逃走しているロティアート。だが...


 「青之流星アズールメテオ!!」

 「!?」


 ルザーナがロティアートを襲う。しかしロティアートの周りには防御結界があった。


 「...危ねぇじゃねぇかトカゲが...。大事な研究結果なんだぞこれは...!」

 「とても悪い気配がしたので攻撃させてもらいます!貴方のことは聞いています...逃がしません!!」

 「けどこの防御結界破れたらの話じゃない?」

 「スカーレットハート起動...防御貫通!!」

 「な!?」


 ルザーナはスカーレットハートの効果の一つをある時見つけた、それは防御貫通。防御をしている、防御力が高い相手に通常よりもダメージを与えるか防御を貫く効果だ。


 いわば、防御に長けたロティアートの天敵と言えるものなのだ。

 結界はすぐヒビが入り崩壊した。


 「あ...!?」

 「はあああ!!」


 ケースは壊れ、ルザーナのエネルギーで全てのサンプルが破壊された。


 「あ...ああ...!!な..なんてことをしやがるクズトカゲがあああああああああああ!!!!!」

 「青之衝撃アズールストライク!!」

 「ぐあっ!?」


 壁に打ちつけられるロティアート。ルザーナの勝利...のはずだった。


 「貴方の負けです、このまま認めるなら私は命を奪いません。」



 「だれが...誰が認めるかぁ...!!僕は...神に近い者をこの手に収めた人間...!!テメェらなんとかと...違うんだああああああああああああああああああ!!!!!!」


 すると破壊された細胞やエネルギーが輝き出し、ロティアートに吸収されてゆく。


 「ウオオオアアアアアアア!!!!」

 「な..何が起こっているの..!?」

 「グオオアア!!」

 「ギュアッ!?」


 ルザーナは一瞬で十数カ所斬られる。


 「...悪い奴はこの世から消さないとなぁッ!!」


 ロティアートはルザーナを何度も蹴り飛ばし、そしてキジコ達のいる場所へ...現在に至る。


ーーーーーーーーーー


 「...本当に予想外だ、どこまで不快にさせてくれるんだよ。」


 そこにいたのは、ロティアートだった。しかし髪の色が真っ白になっており、その目はもはや魔人族のものではなく深紅の目でディストルのように4つ目である。


 「ご...主人...サマ...ごめん..なさ...

 「ルザーナ!!今治してやる...!!」

 「...なんで...ロティアートがここに!?」

 「地上にいたのは囮、ワープしたタイミングですり替わりました。」

 「囮...!?」

 「そう、あの囮はディストル様による実験を重ねた結果で得られた産物、ドッペルゴーレムと言います。

 対象の記憶、人格、仕草などありとあらゆる点をコピーしたゴーレムの傑作です。まぁ、本人より弱いのが弱点ですが...魔法具装備もあげたのにあの強さは流石に問題ありかなぁ...。」


 不快な男は私達の前で堂々と長々、余裕に喋り始める。化け物になってもなおその不愉快さは変わらない。


 「あーちなみに、そこのクズトカゲは僕を見つけ襲って来たので返り討ちにしただけです。自己防衛だから悪くないよね!」

 「ならお前のその姿はなんなんだ?」

 「よくわからないけどディストル様の細胞が入り込んじゃいました。予想外な事ではあるんだけれども、散々邪魔をした君達をここで殺すには都合がいいね。」

 「...もはや悪趣味なんてレベルじゃねぇな。」


 化け物と成り果てたロティアートは剣をガリガリ引きずりながらこちらへ来る。しかし私達は完全にヘトヘトでもはや戦える状況じゃない。


 「待つっす。」

 「!?」

 「混血獣人がなんの用です?引っ込んでていてはもらえませんか?」

 「...私が相手っす。」


 立ち上がったのはケイ。


 「へぇ...貴方もヘトヘトに見えますが?」

 「なら化け物になって色々節穴になったと言えますね、ロティアート。」

 「...言ってくれるじゃないか...でも何ができる?」


 「...見ていればわかるっす。強解放ストルヤーナ。」

 「!」

 

 ストルヤーナだと...!!?


 その瞬間ケイの髪の毛が輝かしい赤色に染まる。膨大な魔力、荒々しくも純粋、燃える闘争オーラ。


 「...8代目は貴方だったのですね。」

 「襲名したてで、一族としてはまだまだ弱いっす。」

 「ケイ...その姿はなんだ...!?」

 「...使いこなせてなくて、燃費が悪く使いたくても後の事を考えると使えない姿っす。」

 「...ストルヤーナ...まさか!?」


 (闘神と呼ばれた伝説の武闘王。その正体を知る者はいないが、なんでも獣人の女性だそうだ。)


 「ロティアート、お前をぶっ倒すのはこの私...この武闘舞狐家、8代目イーク・ストルヤーナっす。」


 「ケイが...あのイーク・ストルヤーナ!?」

 「...なるほど、本当に面倒ですね貴方達はぁっ!!!」


 ロティアートが剣を構えてケイに襲い掛かる。


 「...醜いっす。」

 「!?」


 その瞬間だった、ケイの脚がロティアートの腹部にもろ入っていた。いやそれだけじゃない。そこからケイは凄まじい威力のラッシュを繰り出しロティアートを叩きのめす。


 一発一発、並の冒険者が喰らえば致命傷なるんじゃないかというほどの一撃が何度も。


 ロティアートはディストルの細胞を取り込んだ影響か自然回復効果が出ている。しかしケイのラッシュは止まらない、ちょっと回復してもそれ以上のダメージが何度も襲う。


 防御結界を張り出しても障子を破き貫くかのようにあっさり壊され、また攻撃をくらう。


 正直言って結果の見える一方的な暴力。


 「....。」


 ただ黙々、ケイは殴り続ける


 「あ!?ぐぅぁ!?がは!?」


 ロティアートは殴られ続ける。

 

 「がぁ...!?」

 「本当に何しに来たのですか...もう貴方は勝てません。」

 「黙れぇ..!!だあああ!!」


 ロティアートは魔力を帯びた斬撃を飛ばす。


 「そりゃ。」


 あっさり砕くケイ。

 ...真の力を解放したケイはもう、負けない。



 ...筈だ。

 なんだ...この違和感?

 いくらなんでも抵抗が少ない...ロティアートは何を隠している?



 「破岩脚・剛!!」

 「ガアッ!?...ククク...。」

 「...何を隠している!?」

 「おや、察しが良いらしいね。」


 ケイは何かを警戒し離れる。


 「...思い出してください、町の復興に対して僕が言った言葉。」

 「...!?[残念ながらそうはいきません。]...それがどうし...



 ドォォォーーン...


 「!?」


 ドォーン...ドガァァーーン..ドォォーーン..


 町が爆発している。

 町が燃えている。


 「キャーー!!」

 「逃げろーー!!」

 「爆発だーー!!」


 ここまで聞こえる数々の悲鳴。


 「...何をした...一体..何をした!!?」

 「昔からもしもの時のために国の各地に爆破魔法を仕掛けていました。魔力信号を送ればいつでも爆発するんですよ。」

 「な...!?」

 「元は研究施設のトラブルを想定してたものだったのですが使わせて頂きます。まぁ帝国が無事ではすまないのですがね。」

 「...たった..それだけの事で..!?」

 「はい!」


 「....殺す!」

 「そうはいきません。どうぞ後ろを。」

 「え..?」


 周りが赤く光る。

 下には魔法陣

 私の下に魔法陣。


 「しまっ...!?」

 「キジコ様!!」

 「逃がしません!」


 魔法陣の外へ逃げようとしたが結界が張られる。

 

 「動かないで下さい。...動けば爆破エネルギーがその結界内を埋め尽くします。」

 「あ...!?」

 「はは..形成逆転です!!」


 ロティアートはケイを何度も殴る。

 

 「僕のぉ..勝ちです!!...貴方が...さっさと殺さないから..!‘こうなるのです!」

 「...。」

 「貴方のせいです..貴方が悪いのです!ひゃは...はははっはは..!」

 「ロティアート貴様あああ!!」

 「貴方達も動かないで下さい。」


 ゼオ達にキジコが助けられないよう強固な結界で覆われる。


 ロティアートはもはや技術など関係ないくらいに無理矢理、何度も醜く殴る。


 「はあ!!」

 「あぁ..!?」


 魔力弾でケイを吹っ飛ばす。

 血を流し転がるケイ。


 「...貴様ぁ...!!!」

 「あっはは!良い声ですねぇキジコさーん!」

 「キジ..コ..様...!!」

 「お前は早くくたばれよ!!」


 ロティアートは再び殴り始める。


 「これが!お前らの!程度だよ!!」

 「ガッ..!?」

 「所詮!お前らは!こんな!簡単な!策で!負けるんだよおおお!!!」

 「...ァッ!?」

 「ケイ!!」

 「...はは...すごく良い光景だよ。」

 「...お前の面は最悪だがな..!」


 「もう終わりかな..。じゃ、もういいや!」


 魔法陣が光る。


 「...!ロティアート貴様..!!」

 「本当に爆破しないと思ってました?ここは戦場ですよ、サンドバックにしてすみませんね。じゃ、さようなら。」


 「....ごめんキジちゃん!!」


 ケイはボロボロになりながらも力を振り絞って結界に突撃。


 結界が割れ、魔法陣にケイが入る。


 「キジちゃん!!」


 ケイの拳が辺り陣外へ吹っ飛ぶ私。


 「ガハッ...!!逃げろ...ケイ..!!」


 ケイは立ち上がるが動かない。


 ...血を流しながら、私に笑顔を向ける。




 「また会えるっすよ、キジちゃん!」



 ...一瞬...何故か意識が飛んだ、目の前が光と黒煙に包まれていた。

 跡形のない爆心地、焦げ付く血の匂い、...声が出ない。


 「あーっはははは!いいよいいよ!!こりゃぁ傑作じゃないか!!命をかけて守ったのに結局僕にみんな殺されるんだよ!!」


 「嘘だろ...なぁ、ケイ...どこだよ..!!」

 「ケイ...!?」

 「...なんで..!?」

 「そんな..!!!」


 (危険、激情によりエネルギーが急速に上がりました。)

 (危険、このエネルギーの正常変換が追いつきません。)

 (エネルギーを覚醒ポイントへ移行。)


 ドオッ!!


 「な..なんだ!?」

 

 キジコから謎のエネルギーが溢れ始める。


 「よくわかりませんが...させませ..ガァ!?」


 ロティアートは触れようとした瞬間、腕が消し飛んだ。


 (個体進化を行います。なお、個体進化直後は防御が著しく低下します。)

 (スキル:裁縫師、レーダー機能、物体転移、物体移動を使用し装備を作製いたします。)

 (個体::キジコの記憶から急遽情報を揃えます。)

 (問題発生、激情により記憶領域が不安定です、確認できる限りの形で作成開始致します。)


 「なんだ...?色んな物がキジコ様の方に..?」


 (装備の作成完了致しました。)


 (記憶領域からスキルを習得、統合スキル:化け猫を習得。)


 (ステータスより各種能力が大幅に上昇しました。)


 (問題発生、個体進化が不安定です、補助エネルギーとして神、ディメンによる個体キジコへの透視パイプの神的エネルギーを使用致します。なお、しばらくは神、ディメンとアナウンスは個体キジコへの干渉が出来ません。)


 (個体進化が安定化しまし.....


ーーーーー


 「...光が収まってきた..?」

 「なんだよこの光は...!?」


 バシュバシュッ


 「へ?...う..うわああ!?」


 ほんの一瞬だった。ロティアートのもう片方の腕、左足が吹っ飛んでいた。


 「今のはまさか...ペネトレーザ!?」

 「嘘、ただ一瞬少し光った程度よ!?キジコ様に一体何が起きたの...!?」



        挿絵(By みてみん)

 

 「なんだよ...その姿はぁ!!」

 「キジコ様...まさか..獣人化覚醒を..!?」


 ロティアート、私はお前を絶対に許さない。これが最後だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ