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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
帝国道中編
35/302

第33話 久々の趣味

また話数間違えてました。

申し訳ねぇorz

キジコ「何やってんだか。」


 「お買い上げありがとうございます!」


 「...なんだこの道具数..!?」

 「裁縫セットだけど。(ガチの)」


 買い物袋にはかなりの量の糸、板や木材、数種の針など。


 「それはわかるけど、なに作る気だ..?工作とかのレベルじゃないような...。」

 「そうか?」


 「この糸、スパークル・フライ・セクトの幼虫が吐く糸だ。」

 「この糸で作る布はサラサラだけど、この魔物自体よくいるから基本安いんだよな...あ!?まさか糸から何か作る気!?」

 

 大当たり〜ぱちぱち。


 そう、糸から作った布で何か作ろうと思います。前世以来の本格的な趣味です。手芸部ではなかったけど、手芸部もこういうのしてたのじゃないかな、多分、うん。

 

 それに今の私は浮遊魔法でこの体でも扱える物が増えている。それに加えてレーダーや感知能力起動すりゃより細かい作業もできるかもしれない。

 

 よっしゃー!久々の本格趣味、頑張るぞー!!


 それからミーシャとアリアに合流、宿に案内してもらった。


 「おー、結構広い!」

 「あのーキジコ様、その荷物は?」

 「裁縫セット。」

 「へ?さ、裁縫なら私がやりますが..?」

 「いや、暇になると嫌だから自分でやりたいんだ。」

 「わ、わかりました。」


 そういやミーシャは生活魔法や技術が得意だったな。聞いた感じ裁縫も出来るのだろうけどこれは私の娯楽趣味だから任せられぬ。


 さて、私は趣味のため部屋に篭るとしよう。買ってきた四角い木の棒に複数の細長い切れ込みを入れ綜絖そうこう(簡易)に。くるっと回すと糸が上下入れ替わる。


 次に木のいたを加工し横糸を通すための道具、を作り糸を巻く。


 木の棒を物体移動で横向き空中固定し縦糸固定とする。


 ...いや、これだと魔力消費多いから固定してる棒はやった事ないけど術式に変えてみるか。難しい技術だが効果は大きい。


 術式:魔法陣を用いた魔力プログラム。複雑で覚えようとする者は割と少ないが発動すれば持続的に魔力を送り込まなくても効果が発動し続ける。ただし時間制なので時間切れの前に魔力供給が必要。

 ちなみに精霊の使う[神力結界]が元で発見された技術である。


 レーダーで空間認識、座標....、術は物体に浮遊による空中での固定..よし、術式:空中固定!


 すると木の棒がしっかり宙に浮き固定されている。手動じゃない分ブレもない、成功だ。

 そして別の棒に糸を巻きつけ空中の棒に縦糸を通し板に位置固定、もう一本棒を固定し縦糸を巻いて...




 トントンッ...

 「キジちゃーん、鎧揚げまた買って来たっすから食べるっすか....ああ!?」

 「..ん?ケイどうしたの?」


 ケイが部屋の扉を開けると術式やら複数の木製パーツでできた装置。台には何本もの糸が通っている。


 「まさか...買ってきたヤツがそれになったんすか!?」

 「そうだよ、うろ覚えの所もあって簡易にした所もあるけど織り機って道具。」


 本格的な織り機の仕組みはわからないけど前世で使ってた織り機キットや本で見た装置を元に作ってみた。買ってきた糸に合わせてくしや綜絖も細かい物になっている。


 全部魔法任せよりもずっと楽なものにはなった。文明万歳。


 「い、一体何作る気すか...。」

 「まぁ見てて、レーダー起動..浮遊魔法発動。」


 杼が浮き始め綜絖の上下縦糸の間を通り横糸を通す。通した所で大きな櫛が横糸を整える。綜絖がクルッと回り糸の上下が変わり、杼で反対から横糸を通しまた櫛で整え、綜絖を反対に回しまた反対から杼を通し...の繰り返し。


 ケイは唖然と見ているが繰り返している内に段々と布が出来上がっている。


 「ほえぇ...布がどんどん出来上がっていくっす..。」

 「....(集中)。」


 トントンッ...

 ミ「キジコ様、ケイ、何かしてr...ってわあ!?」


 織っているうちに段々スピードが上がりしばらくして...


 「..出来たぁ〜。」

 「おお..真っ白な布っす..!完成度がすごいっす..!」

 「ふわぁ...綺麗な布...。」


 今は大体17時くらい。

 ようやくお手製の布が出来た。

 前世の知識もあって結構いい完成度の物になった。


 さて仕上げに入るか...

 「え!キジコ様まだ何かするんすか!?休まなくても良いんすか!?」

 「え...?...あれ、眠い。」

 「あれだけ魔力と集中力消費して疲れないはずないっすよ。夕飯まで時間あるっすから寝た方がいいっす。」

 「その装置は私がなんとかしておきますから休んでください。」

 「じゃあ..ある程度解体お願い..。」


 流石にやり過ぎたか...そういや日菜ちゃんにほぼ同じ事言われたな、それで間接的に死んじゃったけど。


 だから今回はお言葉甘えて一旦寝ま...すか...。



ーーーーーーーーーー


 「..こんな感じでいいかしらね...ふぅ。にしても複雑な装置ね...。」

 「キジコ様曰く織り機って言うらしいっす。糸がトントンサッサッと布になっていったっす。」

 

 キジコの作った物を見る二人。


 布を作る道具自体はこの異世界にはあるが、キジコが作成したのは簡易だが前世の物。

 似た所あれど、どこか知らない技術があり二人は首を傾げる。

 

 そしてその装置で布を作り上げたという事に驚く。一部謎の技術故に困惑するばかりである。


 「キジちゃんは本当に何者なんすかねぇ。作業工程見るにどこかで知っていたようにも思えるっす。」

 「私にもわかりません...。」


 二人にもよぎるキジコの謎の正体や知識量。


 「ヴェアート総隊長曰く、スキルの上限が無い、もしくは凄まじく多いとは聞いてるっす。確か称号:多趣味と聞いたっすね。」

 「多趣味...まさか、趣味の感覚でこれをしていたの..!?」


 「そういえばゼオに得意な事が何か聞かれてたっすね。それから急に張り切り始めたっす。」

 「..普通の魔物..いえ、知能ある魔物でもそんな事聞かれてこんな事普通思いつくはずないわ。」

 「...つまりキジちゃんは何か大きな隠し事があるって事すか?」

 「ええ...。」


 深まる謎、別に隠してもないが伝え忘れた転生者である事、結局二人は部屋を後にした。



ーーーーーーーーーー


 現在夜20時くらい。


 ふぁあ..よく寝た。

 仮眠から起きてみりゃもう外暗いじゃん。ちと寝過ぎちゃったか?


 やや、ちゃんとミーシャが織り機を片付けてくれてたか、後で礼を言わなきゃ。それと...あったあった、作った割と大きな白い布。


 ...しかし考えてみれば無地だとなんか味気ないな...。染色はしておきたい所だが..染色技術とかは持ってないんだよな...。


 起きたついでにミーシャに聞いてみるか。


 私は部屋を出てミーシャを探しに行こうとした瞬間だった。


 ドンッ


 「ああ!ごめんなさい、怪我してませんか?」


 うっかり誰かとぶつかってしまった。


 「...ああ?」


 ...そこにいたのはサラサラの金髪セミロング髪、ちょっぴり小麦肌で目付きが鋭く、妙にカジュアル感ある装備をした...


 ガラの悪そうな女性でした。

ディメン「プラモデル感覚で作ってる...。」

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