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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
帝国道中編
28/302

第26話 ドゥークの森(1/4)



 「おらぁ!!」

 「ギャウ!?」


 キジコでーす。

 現在暗闇広がる森、ドゥークへ突入しています。

 この森の木は幹がすごく長く、葉が日光を通さないほど生い茂ります。

 そのため入った途端いい天気の青空から一変、

 真っ暗な夜の世界が広がっている。

 おまけに魔物もいます。


 猫の体だけあって、ちょっとの光があれば問題なく歩ける視界があるので一応道は見えているのだが、


 「この中で暗くても問題なく動けるのは..キジコ様とケイ、ルザーナだな。」

 「あれ、ルザーナちゃん爬虫類なのに?」

 

 いやそう爬虫類、主にヘビは熱感知で獲物狙うというか、サーモグラフィーを持っている。

 ルザーナもそれを持っているそうだが、どういうわけかいつのまにか、周囲認識というスキルを得ていた。


 周囲認識:周囲の地形の把握感知に特化したスキル

      暗闇でも問題なく動ける。

 

 周囲感知→主に生体反応や気配などの察知


 周囲認識→周辺地形の把握

 

 「ヴルル!」

 「ん?どうした?」

 

 グルルルル....!


 「...また魔物の追加だね。」

 「マジかよ、今3体倒したばかりだぞ..。」

 「..無理矢理でも進むしかない。ミーシャ、方向はわかるな?」

 「はい、今歩いている方向のままで大丈夫です。」

 「どの道奴らも追いかけてくる、少しでも役に立つかな...レーザールーム!」


 赤い光の糸が半径4m範囲で周囲の物体をかたどる。


 「まだ範囲小さいけどこの中や付近であれば皆んなを見失わない、行こう。」

 「はい!」

 「そんじゃ逃げるっす!そりゃ!」

 「ガウッ!?」


 ケイが目潰し用の煙幕を魔物に投げつけると同時に動いた。

 


 レーザーセンサー応用:レーザールーム

 →可視化レーザーセンサーで周囲をかたどることで周りを認識する技。

  他の感知スキルと併用可能。

  高精度だがまだ広げられる範囲は小さい。

  可視化、不可視化、両方可能。



 ルザーナの周囲把握、私のレーザーセンサーの二つでなんとか進んでいる私達。

 しかし進むほど周りはより暗くなり、もはや夜そのものと言ってもいいくらいだった。

 さっきより暗いといえどまだある程度木々が見えるだけいい方だ。


 「光魔法でも見える範囲が狭くなっているわね...。」

 「今の位置としてはどの辺だ、ミーシャ?」

 「まだ4分の1すら怪しいわ。この森広いから。」

 「おおう...。」


 流石洞窟といわれるほどの森。

 どれだけ葉が生い茂りゃここまで太陽光遮れるんだ...。

 それに先程から砂地が多い。

 光合成が出来ず栄養は取られ、弱い植物は育たないといった所か。

 あっても木の表皮に少しコケがある程度。

 森と言ってもこりゃある意味では環境劣悪かもな。


 「うう、日光が全然ないから体の調子狂うわね...。」

 「...今森に入ってどれくらい経った?」

 「4時間経ってます。」

 「そんなに経っていたか..。」

 「一旦休もう。」

 「ああ。」


 

 近くの木のそばで光魔法の光球を上に上げ、簡易的だが休憩場を作る。


 「なんか休んでばかりだな。」

 「それでいいんだよ。無闇矢鱈進んでも疲弊するだけだ。」

 「..特にこの森の中は方向や時間の感覚も見失いやすい。だから定期的にこういう事をした方が生存率は高い。」

 「とはいえ..まいったっすね。今年は特に暗いっす。」

 「え、この森暗さとか変わるの?」

 「そりゃあ木っすから、アヴィードの木は280日目の頃には葉が散って翌年98日あたりには花が咲き、花が散ったら葉が生い茂り始め今のように至るんす。」

 「ほほう、ちなみにどんな花?」

 「これは超綺麗なんす。赤い花でして、これが満開になって丘の上から見れば絶景っす。その際森は葉が生い茂る前もあって日光に照らされた赤い花が空間を染め、通称[スカーレットワールド]と呼ばれるっす。」

 「なんと!?見たかった...。」

 「その花は薬草や蜜を調味料としても活用されるのも有名だ。」

 「まぁ、期間限定ってのもあるけど人気だから売り切れるのも早いのよね...。」


 めっちゃ気になる。ぐぬぅ、おそらく時期的に葉が生い茂り始めたのはごく最近だな..。

 これは惜しい事した気分。


 

 そんな感じで皆と話している時だった。


 「キジコ様、ヴェアート様からの通信念話です。」

 「ヴェアさんから?」

 「お繋ぎ致します、...


ーーーーーーーーーー


 「急に申し訳ありません、キジコ様でしょうか?」

 「はい。お久しぶりです、ヴェアートさん。」


 寝ていたとはいえ何故か久しぶり感ある声だった。


 「よかった、元気そうで..。アタイ心配してましたよぅ...。」

 「はい、皆さんのおかげで元気だよ!」

 「ふふ、それは本当によかった。」


 「...それで要件なのですが、」

 「?」

 「邪精霊や反神獣派の動きについてなんですが...。」

 「...その事に関して私からも疑問がある。」

 「..!もしやその疑問は.

 私が疑問な事..それは。


 「反神獣派の黒幕は少なくとも帝王じゃないって事だね。」

 「...!やはりキジコ様もそこは考えておられましたか。」

 「直接会う約束をしたんだ。途中で殺しにかかるはずがない。

 けど、邪精霊とは別でスキルイーターの件がまだ謎のままなんだよね。それに神域の件や私の話つけにあっさり承認した事も。」

 「はい...まだ謎の所もあります。ああ、それと報告があります。」

 「?」

 「両国の兵の中に反神獣派の者達が何名混ざっておりました。」

 「!!」

 

 やっぱりレギスの森にも襲撃していたのか..。

 黒幕とやらは何がなんでも私を殺したいらしい。

 帝国への旅はある意味正解だったな。


 「..反神獣派の者達は兵に扮し、神獣派の者達を異教徒として殺害しようと行動している所を3番隊が見つけ、確保しました。その際ヴァルケオ様達がいる神域に近づこうとする者も..。」

 「..!?ヴァルケオ達は無事なの!?」

 「は、はい。そもそも特に特殊な力も持っていない輩だったので到達すらしていませんでした。」


 な、なんだびっくりした...。


 「そう、よかった..。」

 「私からの主な報告は以上です。」

 「わかった、そっちも気をつけて。あと、シルトさんにも元気だって伝えといて。」

 「はい、そちらもお気をつけて。」



 ふぅ、向こうも大変みたいだなぁ。

 まさか反神獣派の連中、兵に変装してまでも関係あるもの襲撃するなんて...。ここまで大きく動くなんて思いもしなかった。

 事態は予想よりも重いのかもしれない。


 その後30分程休憩し、私達は再び出発した。



 ザッザッザ....


 砂地が多いな...どれだけ養分吸い取られりゃこうなるんだよ...。

 こりゃこの木、相当深く遠くまで根を伸ばして生きているかもな。じゃなきゃこんな大きさまで成長し生きていないだろう。


 バキバキッ!!


 「!?、危ない!!」


 ドガーン!!


 「おわぁ!?」

 「危うく下敷きだった..。」

 「...倒木か...!」

 「でも、見た感じ弱い木って所ね...幹の中、スカスカよ。」

 

 倒木してきたアヴィードの幹の中はスカスカだった。

 「...周りの根が強く、自分の根はうまく張れなかったのかもな。」

 「弱い奴が生き残れないのは植物も一緒ってことか...。」

 

 気を取り直して進む。

 しかし回避したせいで余計に体力使ってしまった。

 この体も体力多いわけじゃないのが辛いな。

 流石にルザーナを頼るか..。


 「..ごめんルザーナ、乗ってもいい?」


 「うん、いいよ!」


 「ありがと.......うう!?」

 「「「「「!?」」」」」

 「ヴル?」

 

 え..?ええ...??

 喋った?


 「今...ルザーナちゃん、喋らなかった?」

 「..あ、ああ。」

 「ヴルル..?」

 「...ルザーナ、元気ですか?」

 「ヴル!」

 「.....????」

 ...謎なのでとりあえずルザーナに乗って再び歩み始めた。

ディメン「え...あの子、喋った?」

  冥 「...うん。」

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