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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
帝国道中編
22/302

第20.5話 ジユウ ナキ イシ

スーロッタ視点



 俺は何をしているんだ...?


 いや、ただゼオに皆んなのいる所に案内してもらってるだけじゃないか。

 さっき行った河原の方だな。

 あまりいい大きさの岩がなかったからこっちに来てたけど...。


 「おーい、スー見つかったぞー。」


 おいゼオ、少し恥ずかしいだろ。


 「いいよいいよ、気にしなくても。ミーシャの料理も大方終わってるからあとは待つだけよ。」


 ああ、遅れてごめんね..皆んな。

 遅れてすみません、キジコ様。


 「〜♪〜〜...」


 ...この歌はミーシャのエルフ族の歌。


 いつ聞いても彼女の歌声は綺麗だ。


 ケイはいつも通り何を歌っているかわかってなさそうだな。



 ...なんと、エルフ族の歌、言葉を知っていたのかこの魔物...!


 不思議な方だ...。

 俺はエルフ語の勉強苦手気味だったからちょっと羨ましいな。


 ....あれ、岩が飛んでいってしまった。

 いや、魔物に当てようとした...?


 なぜ、あの魔物...魔物?

 いや違う!なぜキジコ様に岩をぶつけようとした?


 疑わしいからだ...?


 いや違うな、


 ...ああそうだった、よくわからない方だからつい実力を試したいと思ったんだ。


 

 ...!?なぜキジコ様に刃を向けているんだ?


 ...いや、そうだった。

  試したいならそうするもんか。


 ああ、ごめんゼオ、どうしても試したくて疼くんだ。変な性だよね。


 すまないアリア、急に刃を出せば誰でも戸惑うよね。


 驚かせちゃったね、ケイ。なんの約束もなくこんな事したらそうなるよね。


 急すぎたねミーシャ、せっかく君が作った料理の前でする事じゃないよね。


 すみませんルザーナ、君の主人に対してこんな事すれば怒るよね。



 キジコ様、貴方は幼いのに良識と実力がある。

 急に刃を向けてすみません。

 


 「おいスー!何やって..ガァッ!?」


 ...?どうしたゼオ?



 ...!

 なんだこの拳........!?


 なぜだ!?何故ゼオを殴ってしまった!?

 親友を傷つける理由なんてないのになぜ!?


 「落ち着け、スーロッタ!」


 ...!逃げろ、アリア!!


 「が...!?なにこれ..体が..動かない..!?」


 !?、そんな...アリアにまで...!

 なんで俺はこんなことをしている!?



 「...拘束魔法っすか..どこで覚えたんすか?あんたそんな魔法覚えないどころか嫌いだったはずっす!」



 拘束魔法...!?そうだ、俺はどこでそんな魔法を覚えた!?

 そんな魔法は嫌でずっと覚えたくなかったのに!


 なのに何故使える!?

 

 習得なんかしていないはずなのに!?


 「おわ!?」


 !!!!!!


 なぜ!?


 一体なんで!?


 なぜ俺は守るべき方を本気で斬ろうとした!?


 どうして


 どうしてこうなっているんだ!?


 お願いだ...


 逃げろ...


 逃げてくれ...皆んな.........








 ....!


 しまった、意識が少し飛んでいた。


 キジコ様は...!?

 ....!!!

 怪我を....している....あああ!!

 夢であって欲しかった!!!


 俺は....どうなっている...!?

 どうなっているんだ!!!



 「...いい加減にしろよスーロッタ。いや、[寄生虫]が。」


 ..ケイ!ああ、とうとう怒らせてしまった。


 友達を..傷つけてしまうなんて....


 でも、何かに気づいてくれたようにも見えるよ...。


 「も う 一 度 言 う 。

       そ の 体 か ら..........



 ダメだ、意識がまた飛ぶ...もう持たない..。



    お願い...頼むケイ、



 


         僕を....殺してくれ。

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