第201話 任せとけ
[個体名:キジコが霊獣に覚醒。]
[種族名:猫又]
[称号:神獣へ歩みし者が消失。]
[新たな称号を得ました。]
[称号:霊獣、大妖怪]
[各種スキルの整理を開始。]
[新たなスキルを入手。]
[種族スキル:猫爪が昇華。]
[ステータスに表示されなくなります。]
[ステータスをまとめます。]
種族名:猫又
個体名:キジコ
称号:知恵ある者 前世の知識 多趣味
獣人化 霊獣 大妖怪
種族スキル:周囲感知 化け猫 霊獣妖力
個体スキル:ディメンノート 念話 魔砲
物体移動(10) 威圧(5)
向上心(10) 学習力(10)
精神強度(10) 威圧耐性(10)
光覚感知 レーザーセンサー
物体転移(9) 高治療(6)
魔身強化(10) 身体強化(10)
鋭敏感覚(10)
染色 裁縫師 疲労回復効果上昇
恐怖耐性(7) 魔力変形 魔泡滅却
空間衝撃波(8) 空間収納
身体洗浄(6) 超耐久 超体力
五連斬(1) 瞬速撃 重力比例攻撃
不撓不屈
加護:白銀獅子の加護 精霊女王の加護
残夢の加護 玲瓏の加護 暁闇の加護
泰然の加護 時刻の加護 暗視界の加護
静寂の加護 業火の加護 壮健の加護
疾走の加護
[その他、各身体機能や魔力が増大。]
[以上でございます。]
私は覚醒した。
霊獣...猫又に。
「な...何なんだ貴様はぁ!!?」
「どうも、キジコです。」
「そういう事じゃねぇ!!なぜ生きている!?何だその姿は!?」
「師匠...!!!」
皆が驚いている。
死んだ筈の者がこの場に現れた。
姿を変え現れた。
成長して現れた。
「っ...だが、わからねぇのか!?ここにいる奴ら全員人質だっていうのがな!!爆破術式でどうなっても...、」
「もうこの人達は人質じゃないよ。」
「あ...!?」
また転がる何か。
それはティーツの左手。手には何かの術式が見える。
「左手から術式を操ってるのくらい気づいてるさ。これでお前はもう何も出来ない、大人しく...死ね。」
「....!!!黙れえええええ!!!」
ティーツは大きく口を開け、周囲の魔力をとにかく取り込み始める。するとティーツの腕が再生してゆき、口の前に収束した魔力が現れ私達にそれを向ける。
なるほど、やけくそにそれで私達をぶっ飛ばす気か。
「ガアアアアアアッ!!!」
「空間衝撃波。」
「....あ?...!?ああ!?集めた魔力が...ない!?」
「お前の内部で小さく空間衝撃波を発動した。魔力を掻き乱すくらいは出来る。」
「...ふざけやがって、クソ猫があああ!!」
「その口を閉じろ。」
その瞬間、ティーツが上下真っ二つに斬られる。
「口を閉じろ言っておいて何で腹切るんだニコ。」
「あはは。」
ティーツは体を繋ぐ、
「...気に入らねえが...逃げるしか...!!!」
「逃がさん。」
「ぐあぁっ!?」
逃げようとしたがニコに叩きつけられる。
「さーて、お前程度の奴は手加減しても長く苦しませる自信は無い。これで終わりだ。」
「...!!!」
ティーツは半透明...大きな泡のような魔力に覆われる。その瞬間、ティーツは痛みや苦痛による苦しみ声を出すもこちらには聞こえない。泡で覆われて声が外に聞こえない。
泡の中には斬られた右腕と左腕が入っている。覆われた空間は少しずつ圧縮されてゆき、魔力の泡に触れると体が焼け削れる。足元がどんどん焼け削れてゆく。
「大勢の人を命の危機にさらした上に親友に汚い手で触れた、汚そうとした。フィースィさんから聞いたよ、お前クズなんだってな。生かす理由もない、生かしていればまた誰かが危険になる。事件になってからじゃ遅い、すでに事件になった。...もういいや、消えろ。」
私は手を少しずつ締め始め、10秒後ギュッと握り締めた。目の前にいたゴミクズは欠片も残さず消滅した。
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「お仕事完了っと。」
手をパンパンッとはらう。
「...ただいま。」
その瞬間、耳が痛くなる程に湧き上がる声。涙を流し私に抱きつくニコとクロマ。また会えた、もうどこにも行かないで、寂しかった、ありがとう...と、とにかく私に泣き声で言いまくる。
そして後ろからもドンッと抱かれる、ルザーナとスアだ。こちらも涙で顔が赤くなってる、迷惑かけてごめんなさい。本当にご主人様なの、本当に生きているの...と、大丈夫私は生きてる、ちゃんとここにいる。
というかすごい力で抱きついてくるから動けない、苦し、肩が、肩が....
数分後...
「...元気にしてたか?」
そう言うと4人は首を縦に振る。
そうかそうか、良かった。
「キジコちゃん!!!」
お?この声は桃花様の...。
ズドーンッ!!!
「ギャアアーーーッ!!!!」
「ちょっ、母上!!」
桃花様の歓喜のタックル、痛い。
「良かったあああキジコちゃんだああああ!!!」
「離れなさい桃花、キジコ様苦しんでる、また死ぬよ。」
翠柳があっさりひっぺがし私は解放された。
「ふぃ...今戻りました。」
「...おかえり、キジコちゃん。」
「お前...随分姿が変わったというか...。」
「その説明は後にしましょう、お腹が空きました。」
とまぁ、そういうわけで私は皆の所へ戻ったのだった。




