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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
175/302

第167話 ヴィオレット=菫

以前投稿した146部の番外編の続きのお話です。


 ニコvsクロマの後のお話。


 「2人の様子は?」

 「大丈夫よキジコちゃん。ニコちゃんの乱れた魔力も私が治しといたよ。」

 「ありがとうございます。」


 闘王闘技の3段戦は終了した。

 2段に進出したのは、キジコ、ケイ、スア、ニコの4人である。

 

 その3段を終え今私は医務室で寝ているニコとクロマを見守っている。二人ともよく頑張りました、かっこよかったよ。まさかクロマがニコに本気というか、本調子を出させるなんて凄く驚いた。


 というか、振り返ればみんな恐ろしいくらいに成長していたなぁ。今回は武闘大会とはいえ、また別の機会にも皆んなの成長度を見たいよね。


 「3段でこんなに面白いの観れるなんて、キジコちゃん達は本当凄いわ。2段、そして1段も楽しみやわ。」

 「そう期待されると緊張するのですが、桃花様。」

 「面白い事に期待するなんて人として普通や、期待と興味という欲は誰にだってあるから多少、さらけ出した所で日常会話の域は越えんよ。」


 コンコンコンッ


 「ん?」

 「ご主人様...。」

 「...わかった。」

 「え?なに、今ので何が??」


ーーーーー


 「ご主人様、こちらです。」


 やって来たのは特別観覧席...私達が試合を観るのにいた所だ。私は今その部屋の扉の前にいる。


 「...いるんだね、その人が。」

 「...はい。」


 私は扉をノック、

 その中へ入った。


 「初めてまして、キジコ様。」

 「...!!」


 毛先が紫色の美しい白い髪、

 竜の2本角、

 紺色のドレス、

 エメラルドグリーンの瞳、

 そして身長が....140cmあるかな?


 「わたくしは竜国域オレス、竜人国ドラグから参りました、[ヴィオレット・フィエドゥラ]と申します。」

 「私はキジコ、雉野きじの小夏こなつです。」

 「...!」


 ヴィオレットという少女はその名前を聞いて驚いていた。当然だ、なにせ彼女は...


 「...では改めまして、私は菫...

 [ 花之宮かのみやすみれ ]と申します。」


 元日本人だから。


ーーーーーーーーーー


 ついに出会えた。

 私以外の異世界からの転生者。

 私と同じ元日本人。


 「...お嬢様、今のは...名前?」

 「はい、前の人生の私の名前。こことは違う世界での私の名前。」


 彼女の護衛で側にいた竜騎士エリア。

 その名前と事実を聞いて驚いていた。


 「ヴィオレット...すみれ...ね、なんの偶然やら。」

 「最初にそれを聞きますか?まぁそうですよね、菫の花はヴィオレットとも呼ばれていましたから。せっかくですので座ってお話致しましょう。」


 私はとりあえず適当に椅子に座る。

 ヴィオレットはその隣に座ってきた、

 勇気あるな...。


 「...その、雉野さんはどうしてこちらの世界へ?」

 「私は暴走した車から後輩庇って死んだの。それで今から1年と数ヶ月前にこの世界へ転生した。...失礼でなければ花之宮さんは?」

 「私は...階段から落ちた際打ち所悪く...。」

 「...そう、大変だったね。」

 「い、いえ!私の知り合いから聞きましたが貴方はこの世界でとんでもない程の苦労をしていたはずです、この世界に来て12年間、貴族令嬢として暮らしている私と比べれば...。」

 「大変なのは誰だって一緒さ。私は花之宮の事知らないけどそれくらいはわかるさ。」


 なにせ彼女は別作品系の人生を今送っているんだ。大変なのはお互い様ってやつだ。茶化し混じえながらいっぱい話そう。


 「...そっちの暮らしはどう?やっぱりラノベ系になっちゃってたりする?」

 「...!!エリア、出来ればこの部屋は私ときじn...キジコさんと二人にしてくれないかしら?」

 「わかりました。」


 エリアとルザーナは部屋を出て行った。


 「スゥ.....。」

 「?」


 少女は息を吸い込む。


 「はい!!」

 「!?」

 「あの手の作品は色々ストーリーこそありますが今私が送っている人生はあれらの世界と共通する所がいくつもあります!やばくなる前に謝って仲直りして女子友同士で色々してたら気づけば王子様助けて、関わりたく無いって思ってたらなんのテンプレか婚約者になってまぁ大変!!令嬢という立場であれど私にはわかる、王族関係は非常に面倒くさい何かに巻き込まれる!実際巻き込まれた、でも勝ったぜざまぁ!!男女仲間も増えて幼きイケメン王子は私を守ろうと側にいる事が結構ある!!プライベート増やしてくれ!!!そもそもこうなったのも前世の記憶を思い出す前の私が他の令嬢に嫌味悪口してたからだ!!記憶を思い出したお陰でその豹変ぶりに周囲は超ビックリで親なんて娘がいい子になったと涙流してたよおい!挙句には超凄いチート級精霊と友達なって序盤チートタグをノルマクリアしたよ!!そしてさっきその精霊ことドラーシが生きててビックリした、良かったよ!!それで大抵の令嬢系のラノベは15歳以上から大きな進展あったりのくせに私はもっと前から超大変だったよ!そんな中でようやく私と同じ世界の人に会えたよ!!寂しかったあああああああ!!!」

 「大まかあらすじお疲れ様...。」


 まだまだやる事ある中途半端な時期、

 私は一人友達が増えた。

 同じ異世界転生者である少女の友達を。

キジコに仲間が増えた!

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