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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
167/302

第160話 レリィvsスア③

158話と159話を誤って178話と179話と書いておりました。申し訳ありませんでしたー!orz

 はーいスアなのー。

 第3回戦のあらすじ、ざっくり言うのー。


 ・レリィvs私スア戦開始。

 ・レリィは対スア戦法でいきなり近距離で

  攻めてきたの。

 ・起点を利かせて距離を取った!

 ・さぁ反撃!→あれれ思ったより効かない。

 ・レリィは自信満々に大技発動!

 ・そしてスアのやり返し!

 ・レリィは本気を出した!

 ・爆発食らってスア大怪我→奥の手で復活!(Now!)


 ってわけなの。

 正直訳わかんないのね。

 ここで上手くいくかって所でレリィも私もしぶといから。


 おまけにレリィ、魔力の塊を爆弾代わりにしやがったの。完全回復治療パーフェクトヒールなかったら1時間なく死んでたの馬鹿野郎。どうせそんな策を出すならもっと爽快感や感動溢れるフィナーレな場面でやってほしいの...。


 まぁそんな対策し過ぎて逆にヤな私の友達レリィは現在本気状態。そんな相手にこの私スアはどう立ち向かうのでしょーか?


 主人あるじー、私まだ頑張るから見ててねー!


ーーーーーーーーーー


 『少し焦るよ、まさかそんな奥の手持っていたなんて。』

 『言うじゃないの、あのスキルなかったら死んでたの。一体どうするつもりだったの...。』

 『いや...それは、...話さなくてもいい事だ。続きをするぞ、スアは魔力が半分もないだろう?』

 『...。』


 レリィの言う通り、スアの魔力自体はもう半分もない。予選で使った近距離攻撃モードは使えない、あれ使ったら遠近対応の戦法で返って不利になるの。


 それに向こうの実力に対し逆転するにはかなりの覚悟を決めるべきなの、生半可な闘い方で勝てる奴じゃないの。


 そもそもの話、レリィは私よりも上級の精霊であり魔力の大きさに関してはどうしても向こうが上なの。この力量差をどうするべきかしら...。


 『...では行くよスア。』


 ...いや、実力差があったとしても、レリィにどんな策があっても、負けそうであっても、下手に逃げるよりも...、


 『でやぁっ!!』

 『ふんっ。』

 『な..ぐぁっ!?』


 当たって砕けろの精神で行くべきかしら。

 下手な策を打って負けるくらいなら多少やけくそでもいいの、それで道が切り開けるならそれこそ大きな成果なの。


 『ゼロ距離衝撃波は痛いのね、まだ行くわ!!』


 私は無我夢中にレリィにパンチや張り手をとにかくする。私が殴っても威力なんてあまり無いから当たった瞬間に衝撃波が出るよう魔力を込めているの。


 『肩、肩、そして横蹴り、吹っ飛べなの!!』

 『あがぁっ!?』

 『そのまま、蔓之搥ヴァインハンマー!!』

 

 あんたに対したダメージが入っていなかったとしても、あんたが今力を解放しておいて手を抜いていたとしても私はどう足掻いても抵抗するの!!


 『くっ...二連斬!!』

 『やけくそに..神力結界!!』

 『押し出してやる!!』


 レリィは力いっぱいに剣を振ってきて、結界が防いでくれたけど、後ろに吹っ飛んでしまったの。


 『でも...無傷!さらにくらえ彼岸花クラスターロート!!』

 『この程度!!』


 レリィはレーザーを的確に避け私に接近。


 『でりゃああああ!!!』


 そして目では捉えるのがやっとというくらいの凄まじい速さの剣技でラッシュ斬り。神力結界は破られてないけど、気づけば闘技場のバリアと挟まれていた。

 

 『私は...私は...!!』

 『...?』

 『私は...なんとしても...スアに勝つ!!もうミルカーナを守れないような自分が嫌だ!!私は昔の私とは違う、私の家族を守るために...強さを証明したい!!!』

 『...何か必死になってるかと思えば急に何を言ってるの?』

 『私はかつて守ると約束した人を守る事が出来なかった!!いくら修行しても...その頃の自分が...頭から離れないんだ!!!だから...この大会で優勝して無理矢理でも自分の魂に、自分は強い、昔とは違うって刻むつもりだ...弱い自分を忘れるために!!!』


 それはレリィの叫びだった。

 さっきまでの強がりというか振る舞いを崩さない雰囲気や私に対しての対策、そして必死さ。


 なるほど、これがレリィがこの大会に出場した理由なのね。過去の自分とお別れするために...。


 ...でもそれは違うと思う。

 誰だって情けない過去に目を向けるのは嫌だと思う。

 でもそれは違うと思うの。


 『今のあんたがいるのは...その弱い過去があったからじゃないの?』

 『な...!?』

 『あんたが強くなりたい理由があるのはその弱い過去があるからなの。忘れてはいけないの。』

 『何を...言っている!!』

 『誰だってつらい過去に目を向けるのは嫌なのは当然なの。でも、その過去があるから...皆成長は出来るの。もう情けない事を繰り返さないように!』


 私は後ろに魔力をためて爆発させて、結界ごとレリィに無理矢理タックルした。

 結界を解き、再び殴り始めた。


 『なのにあんたは!そんな自分を、過去を、忘れようとこの大会に出場した!過去の自分があるから、情けない過去があったから今ここにいるし強いのでしょ!?そんな自分自身に恩知らずな事をするな単独薄情者!!』

 『...!!』

 『本当に過ちを繰り返したくないのなら...[自分]を捨てるな!!!』


 レリィを殴り飛ばした。

 ...レリィは反撃しようとして来なかった。

 だったらせめて...振り返るといいの。


 『睡眠波スリープ恐怖幻覚界テラーワールド。...己を見つめて来るの。』

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