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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
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第158話 レリィvsスア①

 「さぁ、本大会3段も後半!第三回戦の選手は金眼之四王が一人、大地の守護者スア!!そして圧倒的な剣技と実力、精霊騎士レリィ!!」


 闘王闘技3段の第三回戦開始直前。

 私は観覧席から立ち、二人の登場が早く来ないかワクワクする。


 「スア、頑張れよ!」

 「思う存分戦うが良い、レリィ!」


 帝王もレリィの活躍に期待している。

 

 さてさて、今回の対戦もまた見応えのあるものである。理由は二人の主力だ。

 レリィはとんでもない実力と剣術、そして精霊魔法を使った王道な魔法騎士の近距離系。

 スアは植物系の凄まじい魔法を操り攻守兼ね、離れた位置の相手も確実に仕留める遠距離系。


 お互いがお互いにそれぞれの対比、弱点と強みが揃っているのだ。

 近距離系は遠距離系に対し距離を取りすぎると魔法の餌食となる。

 遠距離系は近距離系に距離を詰めすぎられると思うように魔法を行使出来ずやられる。

 近距離には近距離、遠距離には遠距離の強みと弱みがある。

 

 それ故、二人の闘いにおいて決着の決め手となるのは二人の技量である。

 優れた技術を持った者こそがこの闘いを制するだろう。

 

 ...お、そろそろ来るな。

 廊下から白と緑の光が飛び出てくる。

 

 白の光が闘技場に降り立つ、白を中心とした軽鎧のレリィ。身長130cm程なのにすごく綺麗でカッコいいです、すごく凛としてる。


 そして緑の光、スアも降り立....つ!?

 

 『ん?その姿は...!』


 光が晴れるとそこには、

 身長は130cm前後、

 長く伸びた髪は束ねられ浮いている、

 和服は緑、端になるほど水色、

 季節に合わせてかコスモスの髪飾り、

 なんというか...大和撫子?


 『私は序盤から本調子で行くの。覚悟するの。』

 『なるほど、大精霊級の魔力を保有していればその姿になれるな。』


 どうやらあれが今のスア。

 私の思ってた以上に成長をしていたようだ。

 なんか...とても可愛らしいです。

 それにお互いデザインの国風も異なってる。

 やばい、早く始まらないかな..!


 「それでは3段第三回戦...開始!!!」

 『早速だけど距離は取らせない!!』


 レリィが強い踏み込みで低空飛翔、スアに猛スピードで接近する。


 『ライトニングペネトレイター!!』

 『甘いの。』


 スアはあっさり回避、

 だがレリィがファーストアタックをそんな単純なのにするはずがない。


 『何か来るの...、いきなり雷魔力を派手に使うなんて...は!』

 『放電閃光スパークフラッシュ!!』

 『うぐっ!!』


 レリィは最初に雷魔力を使いスアの近くにある程度残留させる、それを用いて発光させたのだ。

 特に魔法使いとかは瞬間的な怯みに対しては弱い、その一瞬ではまともな魔法を扱う事は出来ないし咄嗟に撃っても命中する可能性は低い。

 序盤でこういう技を使うとは、レリィのやつかなり対策と作戦練ってやがるな...!


 しかしスアなら別だ。


 『サンダースピア!!』


 レリィはスアに向けて雷の槍を放つ。

 

 『ぬぉ、危ないの...!』

 『な、避けたか...だがまだ目は見えていないはず!』


 レリィは剣に魔力を込めスアに斬りかかる。


 『三連斬スリースラッシュ!!』

 『よっほっはっ!』

 『また避けた...!?なぜわかる...ん?』


 レリィは足元を見る。

 すると気づいた、辺りに小さく植物や蔓が生えている事に。


 そう、スアは自然環境下に於いては私以上の感知能力を発揮する。

 だがここはもろ人工物、ならば自らその環境を変えればいい!


 『そういう...!』

 『隙あり、蔓之蛇打サイドヴァインダー!!』

 『あがっ!?』


 スアが大きな蔓の横打ちをレリィに叩き込んだ。


 『まだ行くの、蔓之搥ヴァインハンマー!!』

 

 先端が球体状になった蔓をハンマーのようにレリィに当てようとする。


 『それじゃ私は倒せない、二連斬ツインスラッシュ!!』

 『!!』


 だが搥は切り刻まれ、レリィは再度スアに迫る。


 『今のは効いたよ、お返しだ!!』


 レリィは剣技でスアを攻める。

 剣には魔力が込められているので掠るだけでも割とダメージをもらってしまう。

 予想通りスアは避けるのに力を使っている。


 『(距離が近いの、これだと植物を操る事が出来ない...!)』

 『せやああ!!』

 『!!、バリア..ぐぁっ!?』


 咄嗟にバリアを使うも砕かれた。

 

 『やっぱりスアは超近距離に於いては弱い、このまま流れは変えさせない!!』


ーーーーー

 スア視点


 これはまずいの、

 近距離の対策は取るには取ってるけど通じていない、予想以上にレリィは私の対策を施しているわ。


 始まって早々に流れが悪いの、

 流れを変える方法を考えるの。

 今レリィが斬りかかって来てる間は難しいけど、出来ない訳じゃないはずなの。


 さぁどうするの...早々にバレたくない力もあるから派手なのは出来ないの。


 なら...


 『せいっ!!』

 『うわっ!?』


 こうやって抱きつくように飛び込む。


 『何を...!』

 『するっと。』

 『しまっ...!』


 そして華麗に通り抜け距離を取る!

 ふふん、一度しか成功しないだろうけど突然こうされたらちょっとビックリするの!


 『距離は取った!一気に行くの!!』

 『させない...!』


 スアの力とくとご覧あれ、なの!

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